facebook、Twitter、Instagram、YouTubeなどのプラットフォームで、様々なPRを仕掛け、成功経験を持つ各社による、最前線のマーケット動向や、実践的なノウハウを語ったセミナー記事です。
内容盛りだくさんなので、4回に分けて掲載します。
今回は3回目、テーマは「Instagramでファンを増やし続ける最前線ノウハウ」です。
(文中の画像はクリックで拡大します)
~よく言われるあれは効果が薄い~
株式会社ナナメウエ 代表取締役 石濱 嵩博:どうも、株式会社ナナメウエの石濱と申します。
普段スモールB、C向けに、コンサルティング、Instagramの運用系のサービスを提供していて、今回のセミナーはBっていうよりも、よりスモールBとかCに近いような運用の方法をなるべくお金を掛けない範囲で、本日は身を削って皆さんに提案できたらなと思います。
Instagramは運用が難しいと言われていて、ノウハウ記事とかも複数出ていると思いますが、今回はどれが意味あって、どれが意味なかった、みたいなところも交えて説明できたらいいなと思います。
今回の目次ですが、1個目「人気のハッシュタグを使おう」、2個目「ユーザーのアクティブな時間を狙おう」、3個目「一眼レフを使ってすごい写真を」、4個目「すごいインフルエンサーに紹介してもらう」。
これでみんなすごいインスタグラマーになれま…せん、と。なので、メモしないでください。ちょっとこのタイトル、センスがあんまりないんですけど。
~人気があるのは埋もれる可能性も高い~
いろんな記事でこういうのって紹介されていると思うんですが、実質、効果は殆ど無いです。
例えば、Instagramって「#Instagood」とか「#夏」とか「#海」とか、そういうハッシュタグあるんですが、あれって写真の説明だったりとか、ハッシュタグつけている自分かっこいい、みたいな感じで、ステータスの一種としてつけるんですよね。
で、ステータスの一種としてつけた場合、どういうことが起こるかというと、投稿する人のほうが、それを検索して見る人よりも多い、っていう現象が生まれてしまうと。
そういうのがあったときに、自分たちが人気のハッシュタグ、例えば「#Instagood」っていうのをつけて投稿したところで、2秒たってスクロールしたらはるか彼方みたいなことが起こる。
要は誰の目にも届かずはるか彼方に、もう10ページ目、20ページ目みたいな感じで、せっかくの写真が飛んでしまうということになります、と。
とはいえ、いきなり保身に入るのはアレなのですが、芸能人が使ったハッシュタグなど、見る人の方が多いものもありますのであしからず。
2番目の「ユーザーのアクティブな時間を狙おう」というのも、結構似ていて、投稿数と見ている数、というところがあったときに、ユーザーがアクティブであれば投稿数も増えるので、Facebookのアルゴリズム変更でちょっと変わったとはいえ、要は投稿数が増えてくると、自分の投稿が見られる時間もどんどん減っていく、投稿が流れるスピードが早くなってしまうので、結局そこは比例関係にあるので、必ずアクティブな時間がいいっていうわけでもないです。
~手間暇>リターン~
3つ目の「一眼レフを使って写真を撮ろう」。3つ目はある意味正しくて、これに対して余裕があるのであればぜひやってください、という感じです。
ただ今回ひとつ言えるのが、加工のほうをもっと重視してやろう、というところと、あとInstagramにアップロードするときに、どうしても画素数が下がってしまうので、結局そのスマホでアップロードする画像の画素数というのと、ほとんど同じになってしまうという現状があります。
結局一眼レフ使ってフォトショップで加工して、スマホに移して、スマホで投稿する、という手間をかけても、その手間に見合ったリターン、本当に返ってくるのか?というところ。当然、使うに越したことはないということはありますが、そこに投資する必然性は無いです。手間がかかると続かなくなるのがソーシャル運用なので。
4つ目。「すごいインフルエンサーに紹介してもらう」これはブランディングとしては当然いいんですけど、どうしても短期的になりがちで、最終的な資産になりにくい、というところがあります。とはいえ、もっとこちらにフォーカスしてどういうキャンペーンが受け入れられるのかというプレゼンを用意しておくべきだったと今反省しています。今回はスモールB向けということで許してください。
で、今回はちょっと強めに、じゃあ結局何が重要なのか?、どういうところで効果があったのか?というところを皆さんに紹介したいです。
~統一感のあるギャラリーを作る~
iPhoneで撮影した写真でもいいので「統一感があるギャラリーを作ること」。これ結構重要で、iPhoneでいいんですよ、写真投稿するの。
大きな企業とかはまた話は別かもしれませんが、僕みたいな人が投稿する写真っていうところで言ったときに、基本的にそんなに肩を張らずiPhoneで十分だったりします。いい写真が撮れたりします。
