KDDIが今春向けの新商品発表会を開催し、新製品4機種を発表しました。スマートフォンは「AQUOS SERIE mini」と「Qua phone」、タブレットは「Qua tab」、フィーチャーフォンは「GRATINA 4G」です。また、NTTドコモ(以下、ドコモ)とau向けの「Xperia Z5」に新色の「ピンク」が登場することも明らかにされています。
(1) au新モデル
AQUOS SERIE mini SHV33
前述したように新モデルは4機種。まずはAQUOS SERIE mini SHV32だが、旧モデルの「AQUOS SERIE mini SHV31」の後継機種にあたり、幾つかの点で進化を遂げている。ディスプレイが4.5インチから4.7インチにサイズアップし、パネルもハイスピードIGZOに切り替え、表示がスムースに。CPUもクアッドコアからヘキサコアに。持ちやすさ・操作のしやすさはそのままにスペックアップを図り、パフォーマンスが上がっている。
Qua phone
次にQua phoneだが、こちらはauオリジナルブランド「Qua」シリーズの端末で、メーカーは京セラ。リーズナブルな端末としてスペックは抑え目。5インチHD液晶、クアッドコアCPU搭載スマートフォンで、薄型のボディのタフネスさや「スマートソニックレシーバー」によるクリアな音質での音声通話性能などが魅力だ。
Qua tab 02
そしてタブレットのQua tab 02。こちらのメーカーはファーウェイ。10.1インチのWUXGA液晶を搭載したタブレットで、スペックは悪くないがボディはやや安っぽい。ヘキサコアCPU、2GB RAM、16GB ROMを搭載する。
GRATINA 4G
最後に紹介するのはGRATINA 4Gで、こちらはAndroidを搭載したガラケーになる。シャープ製Androidガラケー2機種に続く第3弾モデルだ。LINEが使えることやキー表面がタッチ操作に対応し、ポインター移動をタッチ操作でできることなどが大きな特徴。さらに、LTE、VoLTEに対応すること、タフネス設計も魅力だ。
(2) データチャージカード、au WALLETチャージカード
KDDIはプリペイドカードを新たに3月から販売開始する。「データチャージカード」と「au WALLETチャージカード」だ。前者はデータ量をチャージできるカードで、後者は「au WALLET プリペイドカード」の残高をチャージできる。
データチャージカードとau WALLETチャージカードの見本
データチャージカードは1.5GB、3GB、5GBの3種類が用意され、それぞれ1,620円、3,240円、5,400円で購入できる。カードを購入し、裏面のコードをアプリで読み取るか、専用サイトで入力すれば、データ量を追加できる。一方のau WALLETチャージカードは1,000円と3,000円、5,000円のカードが用意される。こちらも裏面のコードを読み取るか入力することでau WALLETプリペイドカードにチャージ、すなわち入金できる。
両カードとも現金購入できる点が大きな特徴で、人にプレゼントすることもできる。
(3) auの学割
auの2016年の学割サービスは他社と比べてお得感が強いものとなっている。発表会で同社社長の田中氏が自信を持って紹介していたように、今回のauの学割はそれなりに良い。25歳以下で「データ定額5/8/10/13」に加入している方を対象に、25歳までずっと毎月5GBのデータ量がプレゼントされる。
さらに、学生および家族を対象に、月々のデータ料から最大1年間毎月934円が割引される。しかも、「LTEフラット」の場合は、新規・MNPだと25歳以下の方は最大3年間割引される。
学割について(1月18日時点の内容)
(4) アニメパス終了。ビデオパスのアニメコンテンツ強化
auのアニメ見放題サービス「アニメパス」が4月末でサービス終了する。それに先立ち、1月27日で新規受付も終了となる。auの動画配信サービスは「ビデオパス」に一本化される形となり、アニメパスが終わる代わりにビデオパスにおけるアニメコンテンツが強化される。ビデオパスのユーザーにとっては魅力が増すことになり、良い展開かもしれないが、アニメパスのユーザーにとってはどちらが良いのかはわからない。
新たに配信される作品
様々な作品が追加されるが、最新アニメの見逃し配信も強化される。「おそ松さん」「最弱無敗の神装機竜《バハムート》」「ラクエンロジック」などの作品の見逃し配信が行われるので、テレビ番組表に縛られずに好きな時間に視聴できるのは便利だろう。
(5) Xperia Z5の新色
Xperia Z5のピンク
ドコモとau向けのXperia Z5に新色のピンクが追加される。1月下旬に発売予定だ。ピンクも落ち着いた色合いが採用されているので、大人の女性だけでなく男性ユーザーが持っても大丈夫そうなカラーとなっている。フロストガラスの効果もあり、光の当たり方によってはピンクに見えない角度もあり、不思議なカラーだ。
光の当たり方で見え方が変わる
(1) dtab Compact d-02H
ドコモは「dtab」シリーズの新モデル「dtab Compact d-02H」を発表した。メーカーはファーウェイ。発売日は20日で、すでに予約受付が始まっている。8インチで1900×1200ドットの液晶ディスプレイを搭載するコンパクトタブレットで、スペックは意外と申し分ない。オクタコアCPU、2GB RAM、16GB ROMを搭載する。
dtab Compact d-02H
LTEに対応し、下り最大150Mbpsでの通信もできる。さらに、harman/kardonの高音質化技術「Clari-Fi」を搭載し、圧縮音源をアップコンバートし、CDに近い音質で楽しむことができる。画面に触れずにコントロールできるジェスチャー操作機能も特徴の一つ。
やっとauの新商品発表会が開催されました。昨秋、auだけが発表会を開催しなかったため、おそらく年初に春モデルの発表会をやるのだろう、という噂は流れていました。それだけにかなりの期待を持って取材に臨みましたが、蓋を開けてみるとちょっとガッカリしました。というのも主な内容は「新商品」ではなく、「学割」だったからです。今では25歳以下を対象とした割引サービスなので、「学割」という名称が正しいのかすら分かりませんが、商売を行う上では、確かに「学割」の特典内容はユーザーを引きつける大きな動機となります。そして、今回のauの学割は確かに他社が追随できない内容でした。しかし、せめて何か目玉となるような新商品が一つでも発表されれば、と思わないではいられませんでした。とはいえ、学割による25歳以下のユーザーの争奪戦がどのような戦いになるのか注目したいところです。
GAPSISがお伝えしました。次回もお楽しみに!