再生数が2倍!コンバージョンも2倍以上は当たり前!? YouTuberを活用したPR企画のノウハウとは

日本において圧倒的人気のfacebook、Twitter、Instagram、YouTube。
皆さんの中にもちょっと時間ができると、ついつい覗いてしまう人、多いんじゃないでしょうか?
これらのプラットフォームで様々なPRを仕掛け、成功経験を持つ各社による、最前線のマーケット動向や、実践的なノウハウを語ったセミナーに参加してきました。
商業目的だけでなく、個人アカウントのフォロワーさんを増やしたいあなたにも、役に立つ情報満載ですよ。
内容盛りだくさんなので、4回に分けて掲載します。
1回目の今回のテーマは、「YouTuberを活用した視聴されるPR企画の最前線ノウハウ」です。
(文中の画像はクリックで拡大します)

~YouTuberの強み~

株式会社Bizcast 代表取締役 渡邉 拓:これから、マーケットの情報を簡単にお話させていただきます。
ネット広告市場が伸びているという話は皆さんもご存じだとは思うんですけれども、特に広告に対する考え方が、テレビとネットではだいぶ違います。
 

図の左側のところを見てください。これは視聴者の広告の捉え方なんですが、オレンジ色の部分は肯定的と捉えている人で、青の部分が否定的として捉えている人です。
テレビの場合だと、約50%ほどの人が広告に対して肯定的なんですけど、ネットの環境になると大半が否定的な意見を持っています。
彼らがどうしたいのかというと、動画広告はスキップできるならしたいんですね。そういう人たちが大半を占めています。ここから、広告に対する受容性というのは、ネットのほうが非常に低くなっているんだなというのが見てとれると思います。
 

その中で、YouTuberさんのプロモーションの何がいいかというと、視聴者の方たちにPRできる点です。ダイレクトマーケティング、つまり企業様から直接視聴者さんに対する広告、というのがなかなか受け入れられずらくなっている中で、それを第三者的に生活者の視点に立って、インフルエンサー(人々に影響を及ぼす人物)の方たちが直接視聴者の方たち、ファンの方たちに向けてPRできるという点が、注目されているところになっています。
そこを踏まえて、今YouTuberさんのPRというのを、数多くやらせていただいている中で、じゃあどういうところが成功ポイントなのかというのをお話させていただければと思います。
 

~YouTubeでの評価の仕組み~

そもそも成功とは何ぞや、みたいな話がありまして、例えばアプリとかゲームの会社さんですと、それがインストール数だったりとか、あるいは継続率や課金という話にもなりますし、リアル店舗を持たれている方だったら、来店とか購買につながったとか、様々な指標があると思うんです。
ただその前提として、YouTubeでPRしていく以上、そのYouTubeのプラットフォームを理解しないといけないな、というのがあると思います。
 
YouTubeのプラットフォームってどういうふうにコンテンツを評価しているというと、「視聴時間」というところに重きを置いている、というふうに言われています。
なので、コンテンツがよくネット上で「バズる」とか「シェアされる」という話が出てくるとは思うんですけど、YouTubeの場合だと、視聴時間が長いと「いいコンテンツだね」とYouTubeで評価されて、「いいコンテンツだ」と評価されれば、その後YouTubeのアルゴリズムでおすすめ動画になったりします。そういう機械的にもよく見られるようにどんどん広がっていくのが、YouTubeのプラットフォームになっていると聞いています。
 
なので、視聴者の方により長く動画を見ていただくために、「提供動画のほうが面白く作る」というのが、私たちのコンセプトでもあります。
 
そういうかたちでより見られるように、視聴時間が長くなるようになれば、クライアントさんとしても再生数が上がってハッピーですし、視聴の時間が伸びるというか、面白いコンテンツを作っていくこと自体が視聴者さんにとっても、うれしいことなのかなと思っています。
 

じゃあどういうふうにやっていくのか、というところでして、ポイントとしては主に4つあるかなと思います。
1つは、商品とサービスがまずあって、それに対する掛け算としてYouTuberさんのジャンルや規模があるかなと思います。
さらにユーザーさんを動かす企画があって、そのPDCA(仕事をどのような過程で回す事が効率よく業務を行えるようになるかという理論)を回す体制があるのか、というところがキーになってくるかなと思います。
 
