iOS11で自然流入激減の可能性!注意すべき8点と対応策

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突然ですが、iOSアプリデベロッパーの皆様、iOS11への対策は済んでいますか?
途中、デザインの変更こそあれど、初代のApp Storeから実に9年間タブの変更はなかったApp Storeが、いよいよ生まれ変わる時がきました。
まるで巨大隕石が落ちて恐竜たちの世界を壊滅させたかのような大変動!というのは言い過ぎですが、App Storeでの生き残りのためのルールが大きく変わるのではないかというのが今回のお話です。
まだ対策ができていないよ…という方は、是非この記事を参考にして対策を練ってみてください。もう対策済みだよ!という方は、抜け漏れがないかチェックできていいかもしれません。

iOS11ではコントロールセンターの画面が大きく変更される他、Siriの翻訳機能の実装、Apple Payの強化など、変更点は多岐にわたります。
中でもアプリデベロッパーにとって一番大きな変更点は、App Storeの変更でしょう。アプリアイコンの変更に始まり、機能が大幅に追加・削除・変更されます。

このApp Storeの変更に伴い、オーガニック(自然流入ユーザー)に大幅な変動が起こる可能性が、現在考えられています。詳しくは後述しますが、現在多くのオーガニック流入を獲得しているアプリであればあるほど、受ける影響も大きくなる可能性が高いです。
今回は、それぞれの各変更点についての確認をしながら、それによって自然流入にどのような変化があるのかを考察しつつ、対応策についても随時触れていきたいと思います。
 

タブの変更

iOS11ではApp Storeのタブの構成が大きく変更されます。まず現在の「おすすめ」タブが、「Today」タブになります。(※8/28現在、タブの要素も変動しており、AppStoreのバージョンによっては「Today」タブがないUIも表示されているようです。)
Apple公式の説明によると、「Today」タブはApp Store独占公開のアプリや新作アプリ、不動の人気を誇る定番アプリの最新版などを特集するほか、お勧めのヒント、ハウツーガイドを通じて、アプリの新しい使い方を紹介するタブとのことです。
毎日新しいアプリが「今日のアプリ」としてピックアップされ、ユーザーが新しいアプリを発見するのに役立つタブとなります。
 

さらに、iOS11のApp Storeには「Games」と「Apps」タブが追加されます
App Storeにおいて最も人気のあるカテゴリーである「ゲーム」が独立し、専用のタブができることになります。
ゲーム以外のアプリは「Apps」にまとまります。
現在の「カテゴリ」と「ランキング」のタブはなくなりますが、「カテゴリ」「ランキング」の機能は、「Games」と「Apps」タブに含まれることになります。
さらに、「Games」「Apps」タブでは、おすすめアプリの紹介や厳選コレクションの特集などもあります。
また、「検索」と「アップデート」のタブはiOS11でも残りますが、タブの順番が逆になります
新しい「アップデート」タブは、インストール済みのアプリに関する変更点やアップデートを、素早く確認できるようになります。
なお、検索機能は「検索」タブの他、「Games」と「Apps」タブに加えて「Today」タブでも使えるようになります。
 

結果、タブの並びは

変更前  「おすすめ」「カテゴリ」「ランキング」「検索」「アップデート」
iOS11  「Today」「Games」「Apps」「アップデート」「検索」

このように変化します。
細かな変更点とその対策に関しては、次から説明します。
 

おすすめタブの削除とTodayタブの追加による変更点

注目のAppとゲームの削除

「おすすめ」タブがなくなることにより、「注目のAppとゲーム」の項目は、iOS11のApp Storeからなくなります
「Today」タブへアプリを掲載するには、Appleに申し込みをしなければなりません。
 

