【インタビュー】健康への効果をスコア化したアプリ『+Try(プラストライ)』の仕組みと誕生秘話に迫る!

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皆さんは、2015年12月に発表されたヘルスケアアプリ『+Try』をご存知でしょうか?世界で初めて健康への効果をスコア化した独自の健康情報を提供するアプリとなっており、現在注目を集めています。オクトバでは、そんな『+Try』を立ち上げた制作会社「シグナルトーク」の代表取締役である栢 孝文さんにインタビューを行いました!シグナルトークといえばオンライン麻雀ゲーム『Maru-Jan』でも有名ですね。

自由な企業風土でも話題になっている同社。麻雀ゲームを作っていた会社がなぜヘルスケアアプリの開発に踏み出したのか?興味深いお話をたくさんお聞きすることができましたよ。

“クリエイターの理想郷”を作りたい

――本日はよろしくお願いします。

栢:よろしくお願いします。まずは簡単に、弊社の概要についてお話しようと思います。私自身は元々、セガとソニーにいたのですが、13年前に独立してシグナルトークを立ち上げました。従業員30名ちょっとの小さい会社ではありますが、自社ブランドのゲーム制作に尽力しています。
弊社ではクリエイターの理想郷を作るというのを目指していて、利益の半分をスタッフに分配したり、社員全員で経営会をしたりと、他とは違う少し変わったことをやっています。他のゲーム会社で副業をするなんてこともOKです。

――面白いですね。ゲーム会社での副業もOKなんですね。

栢:売り上げが増えると休みが1日増えるというのもやっていますよ。

「正しい健康情報を届けたい」という想い

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栢:弊社では『Maru-Jan』というオンライン麻雀ゲームを出しているのですが、テレビや新聞、雑誌など様々なメディアで取り上げていただき、会員数は80万人を超えました。
同ゲームは40代〜50代のユーザーが中心となっており、60代のユーザーも全体の17%(2015年のデータ)を占めています。

『オンライン麻雀 Maru-Jan』

――60代のユーザーさんもどんどん増えてきているんですね。

栢:どんどん高齢化してきている気がします。それに合わせて麻雀とボケ防止の関係性を調べたりして、色々とシニア向けの施策を打っているところです。

――研究機関と組んで色々やられていますよね。

栢:そうですね。脳の状態を測ることができる「脳測」というWebサービスも、東京理科大さんと組んで2年前からやっています。私自身かなりの健康マニアで、健康に関する本を読んだり論文を読んだりするのが好きなんですよね。

――論文まで読まれているのは凄いですね。

栢:本だけでも100冊近くは読んでいますね。健康に関する文献を色々読んできた中で感じたのは、「コーヒーは体に良いのか悪いのか?」など賛否両論分かれるものも数多くあって、何が正しいのかが良く分からなくなっているなということ。

そこで、正しい情報を整理してユーザーに提供する場所を作ろうと思い、「+Try」(プラストライ)プロジェクトを立ち上げました。

整理するためにまず始めたのは、数多くある情報の中から、しっかりと実験結果に基づいた情報のみをピックアップすること。ただ、それだけでは42,000パターンとまだまだ情報量が膨大だったので、その中からさらにZ検定で処理をして信頼度/効果の高い上位を抽出し、最終的に172パターンに落ち着いたかたちです。

健康への効果がスコア化されている

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栢:現在提供しているiOSアプリ版『+Try』では、まずチュートリアルとして自身の睡眠時間や体重を答えていく健康チェックを行い、その結果に応じてオススメの記事が表示されるという流れになっています。「+Try」内の記事にはそれぞれ効果スコアが定められており、スコアが高ければ高いほど、健康効果への期待が高いということになります。
例えば“風邪予防にはサラダを食べるのが良い”という記事の効果スコアは63点。信頼度は99.9%と高いです。

――効果スコアはどのように出しているのですか?

栢:先ほどの風邪予防とサラダの関係を例にお話すると、まずユーザーに「(A)週に3回以上、生野菜のサラダを食べていますか?」「(B)半年に1回以上、風邪をひきますか?」というアンケートをとります。その結果を解析してオッズ比(※1)を計算し、効果スコアとして出しているかたちです。
このアンケートでは週に3回以上、生野菜のサラダを食べていない人は、半年に1回以上風邪をひくリスクが2.09倍になるという結果になりました。

(※1)「AをしないとBになるリスクがX倍になる」ということを示すオッズの比のこと。

――“ウォーキングで頭痛になりにくくなる”というのもあるんですね。

栢:そうですね。こちらは効果スコア43点、信頼度は97.7%となっています。アプリ内にはマイトライという機能がありまして、お気に入りの記事を追加しておくことができる他、追加した記事の内容を「挑戦」することができるのです。

例えばこのウォーキングの記事であれば、頭痛にならないよう週1回、1日1時間以上歩くということに挑戦し、無事に達成することができれば【達成ボタン】を押します。

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達成の数が増えれば健康レベルが上がり、豆から芽が生えて木になっていくのです。行動に移してから実際に健康になるまでというのは時間がかかるものですので、豆が成長していく様子を楽しみながら、気付けば「風邪をひかなくなったな」「腹痛が起こらなくなったな」と健康になっていて欲しい。+Tryはそういうプロジェクトになっています。目標は国内2,000万ダウンロードです。

――そうなんですね。『+Try』は無料のアプリですが、広告は入れない予定ですか?

