【Androidニュースのまとめ】 2011年1月8日 - 2011年1月14日

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新年が明け、仕事はじめから1週間と少しが過ぎたころでしょうか。皆様、年末年始休みから普段のペースに戻られましたでしょうか?

Android業界に関しては、6日に一般公開が開始された米ラスベガスでの家電見本市「CES 2011」の話題も8日辺りには落ち着きを見せ始めました。情報ラッシュはやはり6日前後の3日間に生じ、多数の端末が発表されました。CESという非常に大きなイベントが終わったこともあり、今週の話題はやや小粒だったかもしれません。それでも、注目したいニュースはいくつかあり、これからピックアップして紹介させて頂きたいと思います。

【車載用機器へのAndroidの進出】

先週に引き続きCESの話題から。Androidを搭載した機器はスマートフォンやタブレットばかりでなく、その他の情報機器の分野にまで進出し始めている。中でも注目したいのが車載用機器だ。将来的にAndroid搭載カーナビが出てくることは多くの方が予想していることと思うが、実際にそれは秒読み段階にあるようだ。

まず、富士通テンがCESで試作機を出展した。この試作機はAndroid 2.2を搭載し、ウェブブラウジングが利用できる上、YouTube、Flashなどの動画コンテンツを視聴することが可能だ。もちろんカーナビゲーション機能も搭載されており、従来の車載用専用機と同じように使うことができる。

さらに注目したいのは、これらの機能を動かすハードウェアの心臓部にNVIDIA Tegra 2デュアルコアプロセッサが採用されていること。CESで発表された数多くのタブレット端末にもTegra 2が搭載されていたが、ついにAndroid搭載カーナビにまで進出する。Tegra 2は高い処理能力を誇りつつも、低消費電力性能を併せ持つことから採用事例が広がっている。

(左:富士通テン Android搭載カーナビ試作機、右:NVIDIA Tegra 2)

今回出展されたモデルはあくまでも試作機に過ぎず製品化の予定は不透明だが、将来的にこのような製品がいずれかのメーカーから発売されることは間違いないだろう。

そして、もう1点注目製品がある。「Parrot ASTEROID」だ。この製品は富士通テンの試作機とは異なり、実際にリリース間近だ。2011年第1四半期にイギリス、ドイツ、スペイン、フランスなど欧州の一部の国と地域で販売が始まり、第2四半期には米国に上陸する。

(左:Parrot ASTEROID本体、右:端末を組み込んだところ)

Parrot ASTEROIDは1DINサイズの車載用情報機器で、Androidを搭載。ただし、かなりカスタマイズされていて、スマートフォンやタブレットなどでのAndroid利用とは異なるユーザー・エクスペリエンスになる。発売時に提供される機能はカーナビ機能、駐車場やガソリンスタンド案内、交通情報、ラジオ、オーディオなどになる。アップデートによって将来的には機能が追加されていく予定で、これもAndroid搭載機ならではの特徴かもしれない。Bluetooth経由でスマートフォンと接続し、携帯電話の通話をハンズフリーで行うことも可能だ。

富士通テンの試作機と比較すると機能は限定されるものの、面白い製品だ。インターネット回線への接続はUSB接続型の3Gデータ通信端末を取り付けて行う。

【Android Bazaar and Conference 2011 Winter】

「日本Androidの会」が主催する、国内最大規模のAndroid開発者向けイベント「Android Bazaar and Conference 2011 Winter」(以下、「ABC」)が東京大学・本郷キャンパスで開催された。今回のイベントはABC史上最大の人出となった。事前参加登録だけで3,000人を超え、実際の参加者も約2,500人だ。午前中に安田講堂で行われた基調講演は満員で席が足らず、サテライト会場が用意されたほどだ。午後に複数の会場で開催された開発者向けのセッションも盛況で、Androidアプリの開発に関心を持つ人が増えてきたことを肌で感じた。また、関連企業がイベント会場内にブースを出すことのできる“バザール”も大賑わいで、時間帯によっては各ブースを回るのが困難なほどの混雑だった。

ABCで行われるセッションは基本的には開発者向けのものがメインだが、基調講演や通信キャリア、端末メーカーのセッションはそうでない方にも理解できるものだ。Androidスマートフォンのユーザーの方も、時間があればぜひ次回のABCに参加してみて欲しい。Androidの熱気を感じられるはずだ。

なお、ABCのセッションではニュース的な話題は少なかったものの、KDDIの講演では数点興味深い話が出てきた。1点目はシャープ製のスマートフォン「IS05」に関するものだ。IS05のCPUは当初800MHz駆動のものが採用される予定だったが、ここに来て1GHzのものにアップグレードされる可能性が出てきた。最終的な仕様変更は様々な検証を終えた後の判断になるとのことだが、場合によっては1GHzのCPUでリリースされるかもしれない。

(左:KDDI株式会社 上月勝博氏、右:Android Marketでのキャリア課金対応予定を示す資料)

今後の“Android au”の施策についても紹介したい。同社は“Android au with Google”というコピーを掲げ、目下Androidスマートフォンを推している。しかし、端末のラインナップや仕様、周辺サービスも十分に整ったとは言えない状況にある。これはKDDIに限った話ではなくNTTドコモやソフトバンクモバイルも同様だ。そこで各社様々な施策を準備しているが、KDDIもいくつか興味深い展開を予定している。その中の1つがキャリア課金の導入だ。同社は米Googleが運営するアプリストア「Android Market」上の有料アプリの料金支払いの際に、キャリア課金を選択できるようにする予定だ。キャリア課金、すなわち毎月の携帯電話代金の支払いと合算して有料アプリの代金が徴収されるシステムだ。これはユーザーにとってもアプリ開発者にとっても有意義な施策になるだろう。

さらに、最新のハードウェアやOSを採用したモデル、デザイナーズモデル、3G/WiMAX対応モデルなどの投入、マルチデバイス前提のクラウドサービスの展開、ソーシャル系サービスのさらなる展開などが予定されている。

【その他の話題】

その他にもいくつかの話題があった。ここでは数に関するものを紹介したい。台湾HTCは2011年に4G対応スマートフォンを1,000万台出荷することを目標にするという。3G/4Gの別なく、スマートフォン全体でみた場合は5,000万台程度を目指すようだ。また、韓国のサムスン電子も今年のスマートフォン販売目標を6,000万台にするとしている。両社とも挑戦的な数だが、達成する可能性が十分にあることは現在の好調さからも伺える。

また、国内のスマートフォン販売も大きな飛躍を迎えている。昨年12月の国内携帯電話の月間販売台数に占めるスマートフォンの割合が約5割だったことが調査会社BCNの調べで明らかになった。フィーチャーフォン(一般的な従来の携帯電話)とスマートフォンの割合が並ぶ時期は2011年と予想されていただけに、昨年12月に達成したことは驚きだ。とはいえ、11月、12月は各通信キャリアから多数の新端末が発売されただけに、全く予想できなかったわけでもない。

来週もどのようなニュースが出てくるのか注目していきたい。Android情報サイトGAPSISから出張してGaAppsがお伝えしました。







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