【Androidニュースのまとめ】 2012年5月12日 − 2012年5月18日


KDDIが15日、NTTドコモが16日と立て続けに夏モデル新商品発表会が開催され、両社合計で20機種以上のスマートフォン/タブレットが一挙公開された。特にNTTドコモは16機種ものスマートフォンを今夏発売する。しかも、同社の新商品ラインナップからはついにiモード・ケータイが消えた。今夏以降、スマートフォンの普及がさらに進むことになりそうだ。




(1) auスマートフォン新機種


KDDIはすでに発表済みの「HTC J」に加え、今夏、スマートフォンを新たに5機種投入する。内訳はシャープ製が3機種、京セラ製が1機種、富士通製が1機種となっている。

シャープ製は「AQUOS PHONE SERIE ISW16SH」「AQUOS PHONE SL IS15SH」「AQUOS PHONE CL IS17SH」で、京セラ製は「URBANO PROGRESSO」、富士通製は「ARROWS Z ISW13F」だ。

5機種共通の特徴はおサイフケータイ、赤外線通信、ワンセグ搭載、防水・防塵対応、Android 4.0を採用という点で、ISW16SH、ISW13F、URBANO PROGRESSOの3機種はWiMAXにも対応する。

AQUOS PHONEはISW16SHがハイエンド向けモデルで、4.6インチのCGSilicon HD液晶を採用し、1211万画素の裏面照射型CMOSカメラを搭載する。IS15SHはテンキー搭載のスライド型モデル。IS17SHはメモリ液晶搭載モデルで、時計や着信、通知などの確認がしやすい。スリムなボディも特徴だ。

ARROWS Zは今夏のラインナップ中、唯一クアッドコア・プロセッサを搭載するモデル。NVIDIA Tegra 3を採用した。ディスプレイは4.6インチのHD液晶で、カメラは約1313万画素の裏面照射型CMOSカメラ。指紋センサーによるロック機能も持つ。

(2) 既存機種の新カラー

ソニー製「Xperia acro HD」、サムスン電子製「GALAXY SII WiMAX」に新カラーが追加される。Xperia acro HDにはブルーが、GALAXY SII WiMAXにはシャイニーマゼンタが加わる。前者は6月中旬以降、後者は6月下旬以降に発売予定だ。




(3) 東芝製タブレット「REGZA Tablet AT500/26F」

東芝製「REGZA Tablet」シリーズの最新ラインナップにおける1つのモデル、「REGZA Tablet AT500/26F」がKDDI向けに販売される。AT500には36Fと46Fもラインナップされているが、これらは東芝が販売する通常モデルだ。一方、26FはKDDI向けに若干の仕様変更をしたモデルとして登場する。26Fはauオリジナルサービスへの対応、au Wi-Fiスポットへの対応、独自アプリのプリインストールという仕様変更がある。



基本仕様はAndroid 4.0、約10.1インチ、解像度1280×800の液晶ディスプレイ、NVIDIA Tegra 3プロセッサ、内蔵ストレージは16GB、IEEE802.11b/g/n準拠のWi-Fi、Bluetooth 3.0など。ボディサイズは約178.9×260.6×9.0mmで、重さは約590gだ。



(4) 音楽聴き放題のサービス「うたパス」

月額315円で音楽チャンネルを聴き放題のサービス「うたパス」をKDDIは6月中旬から提供開始する。KDDIにとっては「LISMO unlimited powered by レコチョク」に続く第2弾の音楽サービスで、こちらもレコチョクとの協業で提供される。





「うたパス」では予め様々なジャンルの音楽を揃えた「セレクトチャンネル」が複数用意される。ユーザーはこれらのチャンネルから音楽を聴くことになる。音楽を視聴するだけでなく、他のユーザーとチャットをすることもできる。ソーシャル性を備えた音楽配信サービスだ。



(5) 映像作品を見放題のサービス「ビデオパス」

月額590円で映画などの映像作品を見放題のサービス「ビデオパス」の提供が15日より始まった。「ビデオパス」では、洋画、邦画、ドラマ、アニメ、音楽など様々な映像作品を定額で見放題だ。毎月1本の新作を視聴することもできる。



「ビデオパス」は有料サービスへの加入をしなくとも、アプリをダウンロードするだけで、一部の作品は無料で視聴できる。お試しが気軽にできるので、関心のある方はチェックしてみよう。

【NTTドコモの新商品発表会】

(1) スマートフォン新機種

NTTドコモはスマートフォン16機種、タブレット1機種、キッズケータイ1機種、モバイルWi-Fiルーター1機種の計19機種を今夏向け新商品として発表した。iモードケータイは1機種も含まれておらず、NTTドコモがフィーチャーフォンからスマートフォンへの移行を強力に推し進めようとしていることがハッキリと伺える。実際、iモードケータイの製品サイクルは半期ごとではなくなった。

