4割が「暇さえあればスマホ」、利用してるSNSはmixiよりGoogle+のほうが多い、15%が「肩越しに他人のディスプレイ画面を盗み見た」。
総務省の情報通信政策研究所が発表した「高校生のスマートフォン・アプリ利用とネット依存傾向に関する調査」で、興味深い調査結果が発表されましたので、抜粋して紹介します。
サービス毎の利用時間は、パソコン・タブレットと、スマートフォン・フィーチャーフォンとで別々に調査しています。
パソコンやタブレットでは「動画投稿サイトを見る」(22.9分)、「オンラインゲームをする」(10.8分)、「ソーシャルメディアを見る」(9.2分)の順番でした。
一方、スマートフォン・フィーチャーフォンでは、「ソーシャルメディアを見る」(57.0分)、「ソーシャルメディアに書き込む」(31.9分)、「動画投稿サイトを見る」(27.5分)の順番になっています。
「ソーシャルメディアを見る」「ソーシャルメディアに書き込む」は、女子がそれぞれ74.2分、41.3分であるのに対し、男子が37.2分、21.1分と、女子が男子の2倍近く長くなっています。逆に、「オンラインゲームをする」は、男子(27.2分)が女子(13.8分)より約2倍長い結果です。
スマートフォンの利用開始により減った時間は、「睡眠時間」(40.7%)がトップで、ついで、「勉強の時間」(34.1%)「テレビを見る時間」(27.8%)の順になりました。
スマートフォンのネット利用が日常生活に及びす影響について、42.6%が「ひまさえあれば、スマートフォンでネットを利用している」、12.3%が「起きている間中、ずっとスマートフォンを利用している」と答えています。
また、4人に1人は「自分はネット依存だと思う」と考えていることが分かりました。
「ネット依存」というと、どうしても男子のほうが多そうなイメージですが、これら3項目は男子より女子が数ポイント以上高い結果になっています。
全体の91%がソーシャルメディアを利用しており、女子(93.4%)が男子(88.7%)と比べて利用率が高くなっています。また、学年が下がるほど利用率が上がる傾向です。
見る・書き込みをするソーシャルメディアは「LINE」85.5%、「Twitter」66.9%、「Facebook」24.3%がトップ3で、以下「Google+」(19.2%)「Mobage」(13.4%)「mixi」(13.3%)の順になっています。
LINEが圧倒的な高さですが、mixiよりもGoogle+の利用者が多いというのは意外な結果でした。
利用に際しての悩み・負担として、40.9%が「あてはまるものない」としながらも、6割の生徒が悩みや負担に感じることがあると答えています。
そのうち、27.7%が「自分が書いてしまった内容について、後から『あれで良かったか』などと悩む」、22.4%が「メッセージを読んだことが分かる機能があること」などです。
なかには、「知りたくもないのに人の行動が分かってしまう」(9.1%)、「見てない間に自分の悪口が書かれていないか心配になる」(7.5%)、「ひんぱんにメッセージを投稿しなければいけないような気がする」(3.0%)といったものもありました。
また、利用マナーに反する行動では、「歩きながらスマートフォンに見入ることがある」が51.1%で最も高く、「肩越しに他人のディスプレイ画面や入力した情報を盗み見たことがある」15.0%、「友だちや知り合いが写っている写真を勝手に人に送ったり、ネットにアップしたことがある」11.7%でした。
利用の際の悩み・負担やマナーは、高校生だけに限られたものではありません。大学生や社会人などの他の世代のとの比較できれば、違った側面が出てくるのかもしれません。
今回ご紹介した詳細な調査結果は、総務省のサイトよりご覧になれます。