【MTG徹底攻略】第4回 : 「装着」も「設置」もこなせる縁の下の力持ち、エンチャント・カード!【初心者必見】
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今回はチュートリアルの3回戦を通して「エンチャント」カードの使い方を学びます。
エンチャントはクリーチャーではないにも関わらず場に残り続けるカードです。モノによって「エンチャント(オーラ)」と表記されたものと、単に「エンチャント」と表記されたものに分かれます。
(オーラ)というのはいわゆる「装備品」と捉えて差し支えありません(が、本来の意味での「装備」はアーティファクト・カードにあります)。エンチャント(オーラ)はパーマネントに対し装着するもの、対してエンチャントは場に置くことで全体に効果を表す「装置」のようなものです。
開始早々にエンチャント(オーラ)を引きました。
「樫変化」はクリーチャーを強化できるエンチャントです。1行目に「エンチャント(クリーチャー)」と書かれている通り、このカードはクリーチャーを対象にして唱えます。
序文で述べた通りエンチャントは正確には「装備」ではありません。どういうことかというと、クリーチャー以外に装着できる種類が存在します。
土地につけるエンチャント「エンチャント(土地)」やプレイヤーにつけるエンチャント「エンチャント(プレイヤー)」、アーティファクトにつけるエンチャント「エンチャント(アーティファクト)」などの種類があります。
これら特定の種類のパーマネントに対して装着するエンチャント・カードを纏めて「エンチャント(オーラ)」というカード・タイプになります。エンチャント(オーラ)を唱える際は必ず()で指定された対象に装着する必要があるため「エンチャント(クリーチャー)」を場にクリーチャーが存在しないタイミングで唱えることはできません。
参考:MTG wiki/オーラ
※パーマネントとは「場に出ているカード(とトークン)」を指す言葉です。「対象のパーマネントを1つ」などと指定されることもありますが、この言葉はカード・タイプではないため特別な効果はありません。土地もクリーチャーもエンチャントもアーティファクトも、場に存在している限りパーマネントです。「場に出ているカード」を置き換えるキーワードと捉えると良いでしょう。トークンや特定のパーマネントをコピーしたカードもパーマネントに含まれますが、カウンターとプレイヤー、そして「場」以外の領域(ライブラリー、手札、墓地、追放領域など)に存在しているカードは含まれません。
参考:MTG wiki/パーマネント
先に召喚した「ルーン爪の熊(2/2バニラ)」に対して「樫変化」を装着します。
※余談ですが、一切特殊能力を持たないクリーチャーをMTGでは「バニラ」といいます。
「樫変化」はエンチャントされたクリーチャーに対して+3/+3の修正を与えるものです。これによって「ルーン爪の熊」は5/5のサイズに膨れ上がりました。
攻略3回目で使用したソーサリー「超巨大化」は+4/+4の修正を1ターン限定で付与していましたが、「樫変化」は+3/+3の影響を与え続けます。エンチャントはターン終了時に墓地に送る必要がなく、破壊されるまで場に留まって効果を発揮し続ける呪文です。
一見するとソーサリーに比べて永続する点から非常に有利にも見えますが、MTGにはエンチャントを破壊するカードというものもあり、更に「樫変化」のようなエンチャント(オーラ)は装着した対象が破壊された場合同時に墓地に落ちますので「ルーン爪の熊」が殺されてしまうとアウトです。使用する時はよく考えてマナを使いましょう。
5/5になった「ルーン爪の熊」で攻撃してみました。
対戦相手の場には「1/1飛行」と「2/1先制攻撃」のクリーチャーがいますが防御してきませんでしたので、5点のダメージが相手まで通ります。
★先制攻撃
先制攻撃はキーワード能力の1つです。この能力は戦闘時に効果を発揮し、「先制攻撃を持つクリーチャーは、先制攻撃を持たないクリーチャーよりも先に攻撃ダメージを与える」性質を持ちます。
クリーチャー同士の殴り合いにおいて先制攻撃はかなり強い部類に入り、例えば現在対戦相手の場に出ている「2/1先制攻撃」のクリーチャーがどれほど強いかを表すと、単純に考えても「先制攻撃を持たずタフネスが2以下のクリーチャーでは勝てない」ものになります。5/2でもダメ、パワーがいくらあってもタフネスが足りなければダメージを与えることすらできず殺されてしまうのが恐ろしいところです。
