【アプリの特徴】
- 人気イラストソフト「クラウドアルパカ」のタブレット版
- タブレットで本格的なイラスト・マンガ制作ができる
- PC版「メディバンペイント」と連携できる
『メディバンペイントタブレット』は、人気のイラスト・マンガ作成ソフト「MediBang Paint Pro(旧クラウドアルパカ)」のタブレット版です。PC版と近いUIと機能で、タブレットでも本格的なイラスト・マンガ制作が可能です。
『メディバンペイントタブレット』の魅力は、豊富なツールとタブレットに最適化されたUIです!
ツールバーは上下に1列ずつ配置され、横にスワイプすることで続きが表示されます。PCモニターと比べ画面が狭く作業がしづらいタブレットでも、最大限広く画面を使えるようになっています。
横画面時はツールバーの配置が自動的に変わり、より広く画面を使う事ができます。さらにペンや消しゴムなど、良く使うツールがまとめられたバーは自由に移動でき、各ユーザーにとって使いやすい配置にする事が可能です。
もちろん各ツールも、Androidアプリとは思えないような強力なものがそろっています。
まず基本のペンツールは、ペン・鉛筆・エアブラシ・水彩・ぼかし・指先・カケアミを用意。様々なタッチを表現できます。
またこの他にも「集中線」「平行線」「円」など、フリーハンドでは難しい線を簡単に描けるツールも用意されています。
筆圧感知のないタブレットで描く線は、強弱がなくノッペリとした印象になりがちですが、『メディバンペイントタブレット』にはペンの「入り・抜き」を設定でき、手描きに近い印象を与えることができます。
上手く綺麗な線が描けない場合は、強力な手ぶれ補正機能も用意されているので、こちらを試してみてください。
では、実際に色塗りに挑戦してみます。今回は他の方に描いて頂いたイラストをインポートし、それに色を付けたいと思います。
ラフな線画を描いてもらったので、線がちゃんと閉じられていませんが「水彩」ツールでガシガシ塗っていきます。
ピンチインで拡大表示もできるので、細かいところを塗るのも苦ではありません。
もちろんレイヤーを分ける事も可能です。レイヤーを最大何枚まで作れるか不明ですが、とりあえず40枚は作れることを確認しました。さらに「クリップ」にも対応しているので、非常に楽に塗り作業が行えます。
ツールバーの「回転」ボタンをタップすれば、画像の向きを変更できます。タブレット本体を回す必要がありません。
作業を途中で止めて保存する場合は、ツールバーから「保存」を選択します。再開する際は「ギャラリー」から選ぶだけです。
という事で完成しました。使用したタブレットは「Nexus 7」ですが、7インチの小さい画面でも特に問題なく作業が行えました。もっとクオリティーの高い作品を創ることも可能だと思いますが、筆者のスキルではこれが限界です…。
完成したイラストは「ギャラリー」の右上にあるシェアボタンから、PNG・PNG(背景透過)・MDP(MediBang用)・PSD形式で保存できます。
MDPで保存すれば、PC版の「MediBang Paint Pro」で開くことができます。もちろんレイヤー情報も保存されているので、タブレットとPCでデータのやり取りが可能です。
ただし!これには少しコツがあり、タブレットをPCに接続し、『メディバンペイントタブレット』で保存したMDPデータをPCから見ようとすると何故か表示されません。
そこで、タブレット側で拡張子の「.mdp」から「.」だけを一旦削除します。すると接続したPCで表示されるようになるので、PCにコピーしたあと再度「.」を付けてあげれば「MediBang Paint Pro」で使用できます。
これは裏ワザ的な方法で、公式にアナウンスされているものではありませんが、筆者の環境では問題なく使用できました。
この他にも様々な機能があり、例えばテキスト入力。高品質なフォントが多数使用できるので、セリフなどの文字入れにも活躍します。音声で入力できるのはAndroidならではですね。
さらに、無料で使用できる素材の数々。『メディバンペイントタブレット』はマンガ作成アプリでもあるので、トーンや背景素材も数多く用意されています。
そして便利なコマ割り。これは使い方が少し分かりづらいので説明しましょう。
ツールバーから「コマ割り」を選択後、「+」ボタンをタップします。表示されたウィンドウで線の太さを決め、「追加する」をタップ。すると、コマの外枠が描かれます。
この状態で切るように枠線から枠線までスワイプすれば、そこからコマが分かれます。あとは好きな数・形にコマを割ってください。この機能を使えば面倒なコマ割りも、非常に楽に行えます。もう烏口を使う必要もないのです!
Androidアプリでこれだけ豊富なツールがあり、レイヤーも大量に作成可能な、ペイントアプリの決定版ともなり得るものだと思います。しかし、今のところマニュアルがなく操作方法で迷う所が多々あり、慣れるのに時間がかかりそうです。また、クラウドとの連携が非常に分かりづらく、「PCとの連携が快適に行える」とはとても言えません。
これらが改善されれば、大きく使い勝手も向上すると思いますが…まだリリースされたばかりのアプリなので、これからに期待しましょう。
ちなみに同社よりリリースされている、ネーム作成に特化したアプリ「マンガネーム」もあるので、こちらと合わせて使うとさらに捗るかもしれません。
・マンガネーム : マンガ作成ソフト「クラウドアルパカ」と連携!いつでもネームが描ける!|オクトバ