考察

デベロッパーサイドである程度操作が可能だった「注目のAppとゲーム」がなくなると、オーガニックの獲得が難しくなってしまいます
現在「注目のAppとゲーム」からアプリを探していたユーザーは、検索から探すようになることが考えられます。
つまり、App Store内での検索順位の重要度が上昇すると思われます。
iOS11のApp Storeトップに表示されるのは、「Today」タブの「今日のアプリ」になります。
こちらは、ほぼフルスクリーンで表示され、アプリプレビューに設定した動画もユーザーの目につくようになります。
「今日のアプリ」に掲載されれば、わずかな宣伝費用で大きな利益が期待できます。
ただし、「今日のアプリ」に掲載されるには、Appleに申し込みをする必要があります。

連絡先  Promote – App Store – Contact Us – Apple Developer

Appleからの返事に1ヶ月半~2ヶ月はかかるそうなので、アプリリリースと同時の掲載などを狙う場合は、余裕をみて2〜3ヶ月前には申込みをしたほうがよさそうです。
 

おすすめアプリの表示数減少

また、現在「おすすめ」タブでは一画面内におすすめアプリが7~9個表示されていますが、「Today」タブでは一画面内に表示されるアプリが最大2個に減少します。
 

考察

先程も書いたように、画面に大きく写る分「今日のアプリ」に掲載されれば、その効果は絶大なのですが、一画面に2個の表示になるため、Appleから選ばれる可能性が7分の2に減少することを意味しています。
アプリをフィーチャーしてもらうための競争率があがることになりますので、いかにAppleに気に入られるようなアプリを作れるかが重要になってきます。AppleはApp Store上で他のデベロッパーのお手本になるようなアプリをフィーチャーする傾向があるようなので、ガイドラインをよく守り、新機能などをいち早く実装していくことが重要かと思われます。

連絡先  Promote – App Store – Contact Us – Apple Developer
 

「Games」「Apps」の追加と「カテゴリ」「ランキング」の内包による変更点

iOS11では「カテゴリ」「ランキング」の機能は、「Games」と「Apps」タブに含まれるようになります。「Games」「Apps」タブ内では検索ができるようになり、ランキングチャートも見られます
なお、「Games」タブでは「おすすめのゲーム」が、「Apps」タブでは「おすすめのアプリ」がそれぞれ日替わりで紹介されるようになります。
 

考察

「Games」が独立タブになったため、ゲームアプリが現在よりもユーザーの目につく機会が増えます。
さらに、新着のゲームも紹介されるようになるため、今まで人目につきにくかったマイナーゲームにも、スポットがあたるようになります。
一方で、ランキングの階層が深くなって、以前よりもアプローチしにくくなったため、ランキングからの流入の獲得が難しくなります
また「おすすめのゲーム」「おすすめのアプリ」も、それぞれ1つずつしかアプリが紹介されません。
カテゴリやランキングがタブから無くなった分、アプリを探す時の検索への依存度が高くなり、検索順位の重要度があがる可能性があります。
 

アプリランキングの変更点

トップセールスランキングの削除

現在のランキング画面では、「有料」「無料」「トップセールス」の3つの項目でランキング結果を見られますが、iOS11では「有料」「無料」だけになり、「トップセールス」の項目は削除されます
 

考察

多くのオーガニック獲得源となっていた「トップセールス」が削除されたため、オーガニック獲得の機会は激減する可能性があります。
上位デベロッパーでは「トップセールス」ランキングからの自然流入が月間数千〜万件単位であるかと思われますが、それが一気に”消滅”する可能性が考えられます。トップセールスから流入するユーザーは課金意欲が高いユーザーが多いため、このユーザーがApp Storeの他の導線に散らばることにより売上の大きな変動が起こる可能性があります。

 

ランキング閲覧までの手間が増加



(画像クリックで拡大します)
また、iOS11ではランキング画面の階層が深くなり、ランキングを閲覧するまでの手間が増えます
現在は「ランキング」タブをタップですぐにランキング画面が見られますが、変更後は

