今回紹介するのはちょっと技術的なお話。
ですが、いちユーザーとしての立場でも今後の「LINE」がどのようなサービスを展開するのか?ということをチェックする意味では、読んでおいて損はない内容かと思います。
噛み砕いて説明していますので、気になる方は目を通してみてください。
【アプリの特徴】
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「chatbot 」について
「LINE」はこれまでの取り組みでも、一貫してユーザーが必要とする人や情報・サービス、企業・ブランドとのシームレスな繋がりを実現する「スマートポータル」を目指してさまざまなアプローチをしてきました。
今回ここで取り上げる「chatbot」は、そんな「LINE」最大の特徴とも言えるミュニケーションツールとしての強みを活かして、さらなる利用の快適性を高めるツールとして注目を集めているのです。
2016年4月7日より、誰でも「chatbot」を開発できる「LINE BOT API Trial Account」の無償提供を全世界で開始。
現時点ですでに約2万件の「chatbot」が作成されるほどの大きな話題を呼びました。
そして先日となる29日、技術者向け開かれたカンファレンス「LINE DEVELOPER DAY 2016」において、LINEの「chatbot」に関する新たな発表が行われたのです。
その気になる内容とは!?
新たなMessaging APIを公開
「LINE DEVELOPER DAY 2016」では、これまで以上にbotの機能性・開発の可能性を高め、さらに開発者へのサポート性にも優れている新たな「Messaging API」を公開。
その主だった機能は以下の通りです。
1) メッセージタイプの追加
「Messaging API」では、
①シンプルにyes or noなど2つのアクションを提示する「Confirm Type」
②画像やテキストなど複数のアクションボタンを組み合わせた「Button Type」
③「Button Type」と同様の情報を横方向にスクロールする形式で複数コンテンツを配置できる「Carousel Type」
以上3種類のメッセージタイプが新たに追加されています。
これらが用意されたことで「chatbot」より送信されるメッセージからは、今まで以上に自社サービス・コンテンツへのスムーズな動線設計を実現します。
また、これらメッセージタイプは今後も順次新たな形式の追加を予定しているようです。
2) グループ(複数人)トークへの対応
「Messaging API」を使用して作成された「chatbot」は、LINEの複数人のトーク・グループトークにも対応。
複数人の会話の中で適切な情報やコンテンツを提供することも可能になります。
3) 豊富なサンプルコードや公式SDKの公開
「Messaging API」は2016年4月に公開したAPIと比べて、よりクリーンでシンプルなAPIへと進化しています。
併せてAPIドキュメントもリニューアルが図られ、読みやすさの改善とサンプルコードを拡充しています。
公式SDKも5言語(Java/golang/Ruby/PHP/Perl5)リリースし、開発者が「chatbot」を利用しやすくなる環境づくりにも取り組んでいます。
なお、「Messaging API」を利用したアカウント作成は、LINE@やLINE Loginなどの申込・管理ができるLINEのビジネス向けポータルサイト「LINE Business Center」から利用登録を行い、開発をスタートすることができます。
「Messaging API」を利用する際の料金体系
これまで「Messaging API」を利用したメッセージ配信はLINE ビジネスコネクト導入企業およびパートナーに限定して提供していましたが、この度の「Messaging API」の公開により、LINE公式アカウントおよびLINE@アカウントにも対応しました。
LINE公式アカウントではメッセージの通数に応じた従量課金となり、LINE@アカウントではプランごとに設定されたオプション契約によって誰でもAPIを利用したメッセージを導入することができます。
なお「Messaging API」の公開に伴い、アカウントからユーザーに送るメッセージとして能動的に「chatbot」から配信する“プッシュメッセージ”と、ユーザーが送ったメッセージや情報に対して即時に返信する“リプライメッセージ”の2種類に区分して設計できます。
“リプライメッセージ”についてはアカウント種別やプラン・メッセージの通数問わず、全て無料で利用可能です。
「LINE BOT AWARDS」の開催
この「chatbot」の開発を促進するために「LINE BOT AWARDS」が開催されます。
これは「chatbot」での開発実績を表彰するもので、個人・法人を問わず誰でも参加が可能です。
なお、優勝賞金は最大1,000万円で、この他にもさまざまな部門賞を設ける予定があるようです。
通知連携サービス「LINE Notify」の提供
そしてもう一つが「LINE Notify」。
これはAPIと連携を図り、外部Webサービスやアプリケーションの通知をLINEアカウントのメッセージを通じてユーザーに配信できるサービスです。
本サービスは、Webサービス自動連携ツールの「IFTTT」とも連携。
天気情報や特定の言葉を含んだメールの受信などさまざまなサービスの通知を「LINE」上で受け取ることが可能になります。
また、開発者向けソフトウェア開発用共有・管理ツール「GitHub」、サーバ管理・監視ツール「Mackerel」との連携も合わせてスタート。
それぞれ「LINE Notify」上もしくは各サービス上で設定することで、各種通知を「LINE」上で受け取ることを実現します。
その他LINEのbotに関する取り組み
「LINE」では「Messaging API」の一般公開に先立って「chatbot」の開発を自社およびパートナーと進行中で、順次サービス提供を開始して行く予定とのことです。
トラフィックアプリの最高峰「NAVITIME」と連携
株式会社ナビタイムジャパンが提供する「NAVITIME」の「乗換案内」機能と連携して、 LINEのアカウント上で乗り換え経路や時刻表や運行情報を簡単に検索できるサービスが9月29日から提供されています。
都市部に住む人であれば移動に関する情報はかなりの重要度を持ちますので、この機能は大いに注目すべきところでしょう。
それも「渋谷から新宿」というような文章から検索できるだけではなく、事前に登録した情報を元にワンタップで乗換案内や運行情報を受け取ることができるという優れもの。
障害や遅延といった交通におけるトラブル情報をプッシュで受け取れる機能なども今後実装される予定だそうで、そちらにも期待が高まるところです。
LINE MUSIC Search
同社が擁する音楽配信アプリ「LINE MUSIC」とも連動。
人気ランキングやLINE MUSICで友だちが聞いている曲、あなたへのおすすめ曲をワンタップで探しだせたり、トークルームから試聴できるのが大きな特長です。
加えて「LINE MUSIC」に収録された1800万曲を対象に、アーティスト名、楽曲タイトル、歌詞を検索して好みの音楽を簡単に探すこともできます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
技術的な面が強い話題ですのでちょっとむずかしいところもあるかもしれませんが、「NAVITIME」や「LINE MUSIC」での機能性から「なんかすごそう!」ということは伝わるかと思います。
「LINE」は今後ますます機能性を拡張して、よりユーザーに還元するアイディアをドンドン取り入れていく予定があるようです。
これからも「LINE」を使っていくのでしたら、話題の先取りという視点からこのようなニュースにも触れててみるのも良いかもしれませんね。