前週に引き続き今週も通信各社から複数の端末に対するソフトウェア更新に関するニュースが飛び交った。また、不具合の発覚もあるので、Xperia、REGZA Phone T-01C、REGZA Phone IS04、IS05、SIRIUSα IS06、htc EVO WiMAX ISW11HT、MOTOROLA XOOM Wi-Fi TBi11Mのユーザーの方は必ず最新情報をチェックしてほしい。
そして、イー・モバイル、ASUS、Acerから新製品が発表された。盛りだくさんの一週間を振り返っていきたい。
【イー・アクセス(イーモバイル)新製品発表】
イー・アクセス(「イー・モバイル」ブランドで通信事業を展開)は14日、夏商戦向けの新製品を発表した。その中にはAndroidを搭載した端末が3機種含まれる。うち、スマートフォンは「S42HW」と「Pocket WiFi S II S41HW」の2機種、残る機種はタブレットの「A01HW」だ。3機種とも中国Huawei製の端末で、7月以降に発売される予定。
(1) S42HW
S42HWはテンキー搭載ストレート型のスマートフォン。この手のAndroidスマートフォンは国内市場向けとしては初となる。OSはAndroid 2.3、プロセッサはQualcomm MSM7277(800MHz駆動)、ディスプレイは3インチ(解像度800×480)、内蔵メモリは512MB RAM、512MB ROMと、基本仕様のレベルは標準的といったところ。
ストレート型でテンキーを搭載したモデルは国内初なので、現時点では貴重な存在となるだろう。また、Pocket WiFiシリーズ製品ではないがテザリング機能が解放されている。
(2) Pocket WiFi S II S41HW
イー・モバイルの夏商戦向けスマートフォン2機種目は「Pocket WiFi」シリーズから登場する。旧モデルと同様にテザリングに対応したスマートフォン。OSはAndroid 2.3で、プロセッサはQualcomm MSM7227(600MH駆動)、ディスプレイは3.2インチ(解像度は480×320)、内蔵メモリは512MB RAM、512MB ROMといった基本仕様。プロセッサの非力さ、ディスプレイ解像度の低さが難点ではあるものの、比較的重い処理をあまりしないのであれば十分な仕様だ。
カラーラインナップは一色だが、ホワイト、ブルー、ゴールドの背面カバーが同梱されるので、気分に合わせて着せ替えを楽しむこともできる。
(3) A01HW
A01HWはイー・モバイル初となるAndroidタブレット。OSはタブレット向けAndroid 3.x系ではなく、2.3を搭載。ディスプレイサイズは7インチと中型のため、Android 2.3でも快適な操作性を得られるとされている。解像度は1024×768。3Gネットワークには非対応なので、Wi-Fiタブレットとして回線契約に縛られずに利用することが可能。プロセッサはCortex-A8ベースの1GHz駆動品、内蔵メモリは512MB RAM、4GB ROM。
4,800mAhの大容量バッテリーを搭載するほか、A01HW自体をスマートフォンなどのモバイル機器の外部バッテリーとして利用することもできる。A01HWのUSB端子から外部機器への給電が可能なのだ。
【ASUS、Acerから最新タブレット製品が発表】
(1) ASUS Eee Pad Transformer TF101
ASUS Japanは6月25日にAndroidタブレット「Eee Pad Transformer TF101」を国内で発売する。Eee Pad Transformer TF101は、キーボードドック付きの製品で、ドックと接続することでノートPCライクな使い方をすることができる。当然キーボードドックは標準で同梱される。価格は59,800円。
対応ネットワークはWi-Fiのみで、3Gには非対応。OSはAndroid 3.0で、ディスプレイは10.1インチ(解像度1280×800)、プロセッサはNVIDIA Tegra 2 デュアルコア1GHz、内蔵メモリは1GB、ストレージ容量は32GBといった構成。キーボードドック搭載モデルは珍しいので魅力的に感じる方も多いだろう。
(2) Acer ICONIA TAB A500
Acerは日本国内市場に格安のAndroid 3.0タブレットを投入する。「ICONIA TAB A500」は、Android 3.0、10.1インチ(解像度1280×800)ディスプレイ、NVIDIA Tegra 2 デュアルコア 1GHzプロセッサ搭載など、他社製Android 3.0タブレットと同等クラスの仕様を備えつつ、39,800円の価格が提示されている。対応ネットワークはWi-Fiのみで、3Gには非対応。
