先週のニュースまとめ :OPPOがアンダースクリーンカメラ発表!auとソフトバンクが5Gインフラの一部を共有へ【2019年6月29日 ~ 2019年7月5日】

中国メーカーのOPPOがフロントカメラについて注目を集める技術を発表しました。その名も「アンダースクリーンカメラ」です。詳しくは後述しますが、簡単にいうとスクリーンの下にカメラを埋め込むことで、ノッチやホールが不要となっています。また、次世代移動通信「5G」ですが、4G時代まででは考えられない動きが出てきています。KDDIとソフトバンクが基地局資産の相互利用に合意したと発表したのです。

新技術

(1) OPPO、アンダースクリーンカメラ

スマートフォンのディスプレイはフロント全体の面積に対して占有率を高めてきています。100%に近づけるために生まれた苦肉の策が「ノッチ」だったり「ホール」です。フロントカメラの部分だけ切り欠くわけですが、デザイン的に不自然な印象は否めません。個人的には少なくとも上辺についてはそこまでギリギリまで攻めなくてもいいよ、と思いますが、メーカー各社は限界ギリギリを目指しています。

さて、そんな中、中国メーカーのOPPOが打開策の一つを発表しました。それが「アンダースクリーンカメラ」です。中国で今月頭に開催されたイベント「MWC上海2019」で発表された技術です。

言葉通り、ディスプレイパネルの下にフロントカメラが設置されます。そのため、ノッチやホールが不要というわけです。ですが、カメラの重要な要素はレンズとセンサーです。特にレンズに関してはディスプレイパネルという邪魔なレイヤーが入ってしまって大丈夫なのでしょうか? 同社は、できるだけ影響がないよう、カスタマイズしたモジュールを開発し、スクリーン越しでの透過率を高めたといいます。かすみを除去する技術も開発し、とてもキレイな静止画の撮影、動画の撮影ができる上、顔認識にも使えるといいます。

スマートフォンの目玉にできそうな技術なので今後が楽しみですね。

新製品

(1) 電子ペーパーAndroid端末「BOOX」シリーズ

「BlackBerry」シリーズの国内販売などを行っているFOXからE-Inkディスプレイを搭載するAndroid端末「BOOX」シリーズが販売開始となっています。

全部で3機種です。10.3インチのE-Inkディスプレイを搭載する「BOOX Note」、上位モデルの「BOOX Note Pro」、7.8インチと小型の「BOOX Nova Pro」です。

E-Inkはソニーの「Reader」端末、Amazonの「Kindle」シリーズなどの電子書籍リーダー端末に主に採用されていますが、それらの端末はWebサイトなどの閲覧くらいはできても、基本的には電子書籍に特化しています。

一方のBOOXシリーズにはAndroidが搭載されていて、当然Google Playでアプリをインストールできますので、ディスプレイのリフレッシュの遅さだけはネックですが、それが影響しないアプリ/コンテンツであれば、目に優しいE-Inkで閲覧できるという非常に優れた利点を持っています。それこそ電子書籍についても自炊派でしたら、様々なアプリで閲覧できるのでとても便利です。
BOOX公式サイト

通信サービス

(1) KDDIとソフトバンクが5Gの一部インフラ整備を共同で推進
KDDIとソフトバンクは3日、地方における5Gのネットワークを共同で早期整備していくことに合意したと発表しました。5Gの商用サービスは2020年に登場予定で、各社は急ピッチでインフラ整備を進めています。

しかし、5Gのインフラ整備の大変さは、5Gで使用する周波数帯が従来の3G、4Gまでで使ってきた周波数帯と比べて高い点が大きく影響していきます。低周波数帯だと回折しやすいのですが、高周波数帯になると回折性が下がり、直進性が高くなります。となると、キメ細かく、死角を少なく、エリアカバーしようと思うと、基地局を沢山設置しなければならないわけです。

当然、インフラ整備の時間もかかりますし、費用もかかりますし、設置スペースの確保も大変です。

そうした背景を踏まえてKDDIとソフトバンクは協力し、少なくとも地方に関しては共同でインフラ整備に取り組み、基地局資産を共有することを決めました。工事設計、施工管理などについても、共同施工管理会社の設立を検討しているといいます。

まずは実際に秋に北海道、千葉県、広島県において共同での実証を行うということです。

業界ニュース

(1) 米国のファーウェイに対する制裁措置緩和へ
米国のドナルド・トランプ大統領が先日開催されたG20において、ファーウェイに対する制裁措置の緩和に言及し、実際に一部の汎用品などについては、米国の商務省の判断に従って米国企業とファーウェイの取引を許可するとしています。

そしてそれを受けて、日本の格安SIM/スマホ各社もファーウェイ製品の販売を再開するなどの動きを見せ始めています。

とはいえ、完全撤回されたわけではないので、依然として購入しにくい状態にあることも確かです。長引けば長引くほど、ファーウェイにとっては窮地に追い込まれることになると思いますが、最終的にどのような決着を迎えるのか、まだ見守る必要がありそうです。

あとがき

今回ご紹介したBOOXシリーズですが、個人的には結構お勧めです! 私は長くSony Readerのファンでしたが、今や新機種が出なくなりましたので、非常に残念に思っています。自炊派にはSony Readerは物凄く良かったんですよね。今でも自炊にいい電子書籍リーダー端末はありますが、BOOXはAndroidタブレットなので、とても自由度が高く、リーダーアプリに困りません。お勧めです!

今週もGAPSIS編集部がオクトバさんに出張してお伝えしました! 次回もお楽しみに!!