総務省は今日14日、学識経験者らによる研究会を開き、携帯電話のSIMロック解除を義務付ける方針を決定するとNHKが報じています。今後、具体的なルール作りに向けた検討に入るとのことです。
私たち利用者にはどんなメリットがあるのでしょうか。
携帯電話やスマートフォンを利用するには、電話番号などの情報が書き込まれている「SIMカード」が必要です。携帯電話各社は、契約した携帯電話会社以外では使えないようにロック(SIMロック)をかけています。
総務省は、このロックが携帯電話の利用料金が下がらない一因だとして、各社にSIMロックの解除義務付けを盛り込んだ案を正式に決定し、具体的なルールを年内をめどにまとめる方針です。
なお、NTTドコモの場合、iPhone以外の端末は手続きをすることでSIMロックを解除することができます。ソフトバンクも、一部の端末でSIMロック解除することが可能です。イー・モバイルは、基本的にSIMフリーで販売されています。
SIMロック解除が義務付けられたところで、私たちユーザーにはどんなメリットがあるのでしょうか。
ユーザーが携帯電話会社を選び、気軽に乗り換えることができるようになります。これにより料金値下げなどの料金競争が進むことが期待できます。最近、新たなサービスが続々登場している、いわゆる「格安スマホ」「格安SIM」などのMVNOには追い風になりそうです。
携帯電話会社を乗り換える際、新たに端末を購入する必要がなくなり、使い慣れた端末をそのまま使うことができます。
また、海外では、高額な国際ローミングを使用しなくても、現地のSIMカードを挿入して端末を使うこともできます。
一方で、携帯電話会社からの割引や購入補助が無くなり、端末価格が高額になることも考えられます。
また、携帯電話会社により利用している周波数が異なるため、A社で購入した端末が同じようにB社で利用できるとは限りません。
今回のSIMロック解除義務付けが、ユーザーの利益になるような施策となるのか。総務省のルールがどういったものになるのか注目したいところです。