通信キャリアの夏モデルの発表シーズンはソフトバンクでスタートしましたが、その翌週にau(KDDI/沖縄セルラー)とNTTドコモ(以下、ドコモ)も発表しました! これで3大キャリアのラインナップが出揃ったことになります。auとドコモは「Xperia 1」や「AQUOS R3」「Galaxy S10」「Galaxy S10+」などの共通ラインナップもありますが、それぞれに独自モデルもあります。また、ドコモに続き、auも5Gのプレサービスを9月より提供することを明らかにました。
新製品
(1) au 2019夏モデル
ソフトバンクに続いて発表されたのはauです。スマートフォンが8機種、ガラケーが1機種の合計9機種です。ここではスマートフォンをご紹介します!
まずスペックに優れたハイエンドモデルはXperia 1、AQUOS R3、Galaxy S10、Galaxy S10+の4機種です。そしてミドルエンドモデルは「Galaxy A30」と「HUAWEI P30 lite Premium」の2機種。ハイエンドとかミドルエンドなどでカテゴリ分けしにくい独自モデルとして「TORQUE G04」、シニア向けにカスタマイズされた派生機種の「AQUOS sense2 かんたん」もあります。
ソニーモバイルコミュニケーションズのXperia 1は4K有機ELディスプレイ搭載で大注目のスマートフォンです。ちょっと、というかかなりの縦長ですので、手が小さい方には勧めにくいですが、かと言って、それでも勧めたくなるような美しいディスプレイは魅力的です。また、相変わらずの動作撮影機能の優秀さも大きな特徴です。
(Xperia 1)
シャープのAQUOS R3はソフトバンク、ドコモからも登場します。各キャリアで特に大きな違いはありませんので、先週の記事でご紹介した通りですが、新しいIGZO液晶の美しい描画性能が魅力です。従来比で2倍の明るさ、そして省電力性能の良さ、ハイスピードIGZOの滑らかな表示とレスポンスなどが魅力です。
(AQUOS R3)
サムスン電子のGalaxy S10シリーズも登場です。このシリーズはドコモも扱いますが、ドコモ版には東京オリンピック特別仕様モデルも用意されています。auは通常版のみです。とはいえ、Galaxy S10シリーズのハイスペックぶりは変わりません。特にメモリが8GBというのは今夏のラインナップではGalaxy S10シリーズのみなので、大きな差別化です。
(Galaxy S10とGalaxy S10+)
au独自ブラントといえばTORQUEです。TORQUE G04は正常進化を遂げています。各種タフネスさが少しずつ進化していたり、メンテナンスしやすいようにスピーカーカバーを外したりできるようになっています。自転車に取り付けやすいアタッチメントなどの純正アクセサリーもいくつか用意されます。
(TORQUE G04)
Galaxy S10シリーズだけでなくミドルエンドのGalaxy A30も用意されています。ただ、ミドルエンドとはいえ4GBメモリ、64GBのストレージ容量と、スペックはちょっと前のハイエンド機種と変わらないレベルです。コストパフォーマンスで見るとかなりいいかもしれません。
(Galaxy A30)
もう一つのミドルエンド機種であるP30 lite Premiumは米中貿易摩擦を受けて米国政府がファーウェイに取引規制を掛けたことで、現在日本でも発売延期の措置が採られています。そのため、本当に発売されるかどうかも含めて不透明な状況にあります。
そしてもう一つ、AQUOS sense2 かんたんはハードウェアはAQUOS sense2だけど、シニア向けのアプリが入っています。ホームアプリが「AQUOS かんたんホーム」になっていたり、手軽に操作方法を覚えられるチュートリアルコンテンツ「au かんたんガイド」が搭載されています。それでいてハードも中身も基本的にはAQUOS sense2なので、使い方に慣れてきたら一般的なホームに変えてしまうことだってできます。
(AQUOS sense2 かんたん)
(2) ドコモ 2019夏モデル
ソフトバンク、auに続き、ドコモの夏モデルも発表されました。機種数は例年通りドコモが一番多いですが、auのHUAWEI P30 lite Premiumと同様、ドコモから登場する「HUAWEI P30 Pro」も米国政府の措置の影響を受けて発売延期となっています。
