日本でGalaxyシリーズなどを展開しているサムスンが、日本のスマートフォン市場から撤退する可能性があると韓国経済誌「ビジネスコリア」電子版で報じられています。
サムスンは日本国内で、一時は米Appleに続く17%のシェアを獲得していましたが、現在は4.2%まで下落しています。
韓国経済誌「ビジネスコリア」が業界関係者から得たという話によると、現在サムスンは日本のスマートフォン市場で非常に苦戦しており、「このままビジネスを継続しても利益より損失が上まってしまう」との事です。
IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社の調査では、2014年第3四半期の国内スマートフォン出荷台数でサムスンはシェア4.2%の5位に位置し、国内シェアは下落し続けています。
また、同調査での1位は63.5%のApple、2位に10.7%でSHARP、3位と4位にはSONY(9.1%)、KYOCERA(6.3%)がランクインし、他メーカーに大きく水を開けられている状況です。
サムスンはこれまで日本市場に力をいれたプロモーションを数々行っており、一時はシェアを17%まで伸ばし、Appleに次ぐ2位を獲得していました。
しかし、昨年日本で先行発売されたGALAXY Note Edgeも一部のギーク層で話題になったものの、同時期に発売されたiPhone 6/6 Plusの人気には太刀打ちできず、販売数は4ヶ月で数万台にとどまっているとの事です。
同誌では「日本市場における消費者は国内製品を好む傾向が強く、(Apple以外の)海外企業が市場を占めるのは難しい」とし、不振の要因の一つと考えれています。
サムスンは2007年に日本のテレビ市場から撤退しており、日本でも販売が予想されているGalaxy S6が今後の展開に大きな影響を及ぼすと見られています。
Wikipediaより
また、サムスンの日本拠点であるサムスン日本法人の本社ビルが東京・六本木から飯田橋へ移転する事も報じられており、都内に3つある拠点を1つにする方向で検討しているとの事。
規模縮小は避けられないのかもしれません。
日本で「Galaxy S」が発売された時は、そのスペックの高さや安定性から凄まじい人気を誇り、続く「Galaxy S2」もヒット。ドコモより初のLTE対応スマートフォン「Galaxy S2 LTE」が発売されるなど、日本のスマホ業界を牽引してきたサムスンですが、性能が横並びになった今、どう付加価値を付けていくかが課題になりそうです。
・Samsung Considers Withdrawing Smartphone Business from Japan|BUSINESS KOREA
・2014年第3四半期 国内携帯電話/スマートフォン市場規模|IDC Japan