【特集】フルアクセス無しでも使える!Simeji・ATOK・yahoo!等キーボードアプリ数種を徹底検証!
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皆さんキーボードアプリは何を使っていますか?
『Simeji』『ATOK』『Yahoo!』など、有名で優秀なアプリがたくさんありますね。
でも、これらをインストールする時に表示される、パーミッションや警告文が気になりませんか?
これどういうこと?危険な部分を避けて使うことってできるの?
そんな疑問を、徹底検証してみました。
まずタイトルにある「フルアクセス」って何?と思った方も多いんじゃないでしょうか。
それもそのはず。
実はこれ、iOSのみにあるシステム上の設定で、Androidにはありません。
Apple社の製品において、他社製のキーボードアプリを使用する時に要求されるのが、「フルアクセス」です。
例えば、こちらは『Simeji』をインストール後、iOSでキーボードアプリとして選択した際に表示される、フルアクセス許可画面です。
そしてこちらは、Androidに『Simeji』をインストール後、キーボードアプリとして選択した際に表示される画面です。
よく似ていますね。
フルアクセスは、他社製のキーボードアプリをiOSのシステムに接続し、アプリ特有の機能を有効にするために必要になります。
そうすると、キーボードアプリが個人情報にアクセスして、その情報をデベロッパーに送信する可能性が出てくるので、それに同意する確認画面が出てくるということです。
AndroidとiOSのどちらの警告も、システムがキーボードアプリ全般に対して出した警告であり、アプリが出す警告ではありません。
また特定のキーボードアプリにだけ出されるわけではなく、キーボードアプリ全般に必ず出される警告です。
どちらの警告もその点では非常に似ているのですが、2つには大きな違いがあります。
Androidの場合は、警告に同意をしないと目的のキーボードアプリが使用できませんが、iOSの場合はフルアクセスを許可しなくても、アプリ自体は使用可能なんです。
機能が制限されつつも、フルアクセス無しでアプリ自体は使えるのです。
iOSでは、キーボードアプリ選択後に、フルアクセス許可の「オン/オフ」が選択できます。
では、フルアクセスを許可しなかった場合、どの程度アプリの機能が制限されるのでしょうか?
以下、Androidでも有名なアプリ3つの比較です。
Simeji – 日本語文字入力&スタンプ・顔文字キーボード 無料 |
フルアクセスを許可しないと、以下の機能は使えません。
1 クラウド超変換機能
クラウド超変換とは、クラウドサーバーにアクセスして、豊富な変換候補を表示する機能です。
クラウド変換をONにすると、新語・流行語等を素早く変換することや、通常よりも多くの顔文字を利用する事ができます。
フルアクセス無しだとクラウド変換は利用できませんが、通常の変換は可能です。
2 キータッチ音
キートップの音の調整です。
3 キーボード背景きせかえ
きせかえストアからダウンロードした画像や端末内の画像を、キーボード背景に適用する機能です。
4 Simejiユーザー辞書
Simejiユーザー辞書は、Simejiのみで利用する単語を登録する機能です。
単語登録まではフルアクセス無しでもできますが、フルアクセス許可をオンにしないと、登録した単語が変換候補として表示されません。
5 キートップとアプリ本体メニュースイッチの連動
インライン入力、フリックのみ、iOSユーザー辞書を導入は、フルアクセスがOFFでも使用できます。
キートップから設定した機能設定のスイッチ内容を、Simejiアプリ本体のスイッチと連動させるためにフルアクセス設定が必要です。
6 Simejiスタンプ機能
スタンプサイズに加工した自作のスタンプ画像を、LINEやTwitterなど第三者のユーザーへ共有する機能です。
ATOK-日本語入力キーボード \1,600 |
フルアクセスを許可しないと、以下の機能は使えません。
1 単語の学習(辞書機能)
2 ATOKの設定
3 定型文の編集
4 ペースト機能
Yahoo!キーボード 無料 |