「Games」もしくは「Apps」タブをタップ → 「Top Paid」までスクロール → 「See All」をタップでランキング画面

と、閲覧するまでに3階層の経由が必要になりました。
 

考察

多くのオーガニック獲得に役立っていたランキングまでの距離が遠くなったということは、ランキングからのオーガニック獲得数は激減してしまう可能性が高いです。
現在「ランキング」からアプリを探していたユーザーは、ランキングがすぐに見当たらないため検索から探すようになる人が増えることが考えられます。
アプリ名を直接検索するだけでなく、カテゴリやジャンル、さらに曖昧な単語での検索が増えるでしょう。
App Store内検索で、オーガニックを増加させるのが重要です。
 

検索関連での変更点

「検索」「アップデート」タブの順番が逆転

iOS11のタブ  「Today」「Games」「Apps」「アップデート」「検索」

iOS11からは、上のようなタブの並びになります。
検索機能が今よりも強化され、アプリに登録されている検索用キーワードだけでなく、「Today」「Games」「App」の記事なども検索対象になります。
 

考察

検索タブが一番右端に移ったことで、右手で操作しやすくなり、現在よりもタップされやすくなります。結果、トラフィックが増加する可能性が高いです。
現在に増して、App Store Searchの有用性が上昇すると考えられます。
 

検索結果画面の変更点

デベロッパー名からカテゴリ名へ

現在、検索画面からアプリを表示させた場合、アプリ名の下にはデベロッパー名が表記されていますが、iOS11ではこのデベロッパー名がカテゴリ名に変更されます。
上から「アプリ名」「カテゴリ名」「評価」が表示されることになります。
 

デベロッパーページの表示

検索結果でアプリを表示した画面では、デベロッパー名が表示されなくなりましたが、代わりに検索結果でデペロッパーページが表示されるようになります。
検索は、「アプリ名」「カテゴリ」「デベロッパー名」「トピック」等での検索が可能になっています。
 

アプリプレビュー画面の変更点

スクリーンショットのアップロードは5枚

iOS11ではプレビュー映像は3本まで(最高30秒)、スクリーンショットは5枚までアップロード可能になりました。
縦のスクリーンショットをアップロードした場合、現在は表示枚数が2枚ですが、iOS11では画像が3枚横並びになります。
(横のスクリーンショットは変更なく1枚での表示)
 

考察

3枚横並びになったスクリーンショットは画像の内容が読み取りにくく、さらに表示領域が今までよりも狭くなるため、文字などの配置も今までのものから変更しなければなりません。
そのため訴求が難しくなります。
 

動画は自動再生

アプリプレビューに動画を設定していた場合、iOS11では自動再生されるようになります。(ただし、インド・中国での自動再生はありません)
自動再生は、デフォルトではミュート再生になります。なおApp Storeの設定で自動再生をオフにできます。
アプリプレビューに3つ動画を設定しても、iOS11以前の端末では、3つのうち1つだけが表示されるようになります。
また、登録できる動画はローカライズ可能で、例えば日本語版と英語版をリリースする場合、日本語用の動画、英語用動画を設定できるようになります。
 

考察

動画を設定していた場合、サムネイルが一枚絵で表示されます。そのため視認しやすく内容の訴求がしやすくなります
スクリーンショットの訴求力が低下したこともあり、アプリプレビューの一枚目はスクリーンショットではなく、動画を設定するのがベストです。
なお、Appleによると「最初の数秒が魅力的な動画かどうか」に注目しているようなので、ここに注意した動画作りが望まれます。
 

レビュー表示の変更点

今までのApp Storeのレビューは、★のみの表示でしたが、iOS11ではレビューの点数も表示されるようになります。
さらに、レビューの内容もこれまでに比べ、大きく見やすく表示されるようになります。
また現在、ユーザにレビューを依頼するポップアップが出せますが、これが使用できなくなる見込みです。
新しいレビュー依頼フォームはありますが、1つのアプリについて1年に3回までしかレビュー依頼をすることはできなくなります。
さらに、このフォームについて、ユーザー側は表示させない設定も可能です。
同じアプリであっても、Google PlayとApp Storeでは、まるで評価が異なるということにもなるかもしれません。
 