(ハイエンドモデルは5機種)
まずはハイエンド機種ですが、5機種用意されています。Xperia 1、AQUOS R3、Galaxy S10、Galaxy S10+、HUAWEI P30 Proです。Galaxy S10+には東京オリンピックモデルもあります。先ほど書いたようにP30 Proは現時点では発売延期となっていて、どうなるのかはまだ分かっていません。東京オリンピックモデルは下に掲載した写真のようにロゴなどが掲載されています。
(Galaxy S10+ Olympic Games Edition)
(HUAWEI P30 Pro)
ハイエンドモデルのXperia 1、Galaxy S10、Galaxy S10+、AQUOS R3は基本的にはau版と同じなので、紹介は割愛します。ここではドコモだけの機種を紹介します。
まずはXperia Aceですが、こちらはミドルエンドのスペックで、全体的に小ぶりのボディが魅力のスマートフォンです。XperiaのCompactシリーズとほぼ同じようなスタイルです。小さめの機種が良い方にはオススメです! しかも、フルHD+解像度の5インチディスプレイはかなり綺麗です。
(Xperia Ace)
他のミドルエンド機はといえば、arrows Be3、LG style、Pixel 3aです。
arrows Be3の大きな魅力はタフなボディ設計でしょう。米国国防総省の調達基準であるMIL規格の試験を23項目もクリアするタフネスぶりです。また、指紋認証センサーでスクロールとかの操作ができるのも便利です。
(arrows Be3)
Googleの「Pixel」シリーズのミドルエンド機種Pixel 3aも登場です。Pixel 3aはコストパフォーマンスに優れた製品で、ミドルエンドとはいてハイスペックな仕様と価格のバランスがとても良いです。Googleストアでの直販価格より安いくらいなので、ドコモは結構頑張ってくれているように思います。
(Pixel 3a)
LG style2もミドル/エントリークラスの製品として、かなり買いやすい価格で提供されそうです。
(LG style2)
通信サービス
(1) auが5Gプレサービスを9月に提供へ
ドコモ、au、ソフトバンクの5Gの商用サービスは2020年に提供開始となる予定ですが、ドコモは9月開催のラグビーワールドカップに合わせてプレサービスの提供予定を明らかにしていました。続いてauでも9月にプレサービスを行うことが発表されました。
ただし、auのプレサービスはまだ詳細が明らかにされていませんので、今後の発表待ちです。ドコモは5Gを活かしたVRコンテンツなどをスタジアムで体験できたり、5Gによる拡張体験サービスを提供することなどを明らかにしています。auも楽しみにしたいところです!
あとがき
ソフトバンクに続いてau、ドコモの順で夏モデルが発表されました。今回のハイエンド機の注目モデルはXperia 1、AQUOS R3、Galaxy S10シリーズ、P30 Proでしたが、P30 Proは国際情勢次第になりそうです。となると3機種ですが、個人的にはXperia 1、Galaxy S10シリーズは良いかな、と思いました。AQUOS R3も触ると良いのですが、デザイン的に上下にノッチのあるダブルノッチデザインが好みではなく、といった感じです。触ると凄く良さそうですよ。ではXperia 1はというと、こちらもちょっと縦長すぎると思いましたが、慣れる気もしました。加えて、凄く良いのは、このサイズは絶妙に設計されていることです。画面2分割でマルチタスクするとき、上に16:9のYouTube動画を表示させて、その下に9:16でChromeを表示するようなことができます。動画を見ながらのChromeとかSNSとかの作業が非常に良い感じのバランスで表示されるんです。また、Galaxy S10シリーズは際立った特徴はないですが、全体的にソツなくまとまった感じです。薄く軽く、それなりにコンパクトなので持ちやすいのも良いですね。また8GBメモリもいいですし、実はカメラもかなり良さそうです。
あと、TORQUE G04はTORQUEファンには良い感じだと思います!
今週もGAPSIS編集部がオクトバさんに出張してお伝えしました! 次回もお楽しみに!!