フルアクセスを許可しないと、以下の機能は使えません。
1 きせかえ機能
キーボードの背景をさまざまなデザインに切り替える機能です。
2 ユーザー辞書
Yahoo!キーボードでは、iOS標準ユーザー辞書とYahoo!キーボードのユーザー辞書を利用できますが、フルアクセス無しではユーザー辞書を利用できません。
3 直接入力
入力したい場所に入力中の文字を表示する直接入力(擬似インライン入力)する機能です。
4 ローマ字入力
5 フリックのみ有効にするかどうかの設定
6 タップ音の設定
では、Androidではどうなのか見てみましょう。
と言っても、「フルアクセス」はAndroidにはなく、iOSのような「部分的な使用許可」ができません。
警告に同意をしないとアプリ自体が使用できないようになっています。
ただ、Androidはパーミッションを確認できます。
パーミッションとは、特定の機能や情報に対するアクセス権のことです。
アプリをダウンロードする時に、こんな画面を見ますね。
これは、何かのアプリを利用しようとする時、そのアプリが端末内のどの機能や情報にアクセスを必要とするか、を表示しています。
パーミッションはグループ分けされているので、アプリがどのグループの権限を要求しているかが分かるようになっています。
権限グループの定義については、Google Playヘルプの「アプリ権限の確認」に詳しく載っています。
パーミッションも、同意しなければアプリのダウンロード自体できないわけですが、アプリがどんな権限にアクセスするかが分かるので、ある程度アプリの危険度の判断基準にはなります。
パーミッションも考慮しながら、さきほどiOS版で比較した3つのアプリについて、今度はAndroid版を検証してみましょう。
Simeji – 顔文字&きせかえキーボード 無料 |
『Simeji』で要求されるパーミッションは以下の4つです。
・アプリ内購入
・画像/メディア/ファイル
・Wi-Fi接続状況
・端末IDと通話情報
『Simeji』は、公式サイトにパーミッションについて詳しく記載してあります。
SimejiのAndroidパーミッションについて
警告文についてはこのような表記が出ます。
『Simeji』iOS版では、フルアクセス無しでは6つの機能が利用できませんでした。
ではこれら6つの機能を、Android版でも利用しないで、アプリが使用できるでしょうか?
iOS版を参考に、「安全性がより高い機能」だけの利用に限定して考えてみましょう。
1 クラウド超変換機能
Android版では初期設定でオフになっています。
オフのままでも通常の変換機能は利用できます。
2 キータッチ音
3 キーボード背景きせかえ
4 Simejiユーザー辞書
Simejiユーザー辞書を使用しなくても一般的な変換はできます。
5 キートップとアプリ本体メニュースイッチの連動
6 Simejiスタンプ機能
iOS版でフルアクセス無しで使える機能は、Android版でももちろんそのまま使えます。
ただ、フルアクセス部分を避けて使用しようとすると、アプリの大きな特徴は利用できなくなりますね。
きせかえやキータッチ音等外見上のカスタマイズ機能は、利用できなくても大きな問題にはならないと思います。
ポイントとしては、「クラウド変換」や「ユーザー辞書」が使用できないのを、どう捉えるかでしょう。
クラウド変換等を利用しなくても、十分に優秀なキーボードアプリではありますが、こういった機能こそが、他のキーボードアプリとの差になります。
個人情報へのアクセスとアプリの便利さとの天秤で、人によって判断が別れる部分ですね。
パーミッションについては、リンク先を読んでいただければ納得できると思います。
ATOK お試し版 無料 |
名前は「お試し版」ですが、期間限定でお試し利用ができるだけで、中身は有料の「ATOK (日本語入力システム)」と同じです。
『ATOKお試し版』で要求されるパーミッションは以下の3つです。
・端末とアプリの履歴
・連絡先
・画像/メディア/ファイル
パーミッションについての詳しい解説は見つかりませんでしたが、警告文についての表記はありました。
以下、アプリダウンロードページからの抜粋です。