考察

レビューは最新のものが表示されます。このレビュー内容が悪いと、オーガニック獲得に影響が出ます。
デベロッパーサイドでのレビュー操作は難しくなり、評価の点数も下がりやすくなるので、やはりオーガニック獲得に影響を及ぼすでしょう。
なおiOS11ではレビューに対して直接返信ができるようになります。
投稿されたレビューに返信すると、レビュー投稿をしたユーザーに通知がいき、ユーザーサイドでさらにレビューを更新できるようになります。
iOS11ではレビューに対するこまめな返信によるフォローなどで、レビューの改善をすることも、オーガニック獲得につながります。
なお今までは、アプリをアップデートすると、それ以前のバージョンの評価とレビューは表示されない仕様でしたが、iOS11では前の評価やレビューを残すか消すかを、デベロッパーサイドで選択できるようになります。
これにより、以前の高評価を活かすこともできるし、以前のバグで低評価だったものをリセットすることもできるようになります。
 

アプリページの各項目の入力変更点



(画像クリックで拡大します)
iOS11ではアプリ掲載を申請する上で入力する各項目にも、変更点がいくつかあります。
 

まず、アプリにつけられるタイトルが、50文字から30文字に減少します。その代わり、アプリ名にサブタイトルがつけられるようになります。
アプリ名の下にサブタイトルが表示されます。
現在、アプリ名に入れているサブタイトルや検索用キーワードに匹敵するものは、サブタイトルに変更しないと新規・アップデートとも審査が通らないようです。
また、サブタイトルであっても、単純な検索用キーワードを入れるとはじかれるようなので、よく考えてつけ直さなくてはなりません。
100文字以内で申請できる、検索用キーワード項目に入力なら間違いないかと思われます。
さらに、プロモーションテキストが追加できるようになりました。こちらは、再申請を行わずに更新できるテキストになります。
審査を受けることなく、変更した文章がすぐに反映されるので、セールの告知や期間限定のコラボなど、リアルタイムでの更新が重要な場面で役立ちます。
プロモーションテキストはアプリ説明文の上に表示されます。
サブタイトルとプロモーションテキストは、iOS11を搭載した端末でのみ表示されるようになります。
なお、今までアップデートが不必要だったアプリ説明文の変更は、iOS11ではアップデートが必要になっています。
一覧表は上の画像通りですが、変更があった点を抜き出してみます。ピンク太字は、今までと変更になる点です。

タイトル 文字数  変更前 50文字 → 変更後 30文字
サブタイトル 文字数  30文字
サブタイトル 変更にアップデートが必要か  必要
説明文 変更にアップデートが必要か  変更前 不必要 → 変更後 必要
アプリ内課金 文字数  変更前 255文字 → 変更後 30文字
プロモーションテキスト 文字数 170文字
プロモーションテキスト 変更にアップデートが必要か 不必要

 

まとめ

今回、iOS11のリリースを前に、有名アプリの模倣アプリや32ビットアプリ、スパム入りアプリなどが大量に削除されました。
また審査ガイドラインが変更され、商用テンプレートや生成サービスで作成したアプリは、審査で通らなくなりました。
以前よりもクオリティが高くオリジナリティのあるアプリである必要があります。
質の悪いアプリが一掃される一方、iOS11への変更で、全体としてオーガニックの獲得がとても難しくなる、というデベロッパーにとっては厳しい変更にもなりました。
それと同時に、App Store内検索の有用性がかなり上がっています。
iOS11変更後は、App Store内検索によるオーガニック獲得が一番確実な方法だと思われます。
 

こちらの記事をみて、すぐに自社アプリのiOS11対応を進めたい、iOS11への対策方法をもっと知りたいという方は、お気軽にご連絡ください!記事にすることができないより具体的な対応方法についてお伝えいたします。お問い合わせはこちらまで!

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アプリマーケティング調査班について

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