auから格安SIMへの乗り換えとMVNO時の7つの注意点

auで購入したスマートフォンを利用して通信費を節約できないだろうか?とお考えの方もいらっしゃるかと思います。そこで今回は、auの機種と格安SIMの相性や乗り換え方法、それぞれのMVNOの特長や注意点をまとめました。

 
 

■1.au対応のMVNOの種類について確認・注意しよう

通信速度・エリアと品質について

MVNOはMNO、いわゆる大手通信キャリアの3社から回線を借りて携帯電話サービスを行っています。そのため、品質やエリアは借りている回線のキャリアと変わりません!

“つながりやすさ”や“通信速度”については借りている回線の容量と契約者数によって変動するため、利用者が増えるランチタイムなどにはその他の時間と比べて遅くなる傾向があります。これは格安SIMの特徴の一つです。

 

au回線の格安SIMでは3G通信ができない

au回線を利用した格安SIMではLTEしか対応していないため、3Gのみ対応のau端末では格安SIMを使えません。また、LTEと3G両方に対応している端末だったとしてもLTEのみの通信となり、エリアもLTEのエリアのみとなります。しかし、auのLTEはつながりやすい800MHzを利用した『プラチナバンド』と呼ばれ、人口カバー率も99%とされていますので、広いエリアで利用することができます。

 

VoLTE(ボルテ)ってなに?

ここで、3GとLTE、そしてVoLTEの違いについてご紹介いたします。

回線は3Gの設備と4G(LTE)の設備に分かれていますが、3Gの設備の中には“音声通話”と“データ通信”それぞれの交換機が設置されています。しかし、LTEには“音声通話”の機能がないため、電話やSMS使用時には3G回線に切り替える必要があるのです。その切り替える動作を『CSフォールバック』と呼びます
 
そこで、今後3Gの設備が廃止されてしまった場合、このままでは電話ができなくなってしまうということで開発されたのが、LTEの設備だけで音声通話もできる『VoLTE』となります。VoLTEに対応した端末はCSフォールバックが必要なくなることで、

  • 3Gよりも高音域まで対応しているため、さらにクリアな音声通話が可能に!
    ※Volte対応機種同士の場合
  • CSフォールバックの必要がないため、発着信にかかる時間が短縮される!
  • 電話をしながらLTEのデータ通信が可能になり、マップなどを見ながら話すことができる!

同時にこのようなメリットも生まれます!
 

auの端末はそのまま使える?

利用回線がauの格安SIMであれば、SIMを差し替えるだけで利用できる可能性が高くなります。ドコモやソフトバンク回線の格安SIMを利用したい場合は、『SIMロック解除』という“端末を購入したキャリアでしか利用できない制限”を解除する手続きを行えば、利用できる可能性があります。
しかし、どちらの場合もMVNOの公式サイトの『動作確認済み端末』に利用したい端末名があるかどうかを確認できると安心です

ただし、auの端末は

が条件となっていますのでご注意ください。
 

ドコモ回線やソフトバンク回線との違いは?

3キャリアの回線の違いは、『通信方式』そして『周波数帯』の2点です。

通信方式について

3Gはドコモとソフトバンクが“W-CDMA”、auが“CDMA2000”と異なる方式をとっていますが、LTEの通信方式は3社とも同じ方式です。

周波数帯について

『携帯電話で使っていい周波数帯』というのは電波法で定められているため、その区分けの中で各キャリアは利用する周波数帯を決めています。3社とも同じ周波数帯を使っているわけではないこと、キャリアで販売している端末はキャリアに合わせた周波数に対応していることから、『auで使えた電波がドコモ回線の格安SIMでは使えない!』ということも起こりうるのです。

例えばiPhone SEであればバンド1~29の15種類のバンドに対応していますが、そのうちdocomo系の格安SIMならバンド19・3・1の周波数帯で利用でき、au系はバンド18/26・バンド1、ソフトバンク系はバンド8・3・1で利用できるというのが基本的な考え方です。
 

auの格安プラン発表!『ピタットプラン』とは?

auでは2017年7月、新しいプランを発表しました!
今回発表されたプランは、通話の頻度に合わせて

  • シンプル
     …家族間のみ無料!その他は話した分だけ加算(20円/30秒)
  • スーパーカケホ
     …国内通話24時間1回5分以内かけ放題!
  • カケホ
     …国内通話24時間かけ放題!

