独立行政法人の国民生活センターは、「スマートフォンの充電端子の焼損や本体の発熱等」についての相談が急増しているとして、注意を呼びかけています。
2009年度から4年弱で1032件の相談が寄せられ、そのうち、やけどなどの「危害・危険情報」は268件ありました。スマートフォンの普及とともに相談件数も急増しており、充電端子の取り扱いに注意したり、本体を肌に長時間密着させないようアドバイスしています。
「スマートフォンの充電端子の焼損や本体の発熱等」に関する相談は、2009年度は2件だったものが、2012年度は523件と急増し、2013年12月31日分までで合計1032件寄せられました。
やけどや、やけどしそうになった「危害・危険情報」268件のうち、発熱や焼損により布団などの周辺物に焼損が及んだ事例は23件あり、顔や手・指にやけどや低温やけどを負った例は75件ありました。
国民生活センターは調査のために再現テストを実施。充電端子に導電性の異物を混入させて充電を行ったところ、接点部が160°Cを超える温度に上昇し、充電端子の損傷が確認されたということです。
また、本体の発熱に関してもテストを実施。ゲームアプリなど約10分使用したとこと、本体温度が最大58℃にまで上昇する様子が確認されました。
相談事例のなかには、スマートフォンを使用していないときでも本体温度が40℃以上あり、使用者が通信事業者に相談するも「もともと熱くなる機種」と言われ事業者が対応しなかったというケースも紹介されています。。
国民生活センターは、充電端子に異物や液体が付着したまま充電しないことや、充電端子を斜めに抜き差ししたり無理な力を加えて破損させないようにし、異常を感じた場合は直ちに充電を中止するようアドバイスしています。
また、スマートフォンの温度が上昇した場合は使用を控え、長時間肌に触れたり、ポケットの中などで肌に密着させないよう注意を呼びかけています。
業界や事業者へは、発熱や焼損しにくい充電端子・本体の商品開発を要望するとともに、トラブル防止のため一層の周知・啓発を要望しています。