栢:広告を入れる予定はありません。仮に広告を入れるとなると、健康情報を扱うアプリなのでサプリメントなどの広告が入るかと思うのですが、サプリメントや健康食品の類は摂り過ぎることによる弊害もかなりあると考えていて、正しい情報を提供して100万人を健康にしたいという我々のコンセプトからは外れてしまいます。

特定保健用食品(トクホ)などがいま流行っていますが、我々としては「階段を登るようにしましょう」「お風呂に少し長く浸かりましょう」など、誰でも簡単に実践できる健康になるためのヒントを、アプリを通してユーザーに届けたいと思っています。

キッカケは共同創業者がうつ病になったこと

――+Tryプロジェクトを立ち上げようと思った、最初のキッカケというのは何だったのでしょうか?

栢:いくつかあるのですが、ひとつはシグナルトークの共同創業者がうつ病になってしまったことですね。うつ病はストレスが原因だと良く言われますが、本当にストレスだけが原因なのか疑問に思い調べてみたんです。すると、もちろんストレスが原因のひとつではあるのですが、セロトニンの原料となるビタミンB6マグネシウムなどが不足している結果、うつ病になることもあるということを知りました。

こんな大事なことを誰も教えずに、心療内科では抗うつ剤が処方されるだけ。ネットで少し調べれば良いだけの話ではあるのですが、こうした健康情報を提供する場所を作れば皆の役に立つのではないか?と思ったのが、プロジェクトを立ち上げたキッカケのひとつです。

――私の父も癌を患っていまして、自分で色々調べたりしているのですが、癌に効く薬は色々あるけれども、結局は生活習慣を正して癌を発生させる確率を減らすことが大切だなと思いました。

栢:おっしゃる通りですね。やはり、死ぬときまで健康で居続けるというのは、全ての人々の願いだと思っています。

――なるほど。ちなみに、「シグナルトーク」という会社を始めようと思ったキッカケは何だったのですか?

栢:セガにいたときもソニーにいたときも、仕事自体はとても充実していて楽しめたのですが、どうしても大きな会社だと色々と決済を通さないとゲームを作ることができません。

それに、例え何億円規模のヒット作を生み出しても「これで良いコンポでも買っとけ!」くらいのボーナスしか出ません(笑)。会社という仕組み上、仕方ないとは思っていましたが、やっぱりそこで残念な気持ちになりました。

そこで、クリエイターが報われる会社を作ろうと思ったのが、シグナルトーク設立のキッカケですね。先ほど話したクリエイターの理想郷を作るという思いも、ここで生まれました。

――シグナルトークを代表するオンライン麻雀ゲーム『Maru-Jan』はどのように生まれたのですか?

栢:私自身が麻雀大好きだからというのが大きいですね。もちろん他にもやりたいことはあったのですが、創業時のメンバーにプレゼンしたところ全てボツになってしまったんです。
そんな中、徹夜で麻雀した話をちょろっとしたら、麻雀って面白いよねと話が広がっていき、じゃあ麻雀ゲームを作ってみよう!という流れになりました。

――麻雀ゲームは、流行り廃りがなくて息が長いのが良いですよね。

栢:そうですね。麻雀そのものが持つ面白さというのがあるので、そこはかなり追求しました。ライバルの麻雀ゲームに負けないようにリアルな麻雀の面白さを前面に出そうと強く思っていたので、牌を早く並び替えることができたり、強く捨てることができたりと他社のゲームにはない変な機能がたくさん『Maru-Jan』にはあるんです(笑)。

やりたいことはまだまだたくさん!

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――『+Try』アプリは現在iOS版のみとなっていますが、Androidの方も今後リリースされる予定ですか?

栢:そうですね。Android版は新アプリとして年内リリース予定を予定しています。始めはiOSもAndroidも同時にリリースしようと思っていたのですが、iOSの方が対応しやすいというのと、開発チームが現在5人ほどなので、順番にやっていこうということになりました。

――開発チームが5人となると、完成するまでかなり大変だったのではないでしょうか?記事の分量もデータ解析の分量もそこそこありますよね。

栢:データの解析はシステムで自動化できていますので、アンケートを増やしたりデータを加えたりという作業はそこまで負担ではありません。記事については、もともと科学系のライターをしていた方が専任で書いてくれていて、間に合わなそうな場合などは外部のライターに頼んでいるというかたちですね。
プロジェクトの立ち上げからは、かれこれ3年ほど経っています。

――3年がかりで作ったのは凄いですね。今後は規模をどんどん広げて、健康に関するデータを集めていくという感じですか?

栢:そうですね。最初のうちは我々のできる範囲で細々とやりながら、データが集まってきたら、このピーマンの健康情報が1万人のデータでこうなりましたという風に記事の発表をしていこうかなと思っています。

――そうなんですね。まだまだ、やりたいことがいっぱいあるという感じですね。

栢:『+Try』はもちろんのこと、『Maru-Jan』の方もまだまだ広げようがあると考えていますし、他にもスタッフが作りたいと思っているゲームも多々ありまして、もうやることやり尽くしたでしょと良く言われますが、やりたいことがありすぎてヒイヒイ言ってます(笑)。

――今後の展開に期待ですね。本日はありがとうございました!

栢:ありがとうございました!

発起人である栢さん自身がかなりの健康マニアということもあり、開発者視点/ユーザー視点の両面から見つめることで、このような素晴らしいプロジェクトが生まれたのではないかと感じました。今後ユーザーの数が増えて、データが集まれば集まるほど、健康に関する情報が確実なものになっていく。これからの展開が楽しみです。
Android版は新アプリとして年内にリリース予定とのことでしたが、Webブラウザ版も現在公開されていますので、ぜひこちらもチェックしてみてくださいね。

関連情報

+Try プラストライ | 健康への効果をスコア化する無料アプリ
健康への効果をスコア化するアプリ+Try(プラストライ) | App Store
株式会社シグナルトーク/SignalTalk Inc. 公式サイト







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執筆者
masashi
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