先日『Chrome Beta』がAndroid 4.0限定対応にて公開されたことも記憶に新しいですね。
パソコンのブラウザはIE、Chrome、Firefoxの3強時代ですが、Androidのブラウザ事情はより混沌としており「頭一個抜けた存在」は不在の状況が続いています。
そんな中、とある老舗ブラウザが、先のアップデートで「新時代の幕開け」的進化を遂げました。
『Opera Mini Next ウェブブラウザ』の「ヌルサク」ブラウジングを体験したら、もう他のブラウザには戻れませんよ!
「Mini」「Mobile」の違いって?
そもそもAndroid版のOperaには、本アプリを含む『Opera Mini』と、『Opera Mobile』の独立した2シリーズが存在します。
ざっくり言えば「mini」は軽快なブラウジングを目的とした軽量版、「Mobile」ではCSS3、HTML5などをフルに利用できる高機能版という位置づけです。
『Mini』が800KB、「Mobile」が14MBというパッケージサイズの違いを見ても明らかでしょう。
その『Mini』の次期リリース先行版である『Mini Next』は、その軽快さに更に磨きがかかっています!
重いページも圧縮でサクサク!
Operaの軽快ブラウジングの秘密の1つが、専用サーバーを経由した画像圧縮です。
画像の画質を落としてデータサイズを小さくすることで、通信速度の遅い環境でも快適なブラウジングを可能にしています。
初期設定では中画質に設定されていますが、画像の画質をより落として更に軽快さを追求したり、逆に画像圧縮を解除してきれいな元画像でブラウジングすることもできます。
なお低画質にしても、ディティールがわからなくなるほど極端な劣化は起こらないのでご安心を。
別次元のヌルサクを体感せよ!
標準ブラウザとの違いが一番はっきりするのは、画面をスクロールさせた時です。
1年前の旧スペック機種でも途中で引っかかる感覚がなく、まさに「ヌルヌル」スクロールできます。
画像の多いページで画面スクロールさせてみるとわかりますが、画面外の画像の描画を遅らせることによって独特のスムーズ感を実現しているようです。
完全乗り換えはまだ先の話?
ただ軽快さとのトレードオフともいうべきか、注意すべき点もあります。
まず一部のページでAndroid端末として認識されず、パソコン版のサイトが表示されてしまうことがあります。(opera:configによるUA指定も不可)
また画像圧縮サーバーを経由することでエラーになったり、Flash未対応だったり、表示が崩れたり…といった互換性問題もあります。
そういう時は『Browser Switch』などで標準ブラウザに切り替えて表示させると良いでしょう。
「これぞOpera」な便利機能も健在!
ところで「タブブラウジング」「ジェスチャー」など、現在のブラウザの主要機能の多くが、実はOpera由来だったりします。
その内の1つ「スピードダイヤル」も今では他のブラウザの多くに取り入れられていますね。
サムネイルが表示されるので、よく使うページにブックマークよりも直感的にアクセスできます。
元祖タブブラウザということで、もちろんmini版でのタブの使い勝手も上々です。
下のタブボタンから新規タブの作成やタブ切り替えができるのですが、こちらもページサムネイルが表示されるので目的のタブがすぐ探せます。
タブの表示切り替え処理も非常にスムーズです。
また、ページをオフライン保存することもできます。
後で読みたいページをあらかじめ保存しておけば、電波の無い地下鉄などでもページを閲覧できます。
ブックマーク管理もお手軽!
なおブックマークの「Android Bookmark」フォルダは標準ブラウザとリンクしているので、ブラウザを使い分ける際も便利です。
また「Opera Link」を使えば、パソコン版や他端末と、ブックマークやスピードダイヤルを同期することができます。
互換性問題もあり、「ブラウザはこれ一本でOK」と言い切ることはできませんが、旧スペック端末でこの快適さを知ってしまうと他のブラウザにはなかなか戻れません。
「標準ブラウザとの使い分け」という手間をかけてでも常用したくなるブラウザです!