ソフトバンクがNTTドコモ(以下、ドコモ)、au(KDDI/沖縄セルラー)に先行して夏モデルを発表しました。発表された新機種はスマートフォン4機種のみなので、今後、追加されることも予想されますが、ひとまず4機種が新たに登場します。また、近年はスマートウォッチが増えてきましたが、セイコーウォッチからアウトドア向け多機能ソーラーウォッチ「ランドトレーサー」が新たに発表されました。
新製品
(1) ソフトバンク 2017夏モデル
毎年5月/6月に通信大手3社の夏モデルが発表されるのが常ですが、今年のトップバッターはソフトバンクです。ただ、ソフトバンクは今では一年に一回くらいしか新製品発表会を大々的に開催しませんが、それは今回も同様で、プレス向けの大規模発表会は行われませんでした。それも当然かもしれません。今のところ4機種に止まるからです。しかも、ソニー、シャープが事前発表した機種なので、サプライズ要素は皆無でした。とはいえ、そうした事情とモノの魅力には関係ありません。「Xperia XZs」「AQUOS R」には技術的/機能的な魅力がありますので要チェックです!!
Xperia XZsは5月下旬に発売となります。5.2インチのフルHD液晶搭載スマートフォンで、ネットワーク対応は下最大350Mbpsですが、ソニーが開発した最新のメモリー積層型のCMOSセンサーを搭載したメインカメラが魅力です。スーパースローモーション撮影、シャッターを切る直前の映像を記録できる機能などが特徴です。動画での5軸手ぶれ補正も魅力的です。
AQUOS RはLTEの下り最大612Mbpsに対応します。超高速通信ができるので注目です。ディスプレイはハイスピードIGZOですが、解像度が2,1560×1,440ドットと高解像度のものなので、やはりこの点にも注目です。発売日は6月16日です。
残る2機種はエントリー向けのスマートフォンです。「AQUOS ea」と「DIGNO G」です。どちらも5インチHD液晶搭載機種で、メモリは2GB、ストレージは16GBです。AQUOS eaはオクタコアCPU、DIGNO GはクアッドコアCPUと、CPUに違いがありますが、後者はタフネス設計が魅力です。AQUOS eaは最新バージョンの「エモパー」を搭載することが魅力です。
(2) セイコーウォッチ「ランドトレーサー」
(限定1000個のダウンヒラー限定モデル)
セイコーウォッチからアウトドア向けのスマートウォッチ「ランドトレーサー」が発表されました。アウトドア向けのスマートウォッチ/スポーツウォッチは最近増えてきているので、選択肢が多くて選ぶのに困るほどですが、ランドトレーサーはソーラーセルを搭載して発電できるソーラーウォッチなので、この点が大きな魅力となってきます。
さらに、スマートフォンとの連携必須の機能ですが、行動軌跡を2Dもしくは3DでGoogleマップ上に重ねて表示することができるようになっています。高度、位置情報を合わせてスマートフォン向けアプリ内でGoogleマップと重ねた表示ができるので、結構面白く、後からの分析にも役立てられます。後から任意の地点間の距離や所要時間なども調べられます。
通常モデルと限定モデルが用意されます。発売日は6月9日です。
サービス
(1) ドコモの「ネットトータルサポート」
ドコモが「ドコモ光」のユーザー向けに提供していたサポートサービス「光訪問サポート」を「ネットトータルサポート」に変更し、5月8日から提供し始めました。このサービスはドコモ光だけでなく、携帯電話サービスのユーザーも利用できます。月額500円の基本料金と、別途メニュー次第での都度課金があります。
さて、このサービスですが、要するに IT系の総合サポートサービスです。
通信に繋がる機器が対象で、それは携帯電話、パソコン、ルーター等、ゲーム機等と幅広いです。電話サポート、訪問サポート、修理の受付、データ復旧、機器の買取、パソコンのオンライン教室などを利用できます。訪問サポートなどでは別途課金されますが、基本訪問料金は月2回までは無料など、ある程度利用しやすい料金体系となっていることが特徴です。
アップデート
(1) 「P-smartケータイ P-01J」でWi-Fiテザリング
ドコモ向けのAndroidケータイ P-01JがアップデートでWi-Fiテザリングに対応しました。これは非常に大きな進化で、P-01J経由でドコモのネットワークでインターネットをパソコン、タブレット等のWi-Fi機器で利用できるようになります。モバイルルーターやスマートフォンを別途持たなくてもいいので、Androidケータイをメイン機種としたい方には、P-01Jがこれまでよりも魅力的になったはずです。
技術開発・実験
(1) KDDIとNHKが8K映像をモバイル回線で伝送
KDDIとNHKが次世代の通信システムである5Gを活用した実証実験を行うことを明らかにしています。NHKと組んで何をするのか? というと、なんと、5Gを使って8Kの映像を伝送する実験です。8Kの超高解像度の映像をモバイル回線で伝送する実験です。凄い時代です。5Gは東京オリンピックが開催される2020年にスタートする予定です。そのため、今回の取り組みもオリンピックを意識したものです。2018年以降には、スタジアム環境下での実験を行うというのです。スタジアムで8K映像の中継や配信の実験を行うということで、スタジアム観戦をしながら手元のスマートフォンで超高解像度の映像を見ることができるようになるかもしれません。
あとがき
今夏モデル発表のトップバッターはソフトバンクでした。発表された機種はXperia XZsとAQUOS2機種、DIGNO1機種で、うち2機種はエントリー向けの低スペック機種なので、実質的な新規機種はXperia XZsとAQUOS Rくらいです。Xperia XZsは最新のイメージセンサーを搭載していますので、この点は実機チェックをして見たいですが、それ以外では実のところ、それほど際立った特徴がありません。ちょっと魅力に欠ける夏のラインナップです。とはいえ、ソフトバンクは後から追加発表することがありますので、今後、ちょこちょこと1、2機種追加されるかもしれませんし、それを期待したいところです。そして、次はドコモやauですが、おそらくドコモはずっと多い機種を発表するはずです。auも4機種よりは多いと思いますが、ともかく残りの2社にも期待です。また、ソフトバンクはワイモバイルブランドのラインナップも気になるところです。
今週もGAPSIS編集部が出張してお伝えしました。次回もお楽しみに!!