の3つから選べるのが特徴です。
 

auピタットプラン

データ使用量が少ない方におすすめのプラン『ピタットプラン』は、3GBをほとんど超えることがない方へおすすめです。下記の図解では~2GBまでのプランのみ抜粋しましたが、~1GB、~2GB、~3GB、~5GB、~20GBと5段階なっておりますので、その月に使った分だけの料金となります。

これにより、ピタットプランの最安は

  • auピタットプラン(シンプル)~1GB:2,980円
  • auスマートバリュー:なし
  • ビッグニュースキャンペーン適用(2017年12月31日まで):一年間1,000円割引

=1,980円
 

  • auピタットプラン(スーパーカケホ)~1GB:3,480円
  • auスマートバリュー:500円割引
  • ビッグニュースキャンペーン適用(2017年12月31日まで):一年間1,000円割引

=1,980円
 

このようにシンプル、もしくはスーパーカケホの1,980円が最安です
ピタットプランは急きょ旅行や出張をすることになっても、プラン変更なしで対応できるのも魅力ですね!
 

auフラットプラン

フラットプランは20GB・30GB対応のデータ大容量プランです。auスマートバリューで永年1,000円引割引、さらに今なら契約と同時に加入で一年間1,000円割引の最大2,000円割引となります!

  • auフラットプラン20:6,000円
  • auスマートバリュー:1,000円割引
  • ビッグニュースキャンペーン適用(2017年12月31日まで):一年間1,000円割引

=4,000円
20GBの大容量を月々4,000円で利用できるのは本当にお得ですね!
 
「今はカケホ+データ定額2を使っている」という方もピタットプラン・フラットプランへのプラン変更は可能ですが、ビッグニュースキャンペーンが適用されないこと、そして毎月割が利いている場合はそれが切れてしまいますのでご注意ください
 
 

■2.auからMVNOへ乗り換えるメリット・デメリットに注意しよう

音声通話SIM・データSIM・SMS付SIMについて

格安SIMには『データSIM』『SMS機能付きSIM』『音声通話SIM』の3種類があります。タブレットやルーター、2台目のスマホなどデータ通信専用として使いたい場合には『データSIM』、データ通信専用でもアプリの認証用などにSMSが必要な場合は『SMS機能付きSIM』、データ通信も電話も必要、MNPをしたいという方は『音声通話SIM』となります。

 

長時間対応のかけ放題プランがない?通話料について

大抵の格安SIMの「かけ放題」オプションは、5分や10分といった時間制限付きのかけ放題となっていますが、楽天モバイル、もしもシークスでは通話無制限プランを提供しています。しかし、専用アプリから発信した分のみ対象となっていますので注意が必要です
また、格安SIMの通常の通話料は基本的には20円/30秒と大手通信キャリアと同等の料金設定です。
 

スマートパスなどauのアプリは使えない?auIDは?

2017年7月現在、格安SIMでauスマートパスは利用することができません。auIDもauを解約するとなくなってしまいます。
 

解約したらau WALLETプリペイドカードはどうなる?