スマートフォンは全機種がAndroid 4.0を採用し、Xi対応モデルも複数存在する。サイズバリエーションも豊富だ。3~5インチと幅広い。「NOTTV」対応モデルも複数登場し、今夏のNTTドコモのスマートフォン・ラインナップはあらゆる点でこれまで以上にバランスが取れ、かつ全体的に多機能・高性能化している。


数が多いため詳細の紹介は割愛するが、筆者注目の機種は「Xperia GX SO-04D」、「ELUGA power P-07D」、「GALAXY SⅢ SC-06D」だ。

Xperia GXは「Xperia arc」と同様にarc形状の美しいフォルムが魅力のスマートフォン。さらに4.6インチのHD液晶、Xi対応、デュアルコアCPU、高機能カメラなど、基本スペックも十分高い。ELUGA powerは5インチという大型のディスプレイを搭載しつつもボディの幅を限りなく狭めた点と快適な動作性能、急速充電対応などが魅力だ。GALAXY SⅢはクアッドコアCPU、約4.8インチのHDスーパー有機ELディスプレイなどを搭載したハイエンド向けスマートフォン。

(2) アニメ見放題のサービス「アニメストア」

NTTドコモは角川書店とスマートフォン向けのアニメ配信事業のための合弁会社「株式会社ドコモ・アニメストア」を設立する。同社はNTTドコモが運営する「dマーケット」内に新設されるサービス「アニメストア」の企画・運営を行う。アニメストアは月額420円でアニメ作品を見放題のサービスで、提供開始当初には約500作品、約10,000話を視聴できる。

アニメ作品の本編以外にもタレントや声優のインタビュー記事、独自のアンケート調査など様々な特集などが提供される予定となっている。

アニメストアの提供開始時期は7月の予定だ。




(3) 音楽聴き放題のサービス「MUSICストア セレクション」

NTTドコモは7月より「dマーケット」内の音楽マーケット「MUSICストア」において新しいサービス「MUSICストア セレクション」を提供開始する。「MUSICストア セレクション」は月額315円で音楽が聴き放題のサービス。

これまで「MUSICストア」では楽曲ごとに課金されるダウンロード配信を提供してきたが、新サービスでは月額315円で定額聴き放題のストリーミング配信を提供する。ジャンル別に全部で8つのチャンネルが用意され、それらのチャンネル内に複数の番組が用意される。ユーザーとしては選曲の手間が不要となり、オススメの選曲を手軽に楽しむことができる。





(4) 写真・動画用クラウドストレージサービス「フォトコレクション」

NTTドコモは8月よりクラウドストレージサービス「フォトコレクション」の提供を開始する。フォトコレクションは写真と動画データ向けのストレージサービスで、無料で5GBまでのデータを保管することができる。PC、スマートフォン/タブレットなどマルチデバイス対応で、様々な端末から利用することができる。

スマートフォン/タブレットに関しては今夏モデルのほか、Android 4.0へのバージョンアップを導入した(今後のバージョンアップを含む)既存モデルで利用できる。

機能面では自動アップロード、手動アップロード、自動同期、年月や人物・イベント・場所などによる自動グループ分け、ベストショット写真の自動抽出機能などを備えている。

【ソフトバンク・ウィルコム合同の新商品発表会】

(1) 新商品発表会予定

ソフトバンクモバイルとウィルコムは合同で新商品発表会を開催する。開催日は5月29日の予定で、発表会の模様はUstream、ニコニコ生放送でライブ配信される。KDDI、NTTドコモに続き、ソフトバンク、ウィルコムからどのようなラインナップが発表されるのか注目が集まるが、一部報道ではソフトバンクの3GとウィルコムのPHS回線に両対応した機種もお披露目される予定とされている。

【あとがき】

KDDI、NTTドコモが夏モデルの発表会を開催し、数多くの新機種がお披露目されました。KDDIについてはHTC Jを含めれば6機種ですが、NTTドコモは16機種です。NTTドコモがスマートフォンへ注力していることの証とも言えますが、少し多すぎて選択に困るくらいと言えなくもないですね。auについては数が少ない分、選択はラクですが、NTTドコモは絞るのが難しいと思います。Xperia GX、ELUGA power、GALAXY SⅢなどが無難に見えますが、実は他の端末も悪くありません。エヴァモデル、ジョジョモデルも良い出来ですし、Xperia SXも文字の小ささが問題ないのであればコンパクトで魅力的です。

今夏モデルの購入を考えている方には比較検討が大変だと思いますが、ぜひ色々な端末を触ってみてほしいです。

GAPSISがお伝えしました。次回もお楽しみに!