対戦相手のターン、エンチャントを唱えられました。
「栄光の頌歌」は対象の指定、「エンチャント(クリーチャー)など」が表記されていないため、このカードは場に直接置かれます。
カードの効果は「あなたがコントロールするクリーチャーは+1/+1の修正を受ける。」というものです。つまりこのカードが1枚場に出ていると、対戦相手はクリーチャー呪文を唱えるだけで自動的に+1/+1されますし、既に場に出ている対戦相手がコントロールするクリーチャーも全て+1/+1の修正を受けます。
これによって「2/2飛行」と「3/2先制攻撃」が対戦相手の場にいることになります。クリーチャーで突進して踏み潰すことを得意とする緑の戦術として、「飛行」も「先制攻撃」もかなり苦手とする能力です。森がイメージの緑には飛行持ちが少なく、また先制攻撃のおかげで早い段階で弱い(=マナ・コストが低い)クリーチャーを並べて削り切る作戦も封じ込められてしまいます。
しかもこちらが唯一コントロールしている「ルーン爪の熊」は先ほど攻撃に参加したためタップ状態にあり、ブロックに参加させることができません。
このターン、対戦相手は2体のクリーチャーで攻撃を仕掛けてきたため5点のダメージを受けてしまいました。またもし「ルーン爪の熊」がアンタップ状態であったとしても飛行を持つほうのクリーチャーは防ぐことができません。
次のターン、飛行対策にうってつけの優秀なブロッカーを引きました。
「大蜘蛛」は2/4と高いタフネスを持つと同時に「到達」というキーワード能力も持っています。
★到達
到達を持ったクリーチャーは飛行を持ったクリーチャーの攻撃をブロックすることができます。飛行との違いとして、到達を持ったクリーチャーの攻撃は飛行を持たないクリーチャーにもブロックされてしまうため、下位互換、というよりもブロック向きの能力というところです。
飛行が苦手な緑ですが、このように空を飛ぶクリーチャーを絡めとるブロッカーは結構います。
「大蜘蛛」はブロック専門に戦わせるよう、極力タップしない(=攻撃に参加させない)方針でいくのが良いと思います。このため対戦相手がパワー4以上の飛行持ちをコントロールしていない限り「樫変化」をつけるメリットも特にありません。
先ほどのターンで対戦相手は全てのクリーチャーを攻撃に使っていたため防御が隙だらけです。ここはせっかく5/5まで膨らんでいる「ルーン爪の熊」で再度攻撃を仕掛けましょう、更に5点のダメージを相手に与えられます。
この時点で互いのライフは14対10になり、こちらがややリードしています。
その後更に「樫変化」を引きました。前述した通り「大蜘蛛」はブロック専門として使うつもりなので、既に「樫変化」を1枚装着している「ルーン爪の熊」にもう1度唱えます。1つのパーマネントに対して複数のオーラを装着することは可能です。
エンチャントによって8/8にまで膨れ上がった「ルーン爪の熊」で攻撃したところ、2/2で飛行を持った「陽光尾の鷹」で防御してきました。飛行持ちは飛び越すだけでなく、飛行を持たないクリーチャーを防御することができるのも忘れちゃいけない特徴です。
しかしサイズで圧倒していたため、「陽光尾の鷹」を破壊することができました。
対戦相手のターン、強力なソーサリー呪文を使われました。
「審判の日」は白の代名詞でもある呪文です。「すべてのクリーチャーを破壊する。」効果を持っています。
「審判の日」が唱えられ、場が爆発して全てのクリーチャーが殺されてしまいました。「すべての」と名言されているため対戦相手自身がコントロールしているクリーチャーも含まれます。
クリーチャーを一掃して場をからっぽにしてしまう効果から「リセットボタン」とすら揶揄されることのある呪文です。
巨大クリーチャーで押していたムードが一転、膠着状態に持ち込まれてしまいました。
その後対戦相手は再びクリーチャーを展開し出しました。なお、先ほど場に出された「栄光の頌歌」は残っているため、召喚と同時にパンプアップされ3/3になってしまいます。
対してこちらは手札にクリーチャーが存在しなかったものの、土地が揃っていたため6マナを捻出してエンチャント「野生のつがい」を唱えることができました。
このカードも対象が指定されていないため場に直接置かれます。
ここから後半戦に突入します。
次のターン、7/7のファッティを引きました。「超大なベイロス」はバニラですが、7マナを捻出することができたため即召喚できます。