プリペイドカードとしては引き続き利用することができます!ただしチャージはauショップでの現金のみとなり、利用料金に応じたポイント付与がなしになってしまうこと、そしてウェブでの残高照会やクレジットカードでのチャージはできなくなってしまいます。
 

スマートバリューに代わる割引はある?

auのインターネットサービス『auひかり』や『auのWi-Fiルーター』と、auのスマホのセットで利用することで受けられるauスマートバリューの割引ですが、同じように特定のインターネットサービスとのセット利用で割引が受けられる格安SIMがあります。

このように格安SIMのセット割引は、auとは違い全体の料金からの割引になります。
 
また、格安SIMの家族割という定義にはいろいろありますが、単純に割引されるのはUQモバイルやmineoです。UQモバイルでは2回線目以降500円/台割引、mineoでは50円/台割引となります。
そして1つのデータプランを家族でシェアしてお得に使えるのはIIJmio、DMMモバイル、biglobeSIMなどになりますが、シェアできる枚数に違いがあります。
 

IIJmio公式サイトをみてみる↓

 

DMMモバイル公式サイトをみてみる↓

 

U-mobile公式サイトをみてみる↓

 

NifMo公式サイトをみてみる↓

 

UQモバイル公式サイトをみてみる↓

 

mineo公式サイトをみてみる↓

 

LINE(ライン)は使える?年齢確認についてもチェック

もちろん利用することができます。ただし、2017年7月現在LINEモバイル以外の格安SIMでは年齢確認ができないため、ID検索・電話番号検索は不可となっています。離れている人とのLINE交換は他の手段で行う必要があります。
 

LINEモバイル公式サイトをみてみる↓

 

テザリングやおサイフケータイは使える?

おサイフケータイは機種が対応していれば利用できますが、テザリングは格安SIMによって変わってきます。“動作確認済み端末”のページで確認できますので申し込み前にチェックしておきましょう!
 

格安SIMの法人契約はあるの?

mineoNifMo(ニフモ)IIJmio(法人向けは『IIJモバイル』)楽天モバイルOCNモバイルONEなどで法人向け格安SIMを提供していますので、検討中の方はぜひチェックしてみてください。
 

失敗例・口コミについて

 
格安SIMへの乗り換え前には事前確認がより大事です。『すべて自分で契約・設定・問題解決をする覚悟が必要』という声もありますので、「こういうときはどうするべきか?」という様々な状況をイメージしてから移行することをおすすめします。
 
 

■3.auの端末との相性・対応機種について注意しよう

au解約後もOK?SIMロック解除について

端末を購入したキャリアと回線のキャリアが同じ格安SIMであれば、SIMを差し替えるだけで利用できる可能性が高くなります。よって、auの端末を利用したい場合、au回線を利用した格安SIM(UQモバイルやmineoなど)であればSIMロック解除の必要がない場合が多いということになります。ただし、auの端末は『端末本体購入から180日以上経過していること』『2015年5月以降発売のSIMロック解除対応端末であること』が条件となっていますので、よく確認しましょう。また、SIMロックの際にはバックアップを取ることをおすすめします。

※auの場合、au解約後もSIMロック解除は日時に制限なしで可能です。解約前であればインターネット上なら無料で解除できますが、解約後は店舗のみ受付で3,000円の手数料が発生します。
 

少し前のモデル『iPhone 5』『iPhone 6』も使えるの?

au回線を利用しているmineoはiPhone 5s・5c~7plus、UQモバイルはiPhone 5s~iPhone 6sをSIMロック解除不要で利用することができます。またauの場合、iPhone SE、iPhone 6s以降のiPhoneであればSIMロック解除が可能なため、au以外の回線を利用する格安SIMでも動作確認が取れていれば利用することができます。
 

mineo公式サイトをみてみる↓

 

UQモバイル公式サイトをみてみる↓

 

その他のAndroidスマートフォンについて

Xperia、Galaxyなどの人気機種ももちろん対応している格安SIMがあります。過去に使っていたスマートフォンも対応していれば利用できるというのは格安SIMの魅力の一つですよね!
 

キッズケータイ『mamorino(マモリーノ)』は使える?

格安SIMをみまもりケータイに差し込めたとしても使いたい機能を使えない可能性が高いこと、親は格安SIM・子供がキャリアのキッズケータイの場合は子供の位置情報確認ができない可能性があることから格安SIMでのキッズケータイ運用はおすすめできません。
 
そのため、キッズケータイを利用したい場合には