使っているアプリは、既にご存知だと思いますが、『VSCO』という写真アプリを使っていて、あとは余白をつけるために『正方形さん』を勧めています。『正方形さん』は余白を付けるために使うのですが、Instagram運営自体はあまり余白が好きでは無いので、ギャラリーの統一感が写真の加工のみで出せるのであれば、使う必要はありません。
この『VSCO』っていうのは結構人気で多くの人が使っています。通常のInstagramのアプリを使って加工している人はほとんどいないのが現実です。
~写真投稿の具体的な手順~
それで、基本的にどういうことをやっているかっていうのを、一瞬お見せします。
<デモを開始->
まず『VSCO』を開きます。で、事前にインポートしておいた写真があります。最近六本木にブルーボトルができたんで、その写真を加工します。
なんかiPhoneで撮ったチープな写真でかなりダサいんですけど、これを僕なりにちょっとかっこよくするためにどうしたらいいか、っていうのをやっていきます。
『VSCO』に色々フィルターがあって、それだけでもいいかな、と思うんですが、例えば明るさを調整して、ビンテージ感を強めてやる。
例えばデジカメで撮った写真とサイズ合わせるのに、大体2:3ぐらいの縦横比にする。ほとんどコレだけです。
iPhoneでさっき撮った写真と比べると、かなりマシになっている、というところ。
この写真を投稿するわけなんですけども、これで保存して、次に正方形にするだけのアプリで加工して、Instagramにポストできます。
はい、こういう感じでできました。
<-デモを終了>
それで、ギャラリーをそれっぽく作る。これだけである程度おしゃれに見える。
統一感のある状態を作る。コツとしては、同じフィルターだったり、同じ加工法を、これでもかっていうかたちで使い続けること。そうするだけで、iPhoneでも十分できます。
ここにプロの方がいらっしゃったら、うわ、ちょっと何言っているんだ?となるかもしれないですけど、素人がやる分には、かなりいい感じの写真ギャラリーが作れるんじゃないかなと思っています。
~自発的に「いいね」と「フォロー」を~
ギャラリーを統一感があるかたちで作ってからですが、自発的にアクションするっていうのがめちゃくちゃ重要です。
実際Instagramって超閉鎖的な空間で、リツイートとかの機能がないので、どれだけいい写真を投稿してもフォロワーが伸びにくいという現状があります。誰にも見られないので。
そこで単純ですが、自発的に「いいね」「フォロー」「コメント」して、相手に自分の存在を気づいてもらうっていうのが重要です。
それで、コツとしてあるのが、例えばですけど、あなたがカフェのオーナーだったら、「カフェ大好き」っていうハッシュタグ、調べます。
これはどういうことが起こるかというと、「カフェ大好き」っていうハッシュタグを使っているので、この投稿者ってカフェ好きですよね、確実に。ハッシュタグはその人のステータスを表すので。
こういうところでしっかりと見込み客に対して、要はファン層に対して、ハッシュタグを使うことによって完全にアプローチできると。
で、そこの投稿写真に対して「いいね」をしていく、アクションをしていく、コメントをしていく、ということをやっていきます。
こういう作業を完全にロボット化をすることもできて、一連の流れ、見込み客を見つけてきてアクションを起こす、というのが自動化できるというふうになっています。
~自発的アクションの結果例~
例えばこのアカウントは、半年前ぐらいからしっかり運用を始めたというアカウントになっていて、フォロワー数自体は1万2000人ぐらいです。
フォロワー数はそんなには多くないんですけども、それぞれの写真に対して、2000いいねだったりとか、5000だったりとか、大体2000、3000ぐらいのコンバージョンを作ることができています。
結局やっているのって、写真を同じようなフィルターかけて投稿して、あとは、自発的に自分の趣味に合いそうな人に対して、ひたすら「いいね」「コメント」「フォロー」をしていく。
これだけで手間という程時間を掛けず、コンバージョンを作ることができています。
結局、いろんな方法が今あると思っていて、例えば、さっきも冒頭に述べたハッシュタグをつけて投稿、キャンペーン、広告など、様々あると思います。
何をもって費用対効果というのが各社違うのですが、現状、優れている方法として、何かしらのアクションをこちらから起こす。それを見込み客に対して起こしてやる。その起こした相手が自分のギャラリーに来て、もし向こうが気に入ってくれたら「いいね」を返してくれたりとか、フォローを返してくれたりする。
そのフローを作るっていうのが、今のところ一番効率がいいです。
ビジネスユースだと、かっこつけているというか、ブランド的に自発的に行いたくないというアカウントもあるので、そういうところに関しては、結構ベーシックな話ですけど、LINEとかFacebook、Twitterとかから誘導させるというのが重要なんじゃないかなと。
