NTTドコモ(以下、ドコモ)、KDDI、ソフトバンク等、通信各社の公衆無線LANサービスを共通のSSIDで無料で使える「00000JAPAN」ですが、誰でも手軽に利用できる一方でセキュリティが掛かっていない点に注意が必要です。それを安全なVPN経由で利用できるサービス「ギガぞう」において、災害時のVPNサービスが無料提供されることになりました。また、ドコモの「エリアメール」が最新バージョンで新機能を導入しています。
災害対策関連情報
(1) 「ギガぞう」経由で「00000JAPAN」を利用
KDDIグループのワイヤ・アンド・ワイヤレスといえば公衆無線LANサービス「Wi2」で知られていると思いますが、現在、「ギガぞう」というサービスも提供中です。このサービスは、データ通信量を節約できる機能とVPN接続機能を提供するもので、VPN接続機能に関しては月額500円の有料会員向け機能です。
しかし、今回、災害時の共通Wi-Fiサービスである00000JAPANへのVPN接続機能のみ無償提供されることが決まりました。これによって安心して00000JAPANを利用できます。
小難しい設定等も不要で自動的にVPN経由で00000JAPANを利用できるので、ギガぞうのアプリをインストールしておくと役立つかもしれません。
→ギガぞう公式サイト
(2) ドコモの「エリアメール」で再通知などが可能に
ドコモの「エリアメール」のAndroid版アプリが最新バージョンになり、新機能を利用できるようになりました。特に便利な機能は再通知機能です。
通常であれば緊急地震速報等の通知は一度限りですが、再通知機能を設定しておくと、2分ごと、15分ごとなどの間隔で再通知を受けることができるようになります。ただし、延々と再通知されるわけではなく、最大で3回です。この機能が便利なのは、端末が手元になく、通知に気付かなかった場合でも、あとで再通知で知ることができるという点です。
また、エリアメールアプリのUIも刷新されました。刷新されたといっても、元々がシンプルな画面なのであまり変わりようがありませんが、それでも少し変わりました(上図参照)。
注意したいのはこの新機能はAndroid 8.1以上のOSに限られることです。8.1未満では再通知機能は利用できません。
新サービス/新機能
(1) ソフトバンクとワイモバイルの留守電で音声テキスト化が可能に
ソフトバンクとワイモバイルの留守番電話サービスにおいて、録音された音声メッセージをテキストに起こして伝えてくれる機能が導入されました。この機能があれば音声メッセージを聞くことができない状況下でも留守番電話メッセージを手軽に知ることができます。もちろん自動テキスト起こしなので間違いがある可能性もありますので、その点には注意して下さい。
この機能は、スマートフォン向けの留守番電話サービス「留守番電話プラス」(月額300円)のユーザー向け機能です。
(2) アドWi-Fi
渋谷未来デザインとドコモが渋谷区で無料のWi-Fiサービス「アドWi-Fi」の提供が始まっています。
このサービスは無料で、ドコモのユーザーでなくても誰でも利用できますが、その代わりに広告が表示されます。広告収入があることで事業者は無料で提供できる、というスタイルのサービスですが、通信サービスが一つでも増えるのはいいニュースですね。
9月26日時点で利用できるエリアは下記の通りです。
・区民サービスセンター(渋谷ヒカリエ8階)
・Shibuya O-EAST
・Shibuya O-WEST
・Shibuya O-Crest
・Shibuya O-nest
・渋谷区役所仮庁舎
・コープオリンピアアネックス
SSID「SHIBUYA-Mirai-Free」にアクセスし、掲示ポスターに記載のパスワードを入力して、操作を進めていけばいい。
あとがき
地震、台風、豪雨、大雪などとにかく自然災害が絶えませんが、通信サービスや災害時に必要となるサービスは少しずつ増えていって、整備されてきています。とはいえ、それらの情報もまとまっていませんので、意外と知らないものもあると思います。新しいサービスが出てきたら紹介していくつもりですので、今後も情報チェックを! 今回はギガぞうをまずはチェックしてみましょう!
今週もGAPSIS編集部がオクトバさんに出張してお伝えしました! 次回もお楽しみに!!