世界初の「インターネット税」導入か?ハンガリー議会で草案提出

10月22日、ハンガリー議会に提出された、インターネットのデータ使用量に応じて行う課税に関する草案が波紋を呼んでいます。
これは「プロバイダ業者に1GBあたり150ハンガリーフォリント(66円)を課税する」というもので、業界各社から不満の声が上がっています。

抗議デモも開催

ハンガリー政府関係者はこの新しい課税で200億フォリント(約88億円)の税収が得られると考えており、大きな収入源として期待しているようです。
しかし、通信業界団体の試算によれば、国内のトラフィックから税収は1,000億フォリント以上に達する可能性がある一方、ハンガリー統計局の調べでは、国内インターネット接続会社の売上高は全体で1,644億フォリントにすぎないと、The Wall Street Journalが報じています。

新税は消費者に課すものではなく、あくまでプロバイダが対象となっていますが、「通信量の値上げ」という形で重くのしかかる事が予想されます。
この発表を受けて、10月16日にはブタペストにて抗議デモが行われる予定で、Facebookを通じて参加申請を行ったユーザーは15,000人以上にものぼるとの事です。

日本でも「携帯電話税」の導入が話題になり、秋頃までに提言をまとめるとの事でした。今回のハンガリー政府の発表は、日本政府の“追い風”となるかもしれません。

関連情報

Hungary plans new tax on Internet traffic, public calls for rally|Reuters(英文)
「ネット利用に課税」政府案に反対相次ぐ―ハンガリー|The Wall Street Journal日本版
「携帯電話税」導入?財源確保のため自民党議員が議連立ち上げ 秋ごろまでに提言まとめる|オクトバ