スマートフォン新商品に関する話題ではソフトバンクが「AQUOS PHONE 104SH」に新色を追加し、NTTドコモがエヴァとのコラボ端末「SH-06D NERV」の特設サイトを公開し、外観デザインなどを明らかにした。
通信サービス関係のニュースでは、KDDIがデータ通信の混雑を緩和する技術「EV-DO Advanced」の導入を10日から順次開始する。さらに、ソフトバンクが今秋以降にFDD-LTE方式の高速通信サービスを開始することを明らかにした。
【新商品】
(1) ソフトバンク向けスマートフォン「AQUOS PHONE 104SH」に新色追加
ソフトバンクモバイルは6日、AQUOS PHONE 104SHの新色「シャイニングパール」を発売した。これまでの「ライジングサン」と「ディープオーシャン」に加えて計3色のラインナップとなった。
先行の2色は濃い色だが、シャイニングパールは明るいホワイト。女性など、これまでとは違うユーザー層を獲得することに繋がりそうだ。
(2) ヱヴァとのコラボ端末「SH-06D NERV」の特設サイトが公開
NTTドコモは1日、映画「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」とのコラボレーション・スマートフォン「SH-06D NERV」の特設サイトを公開し、その詳細を明らかにした。
SH-06D NERVはドコモにとってヱヴァとのコラボレーション端末では第二弾モデルにあたり、スマートフォンではもちろん初だ。
映画製作を手掛けるスタジオカラーによる監修でデザインされた背面カバーや端末前面のデザインはNERV官給品をイメージ。同梱される卓上ホルダもオリジナル仕様のデザインとなる。コンテンツ面ではオリジナル仕様のメニュー、アプリ、3Dコンテンツ、動画などが用意される。
詳しくはこちらのリンク先の特設サイトからチェックしてほしい。
【通信サービス】
(1) KDDI、データ通信の混雑を緩和する「EV-DO Advanced」を提供へ
KDDIは10日より順次、データ通信における混雑を緩和する技術「EV-DO Advanced」を導入する。6月末までには全国展開が完了する見込み。フィーチャーフォン(CDMA 1X WIN対応機種)とスマートフォン全機種が対応し、多くのユーザーの通信環境が改善されるものと期待される。
EV-DO Advancedは、基地局の混雑具合をリアルタイムに監視し、混雑している基地局下にいる端末を、混雑していない近くの基地局へ回すことで実効速度を向上させようという技術。KDDIのシミュレーション結果では、EV-DO Advancedを利用した場合、混雑する場所では実効速度が平均2倍に上がることが確認されている。
(2) ソフトバンクがFDD-LTE方式の通信サービスを提供へ
ソフトバンクモバイルはAXGP方式の高速通信サービス「SoftBank 4G」に加えて、FDD-LTE方式のサービスも始めると発表した。すなわち、NTTドコモの「Xi(クロッシィ)」や、イー・アクセスの「EMOBILE LTE」と同方式の通信サービスを提供するということだ。
サービスの提供開始時期は今秋以降の予定で、利用料金は月額5,985円になる予定。各月のデータ通信量が7GBを超えた場合には、請求月末まで通信速度制限が掛かるが、2GBのデータ量ごとに2,625円を支払えば制限を回避できる。サービス提供開始当初の通信速度は下り最大37.5Mbps、上り最大12.5Mbpsになる見込み。
(3) ローソンが公衆無線LANサービスの提供を開始
ローソンは6日、国内約6,000店のコンビニエンスストア「ローソン」に公衆無線LANサービス「LAWSON Wi-Fi」を導入した。今後、他店舗への展開も順次進められ、4月末までには全店舗約9,000店で利用できるようになる予定。
「LAWSON Wi-Fi」は、共通ポイントカード「Ponta」の会員向けのサービスで、無料で24時間、無制限に利用することができる。ただし、毎週火曜日、木曜日の1時から5時まではメンテナンスのため利用できない。また、無制限と述べたが実際には著しく公序良俗に反するサイトなどへのアクセスは制限される。
利用するにはPontaの会員になることと、ローソンアプリのインストール・起動が必須。初回利用時にはPontaのIDとパスワードの入力が必要だが、2回目以降はアプリの起動のみでOKだ。現在はAndroidのみの対応で、5月を目途にiPhoneでも利用できるようになる見込み。
【業界ニュース】
(1) ソフトバンクがショップの混雑状況をインターネットで公開へ
ソフトバンクは5日より、一部のショップにおいて混雑状況をインターネットで確認できるようにした。対応ショップは今後も順次拡大される予定だが、まずは16店からスタートしている。対応ショップにおいては、ソフトバンクのショップ詳細ページに「混雑状況」という情報スペースが用意され、受付までの待ち時間や人数が表示される。
「これからショップへ行きたいけど、どれくらい混んでいるんだろうか?」と思うのは多くの人に共通する話だろう。対応ショップでは、事前にその確認が可能になったので、嬉しい改善だ。
対応ショップのリストはこちらのページから確認してほしい。
(2) 富士通、富士通東芝モバイルコミュニケーションズを完全子会社へ
富士通東芝モバイルコミュニケーションズは1日付けで富士通の完全子会社となり、社名も「富士通モバイルコミュニケーションズ」へ変更された。富士通モバイルコミュニケーションズでは、富士通東芝モバイルコミュニケーションズ時代と同様にKDDI(au)向け端末の開発が行われ、富士通本体においてNTTドコモ向け端末が開発される。しかし、両社では技術共有も行われる。
(3) ドコモ、メーカー5社との半導体開発計画を白紙へ
NTTドコモは2日、国内外のメーカー5社と共に進めてきた、通信機器向けの半導体開発計画が白紙になったと発表した。同社は昨年末、富士通、富士通セミコンダクター、日本電気、パナソニック モバイルコミュニケーションズ、韓国サムスン電子との間で、半導体開発に向けた合弁会社設立のための契約を締結したと発表した。
ところが、3月末までに当事者間で最終合意に至らず、合弁契約は解消されることになった。これに伴い、設立された準備会社も6月に清算される予定。
【あとがき】
今回の記事で、地味ながら利便性がよくなると思ったのはソフトバンクショップにおける混雑状況のインターネットでの提供です。この動きはぜひ他社も追随してほしいものです。特にドコモショップは国内最大手ということもあり、お客さんも多く、待ち時間も長くなりがちです。急ぎの場合は最寄の店舗へ行かず、次に近い店舗へ行ってもいいですし、そういった複数店からの行先検討時にとても役に立つ情報になってくれるはずです。ソフトバンクも他店舗への導入を順次進めるとしていますし、期待したいですね。
GAPSISがお伝えしました。 来週もお楽しみに!