特に今日に関しては、時間も15分、20分と限られていたりするので、企画周りについてお話できればなと思います。
企業様にたくさん企画のほうを提案させていただいている中で、本当は50個以上とか社内にはあるんですけど、特に時間も限られているので、今日は6つにポイントを絞ってお話しできればな、と思っています。
 

~視聴者巻き込み型企画で再生数が2倍に~

まず「視聴者さんの巻き込み」というところですけど、概念としてはYouTuberさんとそのファンと人たちが、同じ時間であったり空間、体験を共有したいという熱量の高い人たちを巻き込むことで、PRの成功に導けるかなと思っています。
 
具体的なケーススタディを見ていきますと、スクウェア・エニックスさんのグリムノーツというゲームアプリをPRさせていただいていたんですけれども、このゲームに様々な世界観だとか機能がある中で、「4人で共闘できる・遊べる」という機能に注目したんですね。
 
で、これが録画放送だとなかなか視聴者さんと遊べないというのもあるので、動画1本目にライブ配信で、「マルチ一緒にやりましょう」という告知をやらせていただいて、2本目にマルチを実際に視聴者さんと共同プレイする、ということをやっています。
 
これはライブでやることによって、彼らと遊べるかもしれない期待とか、一緒にライブ感というのを体験、共有できるというのが非常によかったのかな、というところです。
 

これは実際12名の方を起用して数本やらせていただいたんですけども、例えばこの1本目だったら3万2000再生されていたのが、2本目のライブ配信のほうがその2.3倍も上がっているという結果がありまして。
通常タイアップの動画は、1本目より2本目のほうが再生数が落ちるという傾向が出るんです。
私たちも色々な比較をさせていただいたんですけども、再生数自体もライブ配信のほうが1.5倍から2.3倍ぐらい増えているというところで、これはまさに視聴者さん巻き込み型で彼らといいコンテンツが作れたのかなというところです。
 

応用編でいくと、リアルイベントを視聴者さんを巻き込んでやらせていただいているというのも数多くあります。
例えばリクルートさんの、飲食関係のホットペッパーさんですね。
PRしたいというところに対しては食べ放題を企画して、何百名というファンの方からの応募のうち50名を選抜してPRをさせていただいたりしています。
あとはゲームの会社さんの中では、ゲームファンとYouTuberさんのファンと絡めて、一緒に視聴者さんとバトルをするようなオフラインイベントを、100名ほど集めてやらせていただいたりしています。
 
あとは美容系の会社さんがあるんですけども、シャンプーの体験ブースみたいなものが、六本木で開かれていたんですね。
でも単純にその体験レポというのを流してもらっても、視聴者さんに喜ばれないなというところで、ファンミーティングと兼ねて、ファンの人たちと一緒に楽しむ企画みたいなものをさせていただいております。
 

~体験型企画で1日のPV数が7倍、滞在時間が4倍、コンバージョンが2倍へ~

2つ目が、体験型ですね。これはJTBさんとタイアップした企画になっています。
旅に出かけるんですけども、ミッションをわたされてやっていくんです。
これは単純に体験するだけでなく、運営さん側にも出ていただいた、かなり体を張った企画です。
これ自体は、YouTuberさんが「サンキューチョイス」という、「3万9800円で全て回れます」という企画なんですけども、それを財布なしでレンタカーも飲食物も体験できるか?というのを、実際に動画として提供させていただいています。
こちらは最終的に、ネットの購入につながったというのが今までの2倍以上出ている、という結果が出ています。
これがすごい好評だったというのもあって、日本全国、東北から始まって北海道もやりまして、そこから今、九州、沖縄と企画のほうは進んでいるところになります。
 
実際の数値の部分がどう出ているかいうところなんですが、もともとキャンペーンサイトで、WEBのほうはPVがあまりなかった状況だったんですけども、この動画を定期的に上げていくとオーガニックのデイリーのPVが7倍に増えて、かつそこから来たユーザーさんの滞在時間が4倍ぐらいに増えたと。かなり興味を持ってもらって、さらにコンバージョン(Webサイト上で獲得できる最終的な成果)まで、購買までつながったということで、非常に喜んでいただいたんです。
もともとJTBさんは店舗で売るっていうのが主体だったので、ネットの購入はこれからだったのですよね。それでそのほとんどが、PCのサイトからだったんですけども、そこが今まで4割くらいだったのが7割ぐらいがスマホからのユーザーとなって、課題だったスマホシフトが実現できたというところがあります。
 

