CheapCast : AndroidでChromecastを再現!更にMHL接続でTVに出力してみた 無料Androidアプリ
[PR記事]
7月末に発売されるや否や一気に売り切れたGoogleの「Chromecast」ですが、これをAndroid端末で再現できるアプリがGoogle Playで公開されています。
その名も『CheapCast』。まだベータ版のため完全に同じことができるわけではありませんが、使いようによっては本家Chromecastにも劣らない使い勝手であることがわかったのでレビューしてみます。
- 執筆時点ではまだベータ版
- Chromecastモドキ
- YouTubeアプリから別の端末に動画を出力、再生できる
- MHL接続可能ならTVへの出力も可
- Netflix/GooglePlayMovieなどは執筆時点では非対応
開発:Sebastian Mauer
左側の画像が『CheapCast』の設定画面、右側の画像は『CheapCast』を起動した端末にYouTube動画を送る側のデバイスで『YouTube』アプリを開いた時の画面です。
『CheapCast』をインストールした端末では、画面右上の再生ボタンをタップして『CheapCast』を受信待機状態にしておきます。
2台の端末が同じWi-Fiネットワーク上にいる時、『YouTube』アプリにチュートリアルが表示されます(初回のみ)。
このボタンをタップすると、その端末で再生したYouTubeの動画が『CheapCast』を起動している端末に転送されます。
ちょっとややこしいですが、実際やってみると意外と簡単、端末1台につきボタン1つでできます。
『YouTube』アプリのアップデートにより、通常使用の際にも動画の小ウィンドウ化に対応しました。
これを使って「CheapCastで再生しながら別の動画を探す」こともできるようになっており、更に複数の動画を「TVキュー」に追加することで連続再生させることも可能です。
『CheapCast』の他の設定としては、
「Friendly name」で端末固有の呼び名を変更できます。デフォルトは「CheapCast_モデル名」です。
「Start CheapCast on boot」にチェックを入れると、端末の電源を入れた時に自動的に『CheapCast』が受信待機状態になります。
「Custom Services」はCheapCastを利用したカスタムアプリケーションの登録が行えると書かれていますが、「DEV Only(デベロッパ専用)」の注意書きがあるため一般ユーザーは触らないほうが良いと思われます。
「Analytics」にチェックを入れると、Googleアナリティクスに匿名の使用レポートとエラーレポートを送信します。
「Donate」とは”寄付”を意味する言葉で、それはそのまま有料版アプリの購入やアプリ内課金を示す場合が多いのですが、『CheapCast』は開発中とあって支援目的の寄付になるようです。送金方法はPaypalで、クレジットカードを使うこともできます。
では実際に使ってみます。
ちょっと小さいかもしれませんが見えるでしょうか。
画面下部の小さい端末(スマホ)で『YouTube』アプリを開き、上部の大きい端末(タブレット)で『CheapCast』を起動しています。
スマホの画面に「CheapCast_Nexus7で再生しています」というメッセージが表示されています。
『CheapCast』をインストール・起動した端末はYouTubeなどの”受信機”となり、他のデバイスから送信された動画を再生する”ディスプレイ”の役目を持つことができます。
これによって何が変わるか?
こうなります↓
このように、YouTubeの動画を『CheapCast』に飛ばした端末(送信側)では通知領域から動画のコントロールが可能なので、『YouTube』アプリをバックグラウンドに持っていくことができます。このため一方の端末で動画を再生しながら元の端末で違う操作を行えます。
2台以上Androidを持っている、特にタブレットを1台以上持っている場合結構役立つのではないでしょうか。
なお、今回レビューにあたってオクトバでいくつかの機種を使ってみたのですが、相性なのか再生できないものがありましたので記載しておきます。
送信側端末:
Xperia Z
受信側(『CheapCast』をインストールする)端末:
Xperia Z > 再生できず(すぐ一時停止状態になってしまう)
Xperia VL > 再生できず(すぐ一時停止状態になってしまう)
Xperia Tablet S(旧Sony Tablet S Android 3.2) > 再生可能
Galaxy S2 LTE(Android 4.0.4) > 再生可能
Galaxy Nexus(Android 4.3) > 再生可能
旧Nexus 7(Android 4.3) > 再生可能
「Chromecast」はいわゆるスマートTVスティック(ドングル)です。これを真似るならやっぱりTVに出力したいですよね。
そこで再生可能だったGalaxy NexusにMHLケーブルを繋いで、HDMI対応のモニターに映像を映してみました。
MHLとは:
簡単に言うと、Android製品に標準搭載されているmicroUSB端子とTVのHDMI端子を繋ぐケーブルです。
こうすることでAndroidの画面をTV側にリアルタイムで出力することができ、例えば端末に保存した動画などを大画面TVで再生することができます。
MHL接続をするためには端末側/TV側双方がMHLに対応している必要があります。が、スマホなどはともかく現状で対応しているTVはあまりありません。
非対応(HDMIにのみ対応)のTVとMHL対応スマホなどを接続する場合、外部から電力を供給してやる必要があります。しかし、多くのAndroid製品にはmicroUSBコネクタが1つしか搭載されておらず、「給電しながら映像を出力する」ためにケーブルを2本使うことができませんね。
そこで市場にはアダプタなどを用いて給電と転送を両立させる製品が流通しています。
※このアダプタは側面にmicroUSB端子がついており、そこから給電できます。
今回接続に用いたのはHML-HDMI変換ケーブルというタイプで、ケーブルが二股に別れているものですが、このようにHDMIとは別にmicroUSBを使って給電する方式であれば使えると思われます。
なお、スマホなどのMHL対応製品はWikipediaに一覧で掲載されています。
Chromecastの製品ページを見ていると、YouTube以外にもNetflixとGoogle Play Movieの転送にも対応していることがわかります。
この2つに関しては、(執筆時点では)『CheapCast』のアプリ概要にサポートされていない旨が記載されており、DRMの関係からNetflixは正常に動作しないだろうとされています。
GooglePlayMovieに対しても、実際に試してみましたが(上の写真)再生に至りませんでした。
DRMとはデジタルデータに対する著作権を保護・管理するものなので”突破”や”迂回”することが許されず、対応されるかは未定だと思われるため、現状では『CheapCast』はYouTubeのみに対応と考えても差し支えないかもしれません。
ちなみに、PC版Chromeのエクステンションとして公開されているGoogle Castも試してみましたが、接続まではいける(CheapCast起動端末を認識する)のですが再生時にエラーを吐きました。こちらは相性なのか非サポートの部類なのかは未確認です。
※試したのはMacbook Air(OS X バージョン10.8.4)とNexus7/Galaxy Nexusへの連携です。
というわけで、現状では「AndroidのYouTubeアプリから別のAndroidのCheapCastに動画を飛ばす」ことができるようです。
動画閲覧用にタブレットを買ったもののイチイチ操作するのが面倒で放置気味だという方、『CheapCast』をブート時に自動起動、そのまま常駐させてみてはいかがでしょう?
開発:Sebastian Mauer
アプリ名 | CheapCast |
---|---|
対応OS | Android 2.2 以上 |
バージョン | 0.3.7-BETA |
提供元 | Sebastian Mauer |
レビュー日 | 2013/08/22 |
- ※お手持ちの端末や環境によりアプリが利用できない場合があります。
- ※ご紹介したアプリの内容はレビュー時のバージョンのものです。
- ※記事および画像の無断転用を禁じます。