3次元物体をどこから撮影しても高精度に認識・検索し、関連情報を提示する技術をNTTが開発!

NTTは、3次元の物体をどのような方向から撮影しても、高精度に立物体を認識・検索し、関連情報を提示する「アングルフリー物体検索技術」を開発したと発表しました。

この技術を活用すれば、スマートフォンやウェアラブルカメラを通じて、周囲の建物・史跡や店舗、商品などを高精度に認識し、観光コンテンツや店舗・商品情報などを提示することができます。

商品にスマホをかざして関連情報を表示

これまで、例えば2次元のコードを読み取り、そこから関連情報を表示させるような技術はありました。3次元でもできなくはないのですが、平面物に比べて立体物は撮影方向によって画像上の見え方が大きく変わるために、異なるカメラアングルで撮影すると検索精度が低くなるという課題がありした。また、検索精度を保つために1つの物体に対して100枚程度の画像を予めデータベースとして登録する必要があり、そのコストの負担が大きいという課題もありました。

今回NTTが開発した「アングルフリー物体検索技術」では、画像特徴の重要度をその出現頻度に基づき統計的に推定する方法を用いることで、物体などの検索精度を大幅に向上させたほか、入力画像と参照画像の間の対応関係を正確に特定することにより、参照画像として事前にデータベースに用意する画像の数を従来の1/10程度まで大幅に削減することを可能としました。これにより、様々なカメラアングルで撮影された画像からでも、そこに写り込んだ3次元の物体を検索することが可能となりました。

この技術の活用用途としては、商品にカメラをかざすと価格や口コミ、在庫などを閲覧できる「商品検索」や、指定スポットでカメラをかざすだけでスタンプをゲットできる「デジタルスタンプラリー」、展示物にカメラをかざすと解説コンテンツを提示する「作品解説」、機器にカメラを向けると説明書が見える「電子マニュアル」などの展開が考えられます。

技術的な面の詳しい解説はNTTのページをご覧ください。

スタンプラリーでトライアルを実施

今回の技術のトライアルとして、「第3回伊東MAGARI雛イベント」(2015年2月25日~3月3日)のうち2015年2月28日(土)~3月3日(火)の4日間限定で本技術を活用した新たなデジタルスタンプラリーが実施されます。

このトライアルサービスでは、トライアル参加者が一定のルートを訪れたことを、スマートフォンや携帯電話でユーザが撮影した画像から「アングルフリー物体検索技術」を使用して判定します。GPSのみでは困難であった屋内での訪問ルート判定が本技術により可能になります。
写真方式でのスタンプラリーでは、その成否の判定を人間の目で行う必要がありますが、本技術を使えば機械で自動的に判別できるというわけですね。

この技術が発展すれば、スマホで写した画像の人物が着ている服を解析し、その商品詳細ページヘ飛べる、というようなアプリもできるのでしょうか。似たようなものがある気もしますが、その精度が上がりコストも低くなるというのなら、より応用もききそうですね。今後の展開が楽しみです。

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