ソフトバンクと国立研究開発法人物質・材料研究機構(以下、NIMS)が共同で現行のリチウムイオン電池の重量エネルギー密度(Wh/kg)を大きく上回る500Wh/kg級のリチウム空気電池を開発しました。また、今回はソフトバンクの話題が中心となりますが、「ソフトバンク」と「ワイモバイル」のキャリアメールアドレスを回線契約を解約しても継続利用できる「メールアドレス持ち運び」サービスが提供開始となっています。ソフトバンクがウィルコム沖縄を2022年4月1日付けで吸収合併することも明らかにされました。NTTドコモ(以下、ドコモ)がサービスの一部URLを変更開始しているので注意が必要です。
ソフトバンク
(1) リチウム空気電池
ソフトバンクとNIMSが共同で高い重量エネルギー密度を誇るリチウム空気電池を開発し、室温での充放電反応を実現したと発表しました。
リチウム空気電池は、理論重量エネルギー密度が現行のリチウムイオン電池の数倍に達するため「究極の二次電池」とされているといいます。軽くて大容量を実現できることから、ドローン、電気自動車、家庭用蓄電システムなど幅広い分野への応用が期待されています。
リチウム空気電池は正極(酸素極)、セパレータ+電解液、負極(金属リチウム)を積層した構造をしています。今回ソフトバンクとNIMSが開発した電池は、エネルギー密度、サイクル数の点で世界最高レベルだといいます。一般的にエネルギー密度とサイクル数はトレードオフの関係にあるため、下図において右上に点があるほど高性能な電池になります。
今後は今回の研究で確立した500Wh/kg級のリチウム空気電池に現在開発中の改良材料群を搭載することで、サイクル寿命の大幅増加を図り、NIMS-SoftBank先端技術開発センターでの早期実用化に繋げていくということです。
(2) メールアドレス持ち運び
ソフトバンクとワイモバイルのキャリアメールアドレスを、回線契約を解約した後でも継続利用できるサービス「メールアドレス持ち運び」が提供開始となっています。料金は年払いの場合は3,300円で、月払いだと330円です。ただし、月払いプランは2022年夏以降に登場予定のため、ひとまず年払いのみとなります。
また、メールアドレス持ち運びは、ソフトバンク/ワイモバイルの回線契約が終了した翌日から31日以内に申し込む必要があります。それより後では利用できないので注意が必要です。
(3) ソフトバンク、ウィルコム沖縄を吸収合併
ウィルコム沖縄は現在もソフトバンクの完全子会社ですが、2022年4月1日付けで吸収合併されます。具体的にはソフトバンクが存続会社となっての吸収合併なので、ウィルコム沖縄は解散ということになります。4月1日以降、沖縄県におけるワイモバイルのサービスは、ソフトバンクが提供することになります。ユーザーは特に意識する必要はなく、何らかの手続きが必要になることもありません。
ドコモ
(1) ドコモが一部サービスのURLを変更
ドコモが一部のサービスのWebページのURLを順次変更しています。対象サービスは44に及びます。各サービスページを「お気に入り」登録している場合には再登録するよう案内されています。
例えば「My docomo」ですらURL変更対象となっています。というのも、ドメインが変わるからです。具体的には「www.nttdocomo.co.jp/mydocomo」は「www.docomo.ne.jp/mydocomo」に変わります。変更時期は2022年3月です。
他の変更ページはこちらのページで紹介されているので参照してください。
あとがき
自動車用などで主に開発が進められている全固体電池含めて、電池の開発が徐々に大きく進み始めている感じですね。電池の軽量大容量化が進んでくれば、モバイル機器も大きく変わりますよね。大注目ですね。
今週もGAPSIS編集部がオクトバさんに出張してお伝えしました! 次回もお楽しみに!!