依然として新型コロナウイルスは終息せず、まだまだ経済活動も平時ほどではないため、携帯電話業界のニュース自体が例年と比べて少ないですが、そんな中でもいくつか大きな話題がありました。まず、UQ mobileから夏モデルが3機種発表になっています。さらに、そのUQ mobileの事業がUQコミュニケーションズから離れ、KDDIに移ることも明らかにされています。そして、北米ではすでにサービスインしているディズニー公式動画配信サービス「Disney+」の日本でのサービス提供予定が明かされました!
新製品
(1) UQ mobile夏モデル
UQコミュニケーションズから夏モデルが発表になりました。シャープの「AQUOS sense3 basic」、OPPOの「OPPO Reno3 A」、サムスン電子の「Galaxy A41」です。
AQUOS sense3 basicが6月中旬以降、OPPO Reno3 Aが6月下旬以降、Galaxy A41が7月中旬以降に発売予定となっています。
AQUOS sense3 basicは言わずと知れた人気モデル「AQUOS sense」シリーズの機種なので要チェックです! スペックは今回の3機種の中では最も低いですが、エントリーモデルを求める方にはオススメです。米国国防総省の調達基準である「MIL-STD-810H」の19項目をクリアするタフネス設計も魅力です。
OPPO Reno3 Aは、6GBメモリ、128GBストレージ、そしておサイフケータイ対応、4眼カメラなどが特徴です。ただ、OPPOの製品は厳密にはAndroid OSではなく、Androidベースの「ColorOS」である点に注意が必要です。
Galaxy A41はAQUOS sense3 basicとOPPO Reno3 Aの間に位置するスペックの製品ですね。4GBメモリ、64GBストレージ、そしておサイフケータイにも対応していますし、FMラジオにも対応しています。
ただ、既存製品にもコストパフォーマンスに優れた製品がいくつかラインナップされていますので、必ずしも夏モデルが一押しというわけでもないので、全ラインナップのチェックをオススメします!
(2) HUAWEI nova lite 3+
ファーウェイ・ジャパンから「HUAWEI nova lite 3+」が発表・発売となりました。24,800円なので、コストパフォーマンスに優れますし、少なくとも本製品については、Android 9を搭載し、Google Mobile Servieに対応しているので、米国による制裁を受ける前のファーウェイ製品と同じように普通のAndroidスマートフォンとして利用できます。もちろん、今後の米中の状況次第でさらなる影響を受ける可能性は否定できませんので、その点にはご注意下さい。とはいえ、今のところは普通のAndroidスマートフォンです。
6.21インチで解像度が2340 x 1080ドットと、フルHD+である点も価格の割に良いですし、Kirin 710、メモリ4GB、ストレージ128GBという基本スペックも良いです。ただ、Wi-Fiは5GHz非対応なので、その点は残念です。
新サービス
(1) Disney+
© 2020 Disney © Disney c Disney/Pixar © MARVEL © & TM Lucasfilm Ltd.
ウォルト・ディズニー・ジャパンがNTTドコモと組んでディズニー公式動画配信サービス「Disney+」(ディズニープラス)の提供を日本で6月11日より開始します。ディズニープラスは北米ではサービスインしていますが、日本でも提供されるのかどうかは分かっていませんでした。というのも、日本におけるディズニーの動画配信サービスはやや独自色が強かったからです。しかし、ディズニープラスが提供されることで、日本でも北米と同じようなラインナップの作品を視聴できる環境が整いそうです。
特に今後はディズニープラス限定もしくは先行配信のオリジナルコンテンツなども登場予定なので、尚更嬉しいニュースです。
ディズニープラスではディズニーが抱える「Disney」ブランドに加えて「Pixar」「MARVEL」「STAR WARS」「NATIONAL GEOGRAPHIC」といったブランドのコンテンツが配信されます。
NTTドコモが協業して提供されるサービスですが、auやソフトバンクのユーザーも利用できるので安心です。料金は月額700円(税抜)です。ただ、NTTドコモのユーザーには特典があるので、多少優遇されます。
通信サービス
(1) UQ mobileの事業をKDDIが承継
UQコミュニケーションズが運営するUQ mobileの事業が10月1日付けでKDDIに承継されることが明らかにされました。会社分割によって該当の事業をKDDIが承継する形です。結果、KDDIは「au」に加えてUQ mobileを直接抱え、ダブルブランドで携帯電話サービスを展開することになります。これはソフトバンクが「SoftBank」と「Y!mobile」という2つのブランドでサービス展開するのと同じような形です。
一方、事業を手放すことになるUQコミュニケーションズは以後は「UQ WiMAX」に集中することになります。
気になるのはKDDIがauとUQ mobileのダブルブランド展開によって2つのサービスに何らかの変化を起こすのかどうかです。UQ mobileの料金が全体的に値下げされる可能性も十分にあります。一方で、あまり変わらない可能性もあります。いずれにしても、KDDIが2つのブランドをどのように扱っていくのか、秋以降は注目でしょう。
(2) 楽天モバイルが5Gサービス開始を延期
楽天モバイルは6月より「5G」のサービスを提供開始する予定でしたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、約3カ月間延期することを明らかにしています。
楽天モバイルは目下4Gのインフラ整備を進めていますが、同時に5Gの整備も行い、5Gのサービスも早い段階で提供開始する予定でした。しかし、新型コロナウイルスの影響が5Gのインフラ整備にも及んでいて、当初のスケジュール通りの準備ができなくなっているということです。最新のスケジュールは改めて準備が整い次第発表される見込みです。
あとがき
UQ mobileから新製品が発表されましたが、それ以外にもKDDIへの事業承継も明らかになっています。これは非常に大きなニュースだと思います。ソフトバンク/ワイモバイルのように、KDDIもau/UQ mobileと、キャリア事業とMVNO事業をまとめて抱え、サービス提供することになるからです。ソフトバンクとワイモバイルは上手い具合に棲み分けができていますので、今後KDDIがauとUQ mobileを上手い具合に運営できるか注目でしょう。
今週もGAPSIS編集部がオクトバさんに出張してお伝えしました! 次回もお楽しみに!!