15日から東京ゲームショーが開幕したことで、その前日までを含めていくつか注目を集める発表が各社からされた。
ソニーはデュアルコアCPUを搭載したAndroidウォークマンZシリーズを、ソニー・エリクソンはゲームパッドを搭載したスマートフォン「Xperia PLAY」を発表した。また、大手ゲームメーカーのスクウェア・エニックスがAndroidへの本格参入を表明し、多くのタイトルを開発していることを明らかにした。
【新製品】
(1) ソニー、Android搭載スマートフォン「Zシリーズ」を発表
ソニーはAndroidをOSに採用したウォークマン「Zシリーズ」3モデルを発表した。3モデルは内蔵ストレージ容量別のラインナップで、16GB、32GB、64GBからの選択になる。型番は順にNW-Z1050、NW-Z1060、NW-Z1070で、市場想定価格は28,000円、33,000円、43,000円の順。発売日は12月10日。
Zシリーズは “3Gに非対応のスマートフォン”に携帯音楽プレーヤーとしての音質の追求が施された製品と捉えればわかりやすい。OSはAndroid 2.3、ディスプレイは4.3インチTFT液晶で、プロセッサはNVIDIA Tegra 2 デュアルコア 1GHz。GPS、デジタルコンパス、加速度センサーなども使え、Android Marketも利用できるので、スマートフォンと似た使い方もできる。
ウォークマンとしての音質追求については、独自の「クリアオーディオテクノロジー」、音声信号をフルデジタル処理するアンプのモバイル向け版「S-Master MX」を搭載し、高音質で音楽を楽しむことができる。さらに、高性能のデジタルノイズキャンセリング機能も搭載されている。
(2) PlayStation Certified取得スマートフォン「Xperia PLAY SO-01D」
ソニー・エリクソン製スマートフォン「Xperia PLAY SO-01D」(NTTドコモ向け)が国内市場向けに10月?11月にリリースされる。海外では今春発売になった端末で、国内ではドコモ向けに投入される。ソニー・コンピュータエンタテインメントが提供するPlayStation Certifiedと呼ばれる認証プラグラムを取得した初めてのスマートフォン。
PlayStation Certified取得端末では、PlayStation Suiteと呼ばれるプラットフォームに対応したゲームを楽しむことができる。SCEは初代プレイステーションの名作タイトルをまずはリリースする。Xperia PLAYにはゲームを遊ぶための専用ゲームパッドが搭載され、プレイステーションライクに遊ぶことができる。
また、Androidスマートフォンとしても一般的端末と同様に利用することができる。
【業界ニュース】
(1) IntelとGoogleがスマートフォン向けMPUの開発について提携
IntelとGoogleがスマートフォン向けMPUの開発について提携する。具体的にはIntel製プロセッサ上でAndroidが動くよう、Googleと協力して取り組むことになり、早ければ2012年前半にもIntel製プロセッサ「Atom」を採用したAndroid端末が登場する。
現在のスマートフォン市場をほぼ支配するARMベースのチップセットに対してIntelが追い上げをはかる。すでにAtomにおける試作は完成しており、順調に開発が進めば新たな勢力が早々にも登場することになるが、ARMの牙城を崩すことができるのか注目となりそうだ。
(2) ドコモ、データ通信専用のプリペイドプランを発表
ドコモはあらかじめ料金を支払うことで、その額に応じた時間3G回線を利用することのできるデータ通信専用のプリペイドプランを発表した。12月17日に発売となるSCE製携帯ゲーム機「PlayStation Vita」に合わせてサービスの提供が開始される。
ラインナップされるプランは2種。980円で20時間利用できる「プリペイドデータプラン 20h」と、4,980円で103時間利用できる「プリペイドデータプラン 100h」だ。それぞれ利用期限が設けられ、20hでは30日間、100hでは180日間使うことができる。
プランを継続利用するには、一定期間内に専用サイトから更新手続きをする必要がある。
また、基本的に両プランとも通信速度には制限が掛けられている。下り最大128kbps、上り最大64kbpsだ。ただし、100hプランについては3時間のみ、下り最大14Mbps、上り最大5.7Mbpsで利用できる。
(3) ドコモ、3歳から12歳を対象とした割引キャンペーン「キッズ割」を提供へ
ドコモは9月28日から来年1月31日まで「キッズ割」の受付を行う。キッズ割は、3歳から12歳までの子供を対象とした割引キャンペーンで、それらの年齢の子供を持つ親権者が申し込むことができる。対象となる基本プランに「ファミ割MAX50」や「ひとりでも割50」などを組み合わせて、対象パケット定額サービスへ加入した場合、基本プランをお得に利用できる。
利用イメージ(NTTドコモ報道発表資料より)
例えば「タイプシンプル バリュー」は申し込み月を含めた最大7ヶ月間基本使用料0円、その後の30ヶ月間も月額390円となる。「タイプシンプル」についても割引利用できる。詳細はこちらを確認してほしい。
(4) スクウェア・エニックスがAndroidに本格参入へ
スクウェア・エニックスは今冬以降、Androidへ本格参入する。まずはAndroid向けゲームポータルサイト「SQUARE ENIX Market」をローンチし、いくつかのゲームアプリを投入する。同社はドラゴンクエストやファイナルファンタジーなどの有力シリーズ作品をはじめ、複数の新規タイトルをAndroid向けに開発中だと明かした。
具体的にリリースが予定されているタイトルは、「ファイナルファンタジーレジェンズ 光と闇の戦士」「ファイナルファンタジー」「ファイナルファンタジーⅡ」、「ドラゴンクエストモンスターズWANTED!」「クロノ・トリガー」「ケイオスリングス」「拡散性ミリオンアーサー」など。
【ソフトウェア更新情報】
(1) NTTドコモ向け「P-07C」
P-07C向けに最新のソフトウェア更新が9月14日より提供開始となった。主に不具合修正で、「GPS機能終了後、まれにGPSアイコンが点灯したままになる場合がある」問題と、通話中に受話器から耳を離したときに画面が点灯せずに通話を終了できない場合がある、という問題の解消となる。
・P-07Cのソフトウェアアップデート情報 | お客様サポート | NTTドコモ
(2) イー・モバイル向け「GALAPAGOS A01SH」
シャープ製タブレット「GALAPAGOS A01SH」へのソフトウェア更新が9月9日より提供開始となった。主に省電力モード(サスペンド)状態時における動作安定性の改善になる。更新に必要なファイル容量が大きいので、内蔵ストレージには600MB以上の空き容量が必要となるので注意してほしい。
・GALAPAGOS(A01SH)をご利用のお客さまへ
【あとがき】
東京ゲームショーが先週末に開催されました。私も取材に参加しましたが、今年はグリーが非常に目立つ大規模なブースを出展し、ソーシャルゲーム市場の拡大を感じるイベントとなりました。スマートフォンについても、モバイルブースでいくつかのゲームが展示され、また、Xperia PLAYの展示ブースも目立つ位置に設置されています。PS Vitaも含めて考えると、モバイル端末向けゲームの展示がとても多く、時代の流れを感じさせられます。
また、そろそろ紅葉狩りの季節ですが、「じゃらん紅葉特集」というアプリが秋の行楽の予定立てに便利でおすすめです。
GAPSISのGaAppsがお伝えしました! 来週もお楽しみに!