「LTE」という言葉は、もうすっかりスマートフォンユーザーには定着した言葉だと思います。しかし、その「LTE」ってそもそも何だかご存知ですか?
「何か速度が速いやつ」「auとSoftBankはLTEで、docomoはXi」「4G的な何か」などなど、いろいろあると思いますが、今回はそんな身近だけど何だかよく分からない「LTE」について、紹介していこうと思います!
LTEとはLong Term Evolutionの略で、その名の通り「長期的な進化」を意味し、第3世代移動通信システム(3G)から第4世代移動通信システム(4G)へのスムーズな移行を目指すものです。つまり、厳密にはLTEは3.9Gとなり、4GにはLTE-Advanced、WiMAX2などがあたります。
「え、他にも4Gあるよ?」と、思われた方もいるかもしれませんが、各キャリアの謳う4G LTEなどはLTE-Advancedではなく、通常のLTEです。国際電気通信連合(ITU)が「3.9G及び3.5Gの呼称に4Gを使っても良い」としたので、「4G LTE」の名称がOKなワケです。
更に、docomoではXiという名称でサービスが展開されていますが、こちらも3.9GのLTEサービスにあたります。ちなみに、この規格は当初NTTドコモがSuper 3Gという名称でコンセプトを含めた提唱をしていた事もあり、日本で最初にLTEサービスを開始したのもdocomoです。(2010年12月24日)
では、LTEを使用するとユーザーにはどんなメリットがあるのか?最大のメッリトはやはり「通信速度が速い」と、いう事でしょう。
それまでの3G通信が数Mbps程度であったのに対し、LTE(3.9G、4G含む)はベストエフォートで下り最大150Mbpsなんてものもあります。これは一般的な固定回線の通信速度をも凌ぐ速さです。
ただし、この通信速度についても各社でサービス内容が事なります。次に代表的な4社のサービスをまとめてみました。
以下が各社のサービス名、最大送受信速度などをまとめたものです。
キャリア | ドコモ | au | ソフトバンク | イー・モバイル | ||
サービス名称 | docomo LTE Xi(クロッシィ) | 4G LTE | SoftBank 4G LTE | SoftBank 4G | EMOBILE LTE | EMOBILE 4G | 最大受信速度※1 | 150Mbps | 100Mbps | 112.5Mbps | 110Mbps | 75Mbps | 110Mbps | 最大送信速度※2 | 50Mbps | 15Mbps | 50Mbps | 10Mbps | 25Mbps | 10Mbps | テザリング追加料金※3 | 無料 | 525円/月 | 500円/月 | 無料 | 通信量制限※4 | 1GB /直近 3日 7GB/当月 |
366MB/24時間 端末/プラン毎に異なる |
※1、※2 一部対応端末・エリアのみ
※3 キャンペーンなどで異なる場合あり
※4 端末・プランなどで異なる場合あり
と、ズラズラと書き上げてみましたが、いかがでしょう。docomoが一歩抜きん出いている感じですね。…が、最大受信速度が速い=インタネットが速く使える。とは、思わないでください。
実際に出る速度は、対応エリアや使用端末、ユーザー数など様々な条件で変動します。また、快適にインタネットができる条件として「応答速度(ping)」というものもありますが、大変ややこしいので今回は割愛させていただきます。
ではでは次にいきましょう。各社のLTEについては先述した通りですが、最近よく耳にするワードが他にもありますよね?そう、「プラチナバンド」や「800MHz」と呼ばれるものです。これも気になっている方は多いのではないでしょうか?
こちらについてはまず、以下の画像をご覧ください。
プラチナバンドの「プラチナ」たる所以は、この「繋がりやすさ」にあります。プラチナバンドと呼ばれる800MHz前後の周波数帯域の特性として”建物などの障害物をある程度迂回して伝わる”というものがあり、これが電気通信用途において特に良質、価値の高い帯域=「プラチナバンド」と呼ばれています。
この帯域を利用すれば、今まで繋がらなかった場所もその性質上、繋がるようになるというユーザーにもありがたいものです。
ちなみに、ここ最近特にプラチナバンドのCMを見かけますが、au・docomoについてはずっと以前から保有し、3G回線などで使用していました。「プラチナバンド」の名が知れ渡ったのは、2012年3月1日にSoftBankが900MHz帯の割り当てられた頃からですね。
今後は各社とも、プラチナバンドをLTEで利用してサービスの向上を目指すようです。
この他に良く目にするものとして「ダブルLTE」というものがありますが、これは簡単に説明するとLTEで利用する帯域の本数です。ちなみに他社は3~4つあるので、トリプルだったりクアッドだったりします。
では、長くなってきたのでこの辺にしておきますが、いかがでしたでしょうか?要は「LTEは速い!LTEと4Gは大体同じ!800MHz=プラチナバンド=繋がりやすい!ダブルLTEは2本!(でも他は3~4本)」という感じのザックリした理解でOKだと思います。人に話す機会もそうそう無いと思いますし(笑)
最近ではLTEで1Gbpsなんて声も聞こえてきますし、今後の進化がますます楽しみになりますね!