[キーボードと入力方法]の設定でATOKをオンにすると、入力内容(パスワード、クレジットカード番号などの個人情報)の収集や、ユーザーインターフェースの操作の記録についてのメッセージが表示されますが、ATOKはこれらを一切行いません
では、こちらもフルアクセス部分無しで考えてみましょう。
フルアクセス無しでは利用できなかった機能は、以下の4つです。
1 単語の学習
2 ATOKの設定
3 定型文の編集
4 ペースト機能
こちらのアプリは、フルアクセス部分を利用しないと、かなり機能が制限されます。
「ATOKの設定」が使えないとアプリの使い勝手が悪いままですし、「ペースト機能」が使えないのは、キーボードアプリとしてはかなりの痛手ですね。
ちなみに通常の『ATOK(日本語入力システム)』は\1,543。
1500円出してこれだけの機能制限はちょっと避けたいところですね。
パーミッションについては、『Simeji』のパーミッションについての説明から類推する限り、怪しいパーミッションはないかと思います。
Yahoo!キーボード 無料きせかえ・顔文字アプリ 無料 |
『Yahoo!キーボード』で要求されるパーミッションは以下の3つです。
・端末とアプリの履歴
・連絡先
・画像/メディア/ファイル
パーミッションについての詳しい解説は見つかりませんでしたが、警告文についての表記はありました。
以下、アプリダウンロードページからの抜粋です。
【インストール時に表示される注意について】
「この入力方法を選択すると、全ての入力内容の収集をアプリに(Yahoo!キーボード)に許可することになります。…」
という注意表示は、スマホ本体に最初からインストールされていないキーボードアプリを有効にする際、Androidによって自動表示される定型メッセージです。
Yahoo!キーボードは、パスワードやクレジットカード番号などの個人情報は取得しておりません。
それからアプリ内にこのような表記がありました。
気になる場合は学習モードを未使用にすればいいでしょう。
学習機能を無効にすると、設定中に入力した語句や変換の履歴がアプリに登録されなくなります。
では、こちらもフルアクセス部分無しで考えてみましょう。
フルアクセス無しでは利用できなかった機能は、以下の6つです。
1 きせかえ機能
2 ユーザー辞書
ユーザー辞書に登録をしなくても、一般的な変換はできます。
3 直接入力
4 ローマ字入力
5 フリックのみ有効にするかどうかの設定
6 タップ音の設定
こちらも、フルアクセス部分を避けても、基本的な機能を利用することは可能です。
直接入力・ローマ字入力は、人によっては重要項目ですが、一般的には使用できなくても大きな問題にはならない機能でしょう。
やはりユーザー辞書がネックになってきますね。
それから「フリックのみ有効の設定」も、わりと重要なポイントになってくると思います。
入力方法が固定できないと、思わぬところでキーが反応して、入力時のストレスになりますね。
パーミッションについては、『Simeji』のパーミッションについての説明から類推する限り、怪しいパーミッションはないかと思います。
パーミッションは、同意画面で見るだけでは、権限が具体的に何に利用されているかまでは分かりません。
『Simeji』のように、詳しい説明のあるアプリを参考にして、他アプリのパーミッションを類推するようになってしまうかと思います。
またAndroidの場合、「部分許可」がない以上、どの機能が個人情報にアクセスしているのかも分かりません。
こちらについても、iOSとの比較から類推するしかないでしょう。
『ATOK』などはフルアクセス部分無しで使用しようと思うと、かなり機能が制限されますが、JustSystemはPCでも実績があり信頼できるデベロッパーなので、全機能有効でも問題ないと思います。
アプリ単位だけでなく、デベロッパーなども判断基準になりますね。
安全と便利さは天秤です。
使うのも自分、また判断するのも自分です。
たくさんの判断材料を持ち、色々な角度から判断をして、楽しく安全にアプリを使用していきましょう。
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