また、HDMI出力、Bluetooth、DLNA機能、USB端子、micro USB端子、ステレオスピーカー、5メガピクセルのメインカメラ、2メガピクセルのサブカメラ搭載など、その他の面でもそつのない構成。「Optimus Pad L-06C」や「MOTOROLA XOOM Wi-Fi TBi11M」と同等クラスの仕様の製品を安価に購入できるのは魅力だ。
【NTTドコモ、「Xperia」と「REGZA Phone T-01C」にアクセスポイントが意図せず変更される不具合】
NTTドコモは「Xperia」「REGZA Phone T-01C」に厄介な不具合が発覚したことを発表した。過去にmopera.netなどのアクセスポイント(APN)を設定・使用したことがある場合に生じる問題で、場合によってはパケット通信ができない状態になったり、想定外のパケット代が発生する可能性がある。この2つの問題が起きる条件は突き止められており、次の通り。それぞれ3点全ての条件を満たした場合に問題が発生する。
(a) パケット通信ができない状態になる
・海外渡航時などにmopera.netなどのAPNを作成して使用したことがある
・Android OSのバージョンが2.1
・spモードのみを契約
(b) 想定外の料金が発生
・海外渡航時などにmopera.netなどのAPNを作成して使用したことがある
・Android OSのバージョンが2.1
・mopera Uを契約している
これらの問題を回避するためには、下記操作を行う必要がある。ユーザーの方は実施しておきたい。
1.ホーム画面でメニューキーを押し、[設定]⇒[無線とネットワーク]もしくは[ワイヤレス設定]⇒[モバイルネットワーク]をタップする
2.[アクセスポイント名]をタップする
3.メニューキーを押し、[初期化設定にリセット]をタップする
4.定額APNを選択する(spモードもしくはmopera Uスマートフォン定額)
5.電源OFF/ONを実施する
なお、T-01CはAndroid 2.2へアップデートすることで事象が発生しなくなる。詳細は下記リンク先で確認してほしい。
【KDDIのソフトウェア更新と提供計画】
(1) REGZA Phone IS04とSIRIUSα IS06
この2機種のソフトウェア更新は、EZwebメールアプリにおいて不具合が発覚したことから、一時的に提供が中止されていた。しかし、16日より再開されている。ユーザーの方は適用しておきたい。最新のソフトウェア更新により改善される内容は次の通り。
REGZA Phone IS04
●最大通信速度144kbpsのエリア(CDMA 1Xエリア)でのデータ送受信機能の追加。
●Eメール(xxx@ezweb.ne.jp)の各種改善。
-受信したEメールが文字化けする場合がある。
-メールの全件削除に対応。
-デコレーション絵文字の入力方式を改善。
●アラームアプリ再起動後にアラームが鳴動しない場合がある。
SIRIUSα IS06
●auICカードの内容により、「auかんたん決済」を利用した決済ができない場合がある。
●Eメール(xxx@ezweb.ne.jp)の各種改善。
-メールの全件削除に対応。
-デコレーション絵文字の入力方式を改善。
また、同日KDDIはREGZA Phone IS04に対するAndroid 2.2アップデートの提供も開始した。2.2へのアップデートを適用するには、最新のソフトウェア更新を先に実施しておく必要があるので注意してほしい。アップデート方法は下記ページを参照。
・スマートフォンアップデート | スマートフォン | au by KDDI
(2) IS05、htc EVO WiMAX ISW11HT、MOTOROLA XOOM Wi-Fi TBi11MへのOSバージョンの提供予定を告知
KDDIはIS05、htc EVO WiMAX ISW11HT、MOTOROLA XOOM Wi-Fi TBi11Mに対するOSバージョンアップの提供予定を告知した。IS05とISW11HTへは9月以降にAndroid 2.3へのアップデートを提供する。一方、MOTOROLA XOOMへはAndroid 3.1へのアップデートを21日に提供開始する。
【あとがき】
それでは来週もお楽しみに! GAPSISのGaAppsがお伝えしました!