「超大なベイロス」を唱えたことで「野生のつがい」の効果が発動、ライブラリーから「パワーとタフネスの合計が「超大なベイロス」のP/Tと等しいクリーチャー・カード」を1枚召喚することができます。
「超大なベイロス」は7/7なので、P/Tの合計が14になるクリーチャーを召喚できます。(ライブラリーに入っているなら)10/4や6/8なども唱えられますね。
通常はライブラリーを全て確認して候補を選び、その後ライブラリーを切り直す必要があるのですが、本ゲームでは自動的に候補が表示されます。
幸いデッキの中にP/Tの合計が14になるクリーチャーが2枚存在しました。どちらも7/7ですが異なる特殊能力を持っていて悩みどころです。
せっかくなのでヒントで白く光っているほうを選びましょうかね。
「新緑の魔力」は「各アップキープの開始時に、緑の1/1の苗木・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す」能力を持っています。
通常であれば(5)(緑)(緑)(緑)とトリプルシンボルの8マナも必要な大型クリーチャーを何のコストも支払わず召喚できるのも「野生のつがい」の魅力です。
これによってこのターン、一気に7/7のファッティが2体戦場に出ました。
対戦相手のターンを凌いで次の自分のターン、開始時に場を見るとクリーチャーが4体に増えています。
「新緑の魔力」の能力によって「対戦相手のターンのアップキープ」と「自分のターンのアップキープ」の両方にそれぞれ1/1の苗木・クリーチャー・トークンが出現したためです。第2回で説明した通り、アップキープとは開始フェイズの2番目に来るものです。この後自分のメイン・フェイズに移るため、(手札とマナがあれば)更にクリーチャーを召喚してから戦闘フェイズを迎えることもできます。
ここで「ガラクの群れ率い」を唱えます。4/4というなかなかのサイズなのですが、特殊能力を持っています。
ですがその前に、「ガラクの群れ率い」を唱えたことで再度「野生のつがい」の効果が発動してP/Tの合計が(「ガラクの群れ率い」のP/Tの合計と同じ)8のクリーチャーをライブラリーから追加で召喚できます。
今度の候補は2枚とも同じカードでした。「暴走するサイ」は4/4でトランプルを持っています。
この4/4というのがポイント。これによって「ガラクの群れ率い」の特殊能力、「他のパワーが3以上のクリーチャーが1体あなたのコントロール下で戦場に出るたび、あなたはカードを1枚引いてもよい。」が発動します。
更にカードを1枚引けました。
まだ森は2枚残っているので2マナ以下の呪文が来れば唱えられたのですが、森を引いたためそのまま唱えて戦闘フェイズに移行します。
場を見てください。
たった2ターンで6体のクリーチャーが揃いました。しかも7/7が2体、4/4が2体(片方トランプル持ち)、1/1が2体です。全部のパワーを合計すると24点にもなります。
しかし残念ながら左側の3体は召喚酔いの真っ最中なので攻撃できません。
7/7と7/7と1/1で攻撃したところ、7/7 2体が防御されました。しかしこれで対戦相手のクリーチャーは全滅し、ついでに1点のダメージが通ります。
更に4/4と4/4(トランプル)と1/1がアンタップ状態で残っているため、万が一次の相手のターンで何らかの方法によりクリーチャーが攻撃してきても防御は万全です。
対戦相手のターンを凌いで次の自分のターン、この間のアップキープにもそれぞれ1/1の苗木・クリーチャー・トークンが出現したため、クリーチャーが8体(合計パワー26点分)揃いました。
対戦相手の場にクリーチャーがいないため、このまま攻撃できる全てのクリーチャーを攻撃させてゲームエンドです。
10ターン以上かかったものの、序盤を凌げたことで巨大なファッティを高速で並べて一気に形勢を決めることができました。
こういうのもMTGの醍醐味ですね。7/7が2体戦場に出た時は思わずニヤリとしました。
もしもっと遅いタイミングで「審判の日」を再度使われていたらと思うとぞっとしますが、それでも「野生のつがい」によって稼げるアドバンテージが大きかったことが幸いして対戦相手を圧倒できました。
破壊されない限り場に残り、場に出ている限り永続して効果を発揮してくれるエンチャントの魅力は何回でも使えることにあります。強力なものほど素早く場に出し、できるだけ長持ちさせ、1回でも多く使いたいですね。そういうことも考えつつデッキを組むと良いコンボができあがると思います。
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