ぶっちゃけこれで十分！？
『Dolphin Zero』は以前紹介した『InBrowser』と同じく、閲覧履歴やフォームデータ、Cookieなどを一切残さないブラウザです。
使ってみて何よりもビックリしたのは設定項目がないこと。本ッッッ当に「見る」以外できません。
１つでも欲しい機能があったら『ドルフィンブラウザ』を使ってね！ということなんでしょうね。
こちらが起動画面なのですが、なんというかこの画面で既にアプリとして完結しています。
どういうことかというと、これ以外の画面がありません。これで全部なんです。
あ、念のため付け加えておくと、画面に書かれている「Browsing History」とかの文字は押せません。「これらの情報は残りませんよ〜」というメッセージとして表示されているだけです。
なんとも男前なブラウザ。
ではこのブラウザをどうやって使うかというと、最上段の「Search or enter address」をタップしてURLまたはキーワードを入力して検索するだけです。
本アプリのデフォルト検索エンジンは今年の大スキャンダル”PRISM問題”で注目されたDuckDuckGoになっています。DuchDuchGoとはGoogleやYahoo!、Bingなどと同じ検索エンジンですが、「一切トラッキングしない（＝位置や言語、傾向といったユーザーの情報を取得して広告などに利用する行為は行わない）」ことを宣言しているため、プライベートブラウジングでも頼りになる存在です。今確認したところ若干日本語化も進んでいるようでした。
DuckDuckGoの仕組みについてはこちらで紹介されていますが、「あるいは Google の悪質な従業員が覗き見するかもしれません（実際に起きています）」「あるいは Google がクラックされるかもしれません（実際に起きています）。」となかなか恐ろしい現実を見せてくれています。情報の管理は慎重に”なりすぎる”ことはありません。
またDuckDuckGoの公式Androidアプリである『DuckDuckGo Search & Stories』を紹介した時よりも時間が経っていることから検索の精度もかなり改善しており、以前は出てこなかった「オクトバ」検索時にトップページへのリンクが1番に表示されるようになっていました。
基本的に検索エンジンは同じキーワードで検索されればされただけ精度が向上しますので、今は出てこないページがあったとしても時間の経過と共に確実に進化していくはずです。
Flashを使ったブラウザゲームを開いてみましたが、読み込むことができませんでした。
本アプリはFlashに非対応の模様です。
気の利いたことにアニメーション表示されます。
さっきから気になってた方もいるかと思いますが、本アプリの下部に何やらボタンが3つありますね。左右の矢印は「戻る」「進む」だとすぐにピンとくるのですが中央の三本線は…？
その答えがこちら。つまりこれがメニューボタンで、選べる操作は「Google Playから『Dolphin Browser』をインストールする」か「アプリを終了する」のどちらかだけ。シンプル！
ここで「Exit」を選ぶと、冒頭で出てきたように「履歴、フォームデータ（ユーザー名等）、パスワード、Cookie、キャッシュデータ&ファイル」を全て破棄してからアプリが終了します。
※ちなみにここからGoogle Playに飛んでもグローバル版となっておりインストールできません。国内版はこちらです。
Android向けブラウザの中でも最高峰の多機能ブラウザの開発チームが最軽量で最もシンプルなブラウザを提供したってのがまた面白いじゃないですか。
『Dolphin Zero』は子供だろうがお年寄りだろうが、ウチの実家で飼ってる猫ですら使えそうなほどシンプルなブラウザです。
機能面を求める場合は従来のドルフィンブラウザを、閲覧オンリーでいい or トラッキング拒否を強化したい場合は『Dolphin Zero』をという風に、両方入れておいて使い分けることもできそうですね。
最後に、ログイン情報の扱いについても調べてみました。
・【OCTOBA】AndroidApp『Dolphin Zero』 ｜YouTube
ホームキーなどで戻った場合は他のブラウザと同様に情報が保持されていますが、アプリ内より「Exit」を押して終了した際は全ての情報が綺麗サッパリなくなっていることが確認できました。
ただ、機能がほとんどないため例えばユーザーエージェントなどは変更できない可能性があります。この動画のために使用したオクトバのNexus7ではPC版のページが表示されましたが、オクトバのXperia Z（スマホ）ではスマホ版のページが表示されました。
更にブックマークもできないので、他のブラウザで作ったブックマークをショートカットやウィジェットとして置く等工夫が必要になります。