小説や神話伝承の類では「生ける屍」の存在は非常にポピュラーでした。
しかし1960年代後半にジョージ・A・ロメロの手によって制作された「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」が、劇作に登場する「生ける屍=ゾンビ」のイメージを決定的に変えたと言っても過言じゃありません。
今、この世界に存在する全ての「ゾンビ物」は、ロメロ版ゾンビの亜流と言ってもいいでしょう!
もちろんAndroid マーケットのゲームカテゴリーにも数多くのゾンビ物がある訳ですが、今回ピックアップする『Paper Zombie』は、有象無象(失礼!)なゾンビ物とは一線を画す、ロメロ版ゾンビの正当なるオマージュ的な内容に仕上がっています。
全編英語表記の海外製アプリですが、読解力は一切要りません。
ビジュアルは全体的にゴシカルかつクラシックなホラームービーのイメージを踏襲しています。
しかし、そのままなら亜流ホラーゲームで終わってしまうところなんですが、このゲームに登場するキャラクターはペーパーモデル調!ひねりが効いています。
そしてゾンビの恐怖に支配された町で、なんとか生き抜かなければならないわけです。
ゲームのステージ冒頭では武器の購入ができます。当初は「あの」黄色いカッターナイフだけですが…。
コインが貯まればホラー映画における3種の神器のひとつであるチェーンソウ、近接戦闘でも遠距離からでも有効なショットガンなどに混じってヨーヨーなども装備可能。
また、ゲームアプリは無料ですが、コインそのものは別途課金で入手可能です。
ゲームスタートです。紙人形のゾンビがのたのた歩き回っているし、BGMはホラー感満点だし、感情移入度は非常に高いです。
実はゾンビを倒すだけではステージクリアにはなりません!
ステージ上を逃げ惑うおばあさんが餌食にならないように、ゾンビたちを倒さなければいけません。
もちろん、こちらの攻撃はおばあさんにも当たります。そして当然ながらおばあさんを殺してしまうとゲームオーバーです!
このゾンビたちは完全に頭部を破壊しない限り活動を止めません。ですので、カッターなら確実に首を切り落とす必要があります。
この「切り落とす」行為は爽快感もあってクセになります。紙でカッターを切り刻むような感触と言えば理解していただけるかな?
中途半端な攻撃だと、顔半分のままの姿でおばあさんに襲いかかってしまいますので、とにかく一撃で致命傷を与えてやりましょう。
ステージ冒頭で表示された分のゾンビを倒せればゲームクリアです。クリア状況によって評価が3段階に分かれるので、できる限りパーフェクトを目指したいですね。
そのためには、ゾンビよりも邪魔者な(?)おばあさんの動きをマークしながら戦う必要があります。
ステージが進むと、今までのゾンビ以外にもボスキャラ的な化け物も登場します。
このデカいヤツは、どこかで見たような赤い衣装を着てますね。デカい分だけ動作は遅いんですが、当然耐久力もありそうです。
もちろん、デカ物だけが敵ではありません。雑魚級のゾンビに手間取っていると、いつの間にか、すぐ側までやってきました!
攻撃そのものは当たりやすいサイズですので、(装備していれば)ショットガンを撃ちまくるのも手ですが、ショットガンは装弾数が限られています。
しかも、こいつはドクロを投げつける攻撃も仕掛けてきます。ドクロは空中での破壊も可能ですよ。
タイミング良く顔半分を切り落とせましたが、それくらいでゾンビは沈黙しません。更なる追加攻撃が必要です。
実は、このデカ物も距離次第では一撃で首を切り落とせるので、がんばってください。
激戦を制し、なんとかクリアできました!ようやくチェーンソウが使えます。
ステージが進むと、ゾンビの数も尋常じゃなくなります。使用制限がある武器は早々に使用不能に陥る事態も出てくるでしょう。
特にホラーファンの皆さんには、徒手空拳(正確にはカッターのみ?)でゾンビの群れに立ち向かう緊迫感を、是非とも体験していただきたいと思います。