Instagram内だとどうしても拡散しきれない。ほかのメディアを使って拡散しないと、要はInstagramの中自体は閉鎖的な空間なので、全然リーチしないという現状があって、結構ここは難しいなと僕自身思っていて、まだまだ課題にも感じています。
今回はあまり触れませんでしたが、次回はもう少し大きい企業の運用に絞ってお話できればと思います。
~小規模でいいので人気投稿欄に載せる~
続いて、ハッシュタグの人気投稿欄っていうところですが、半年ぐらい前に、Instagramのアップデートがあって、ハッシュタグ、ないしはロケーションに人気投稿の欄ができました。
ここの人気投稿に載ると、半日から1日ぐらいずっと掲載される、非常にコンバージョンが高いようなエリアになっていて、これ自体は人気の投稿、つまり、いいねの数やコメントの数というところから選ばれます。
例えば「おうちカフェ」っていうのを検索したときに出てくる投稿があって、その投稿を1つとりあげてみると、大体3000いいねぐらいで、この規模のハッシュタグに関してトップに掲載されます。
「おうちカフェ」ぐらいの規模のハッシュタグに載ると、大体50人から100人ぐらいフォロワーが、一発で増えます。
とはいえ、いきなりこのレベルのハッシュタグでトップに掲載されるのは難しいです。ですから、自分の戦闘力に合わせて、このハッシュタグだったら人気投稿に載るかもしれないという「小規模なハッシュタグ」を探し、少しずつそのハードルを上げていく、そういうフローを地道に行うことが重要です。
フォロワーが増えてきたときに、戦闘力というのはどんどん上がっていくので、そのときに人気のハッシュタグに挑戦していって載せる、ということを繰り返すと、雪だるま式にフォロワーは増えていく、リーチが増えていくっていうのが今のところわかっています。
というわけで、すごくシンプルかもしれないですけども、基本的にやることはこれだけです。
~伸びている企業アカウントとその優れている理由~
司会(竹林拓@trendism):ありがとうございました。すごい生々しい実演ありがとうございます。
ちなみに参加者のみなさんにお聞きしたいのですが、Instagramやってますよという人は、どれぐらいいらっしゃるのでしょうか、手を上げてもらっても良いでしょうか?(50名ぐらいが挙手)
ありがとうございます。その中で、1投稿500いいねつくよ、っていう人いますか?(2人ほど)
100いいねは、つくっていう人いますか?(10人くらい)
結構みなさん頑張って試されている方もいらっしゃるのですね。
では、僕から質問ですが、今日はどちらかというと個人というか、小さい企業かもしれないですが、個人がインスタグラマーとして、エンゲージメントを高めるテクニックの紹介でしたが、企業でやった場合、何か違うところはあるのでしょうか?というのが1つ。
あと、逆に企業アカウントでうまくいっているよ、というところがもしあったら、紹介してほしいです。
株式会社ナナメウエ 代表取締役 石濱 嵩博:はい。実際に支援させていただいている企業様の中には、同じような方法でやってる方もいますと。
ただ一番大きいなと思うのは、自分からアクションをとるというのは、ある程度リスクなので、そこに見合ったリターンをとってもらえるかどうか、というところは結構難しいかな、と思っています。
なのでどちらかというと、個人だったりとか、小さいカフェだったりとかアーティストみたいな人に対して、Instagramっていうのが今刺さっていて、大きいところだと、広告だったりとかプランニングみたいなところで使っている方が多いんじゃないかなと思っています。
で、2つ目の質問なんですけど、いけてる企業というところなんですけど、先ほどいらっしゃったんですが、DeNAのMERYさんとか、あとKURASHIRUさんとか、そういったところは企業のアカウントとしてすごく伸びています。
というのも、例えばアカウント自体を分けていて、コスメだったりとか、マガジンみたいな感じでいろいろ分けていると思うんですけども、そうやってアカウントを分けて、それぞれのアカウントに統一な目的を持たす。それに対してフォロワーを集める。
そうすると合計のフォロワーも多くなりますし、アカウント自体の統一感が出るというところで、やっぱり優れているなと思います。
MERYさんの投稿を見ると、ハッシュタグつけて投稿して、っていうかたちで、ユーザーさんに対して投稿を求めていて、それに対してユーザーさんが投稿した中で、結構いい写真をピックして、シェアして、誰々さんの投稿です、みたいな感じでやっていると。
で、やっぱり写真を撮って加工してっていうプロセスが意外に重かったりするので、それをユーザー参加型のキャンペーンに変える、っていうことをしっかりできるのであれば、それはすごくいい方法だなと思います。
司会(竹林拓@trendism):ありがとうございました。
取材協力:株式会社ナナメウエ
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