そのほか体験型でいうと、フジテレビさんの競馬のアプリですと、単純にアプリのPRするというよりは、実際に競馬で賭けてみたというようなPRをさせていただいたりしています。
あとは、今回この場を提供させていただいている、ミクシィさんのアプリなんですけども、それも実際にアプリを使ってみて、こういう体験ができるんだよ、っていうのを伝えさせていただいて、3本の動画で300万再生いったり、というかたちでかなり好評いただいています。ミクシィさんの方は、ちょうどこの場でネット番組みたいなオウンドチャンネルをやっていまして、「コイワザ」っていう恋愛番組です。皆さんぜひ検索していただけたらと思うんですけど。
 
こういうオウンドチャンネルも、企画だとか動画の製作とか番組配信みたいなところもミクシィさんと一緒にやらせていただいています。
 

~コミュニティを理解する~

3つ目がコミュニティですね。コミュニティに関しては、YouTuberさんのコミュニティって本当に多岐にわたっていて、かつめちゃめちゃ点在しているんでここに書ききれないんですけども、例えばゲームの領域に絞って見てみても、これでも少ないほうなんですね。
で、ここを理解することがすごい重要でですね、例えばこのYouTuberさんとこっちのYouTuberさんでは、ライバル関係だったりして、2人がクライアントさんから提供していただいたゲームでバトルする、みたいなのをやることによって、ファンの方たちも盛り上がって、一緒にそのバトルを楽しめる、というようなコンテンツ作りもさせていただいています。
 

~アンバサダーを作って長期的取り組みを~

4つ目はアンバサダー(大使。純粋に企業のブランドや商品を応援する顧客のこと)という企画なんですけれども、これ自体はサービスだったり商品に関して、初見の状態から隔週とかで配信させていただいて、そういうアンバサダーを作ることによって、長期的な取り組みが今後できるかな、というところをやらせていただいています。たくさん配信していくと、それだけその業界だとか、そのサービス・商品に知見が溜まっていったりするので、その業界のことはなんでも知っているぞ、という状態になるわけですね。
そういう状態になってくると、例えばほかの生放送のゲスト出演だったりとか、あとはオフラインでのイベントでの登壇だったりとか、あるいはグッズ販売とかコラボみたいな、そういうところも見えてきます。
 
実際にやらせていただいたのが、ゲームアプリの会社さんのPRだったりするんですけども、YouTuberさんをアンバサダーとして立てて、10カ月ぐらい継続配信しています。
それで、このYouTuberさんは、数百万ダウンロードされている中での1位って実際かなり大変だと思うんですが、これが9カ月目・8カ月目ぐらいに1位をとりまして、今後ここからいろんなところに活動が展開できるのかな、というところです。
 

~YouTuberごとの勝ちパターンを見抜く~

あと5つ目が配信コンテンツとの親和性というところで、これはYouTuberさんがもともと配信しているコンテンツと、その親和性だったりとか、あとは勝ちパターンに合わせた企画作りみたいなのが非常に重要かな、というところを考えています。
日々配信しているものとかなり違ってしまうと、ファンの人たちも、普段見ている動画出してくれよ、ということになってしまうので、そういう日々配信している動画と、いかに親和性が高いか、が重要になってきます。
 
あるいは「勝ちパターン」と呼んでいるのがどういうことかというと、例えばこの普段の動画が3000~6000回再生しているものが、ここ2本の動画は2万5000とか3万8000回再生とか、ちょっと際立っているのがわかるかなと思います。
これすごいファンの人たちは、この企画もっと見たいとか、結構熱量高いコンテンツになっているんです。
そういうのを見抜くのが非常に重要で、こういう勝ちパターン、この人だったら食べ放題とかそういうところになってくるんですけども、こういうのをしっかりと理解することが重要かなと思っています。
 

例えばこのYouTuberさんと一緒に、シュークリーム食べ放題企画みたいなのをやらせていただいたんですけども、そのときも普段数千回の再生が、7万回ぐらい再生されています。
こういうのは、普段から彼らのことをよく知って、何が勝ちパターンか、みたいなのを理解しているということが非常に重要かなと思っています。
 

~クライアントとの相乗効果でPR効果向上を狙う~

あとは、自社サービスとの連動というのは、これはクライアント様のサービスとの連動のことですね。
どういうことかというと、YouTuberさんのチャンネルで、サービス商品を動画で紹介させていただいたりする中で、クライアント様のほうのサイトか何かしらの媒体に、YouTubeチャンネルの動画を埋め込んでもらったりすることです。
そのようにすることで、相互紹介だったりコンテンツ連動することによって、よりその購買だとかダウンロードを促進するような効果があるかなと思います。
 
例えば、MERYさんの方をやらせていただいたときとかも、メイクのことを普段配信されるYouTuberさん、美容系のYouTuberさんが動画でも配信して、さらにMERYさんの記事を寄稿して、そこにも動画が埋め込まれていたりして、動画から記事へ、記事から動画へ、っていうかたちをとっています。
動画にも説明欄に記事のURLとかを埋め込んだりしてて、こういった相互の、例えばクライアント様の資産と連携するというのは、非常に重要かなというところです。
 

~まとめ~

で、まとめますと、今回6つのポイントに絞らせていただいたんですけども、主に1と3と5に関しては、インフルエンサーさん周りを本当に理解しないとできない、というところで、逆に2、4、6に関しては、クライアント様のサービス商品を理解したりとか、あるいはアンバサダーに関しては企業様のPRの、マーケティングのマイルストーン(スケジュール上で特に重要な節目)、みたいなところまで理解しないといけないのかな、というところです。
なので、インフルエンサーさんとクライアントさんのことをよく理解した上で、企画作りをやっています、というところが、私たちの企画周りでやっているところになります。
 
最後になりますけれども、YouTuberさんのマッチングから企画周り、効果測定周りも幅広くやらせていただいておりますので、インフルエンサー周りで効果的なPRを実践されたい方はぜひお気軽にお問い合わせいただけたらと思います。私からの発表は以上になります。どうもありがとうございました。
 

~企画周りから踏み込む~

司会(竹林拓@trendism):はい、ありがとうございました。YouTuberのPRノウハウについてでした。
質問とかを受け付けようかなと思うんですけども、何かあれば、質問ある方いらっしゃいますか?
 
質問者:お話ありがとうございます。我々は今特にゲーム事業に特化しているメンバーでして、ゲームのほうでもYouTuber使った施策を、すでにいろいろ弊社としてもやっているんですけど、特にBitStarさんのところでお願いさせていただくことでの特徴とか、もしあればぜひお伺いしたいなと思っています。
 
株式会社Bizcast 代表取締役 渡邉 拓:ご質問ありがとうございます。3つあります。1つはYouTuberのコミュニティに精通している点です。私たちはマスな方もそうですが、誰もアクセスできないニッチというかアンダーグラウンドなYouTuberまでご提案が可能です。2点目は企画面です。通常ですとマッチングとかキャスティングに止まってしまうところを、かなり企画周りから踏み込んでマイルストーン引いて、ゲームだったら例えばリリース初期、普及期、安定期って、僕らだと三つに分けさせていただいています。
 
その中でリリース初期だったら、事前登録期はこういうことやったほうがいいよね、とか、あるいは普及期だったら徐々にアドネットワークとかの効果も落ちてくるので、企画周りでこういうふうにカバーしていきましょう、ですとか。
あるいは安定期になってくるともっと高くなっていって、レポートをしていく中で、今度はオフラインイベントとか、コアなファンとかもできているので、YouTuberさんを起用した番組作りなどご提案させていただいたりとか。
かなり企画によったところで、がっつりやらせていただいているというところですね。
 
3つ目は効果測定の部分で、40、50枚ぐらいのレポートが一気に吐き出しできるようなシステムもあったりするので、そこはSDKと連携できれば、かなりPDCAを回せるような他社さんにない仕組みというのはご提供できるかなと思っています。
 
質問者:ありがとうございます。
 

取材協力:株式会社Bizcast
 

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